ルナ/33歳女性

初めまして、私は結婚を前提に付き合っている彼氏のことで悩んでいます。
彼は38歳で両親にも評判が良い申し分のない人なのですが。
前から学生時代の話をあまりしたがらない彼に不安があったので、酔った勢いで過去を追及してしまったのです。(チョッと不良だったりと思って)
そうした所、彼は観念したのか自分の話をしてくれたのですが……。
内容がすご過ぎてビックリしてしまったのです。
彼は小学校から私立のお坊ちゃま男子校の出身でしたが、中学3年生の頃から6年間もシンナーを吸っていてたそうなのです。
高校時代には手に入らなくなり(売ってくれなくなったので)シンナーを盗みにお店に忍び込んで捕まった経験もあるみたいで。
高校はヤメさせられたみたいでした。
(卒業と言っていたのに……)
絶対に話したくなかったらしく内緒にしていたみたいです。
彼のお母さんも私と仲良しなのですが……内緒にしたかったみたいです。
私が酔っぱらってシツコク過去のことを聞いたためでしたが、あまりにも内容がすご過ぎて気が動転してしまいました。
彼は私との信頼関係があるし、今の自分をみて欲しいと懇願してきました。
私は話したくないことを話させてしまった後悔と、聞かなくても良かったのに……と毎日悩んでいます。
彼はきっと必死に頑張っているのだから。
以前と変わらずに結婚をするつもりではいるのですが。
20歳を過ぎて自然と止められたし、子どもを作るのにも問題はないと言うのですが。
本当に大丈夫なのかは正直言って不安です。
彼の言葉を信じて幸せな家庭を築いていこうと思ってはいるのですが……知識の無い私には、何かあるとシンナーに逃げてしまわないのかが不安で仕方ありません。
彼が幸せになるため、私がどうしてあげたら良いものかをアドバイスしてください。
もう二度と苦しい思いをさせたくありません。
良いアドバイスをください。


【回答】めば
10代の頃にシンナーにはまり、20歳を過ぎて自然にシンナーから遠ざかるタイプの人は、私の高等学校時代の友人にも何人かいます。
どうやって、彼らがシンナーから「卒業」していったのか、「卒業」できずにシンナー依存症になってしまった私には、知る由もありませんが、ルナさんの彼氏も6年間シンナーにはまっていたにも関わらず、うまく「卒業」できたようですね。
ルナさんが「内容がすご過ぎて気が動転してしまった」彼氏の10代の頃の体験は、若さゆえの暴走という側面もあったのかもしれませんね。

私は、回復施設で1年間のプログラムを終えた後、仕事につきましたが、職場で、自分がかつて薬物に依存していた過去があることを、周りの人に言うべきか、黙っているべきか悩んでいたとき、一人の回復者の先輩から次のような提言がありました。
「あまり早い時期のカミング・アウトは、やめておいた方がいいですよ。
現在のあなたをみたら、誰もシンナーにはまっていたとか、精神科に入院したことがあるなんて思わないだろうけれど、もし仕事で大きなミスをやらかしたり、他にも何かトラブルがあったときに『やっぱりね、昔が昔だからね』と、偏見の目で見られたらいやでしょ? もっと、時間をかけて信頼関係ができてから、自分で話したいと思ったときに話せばいい」

「過去の彼」にあれこれ想い巡らし、「未来の彼」にアレコレと不安を覚えるお気持ちはとてもよくわかりますが、「現在の彼」はどうでしょうか?
現在はシンナーは吸っていないーそれだけで十分じゃないですか?
若い頃、吸っていたからといって、取り越し苦労をし、不安になるのは、「彼氏」の問題ではなく、100パーセント「ルナさん」の問題ではないでしょうか?
過去を変えることは誰にもできません。
彼氏を変えることもあなたにはできません。
あなたが変えることができるのは、きっとあなた自身だけのはずです
彼氏は勇気をふりしぼって、自分の過去を正直に話したんだと思います。
婚約者の立場として、彼氏の空白の過去をたずねたことが、間違いだったとは、私には思えません。
ただ一つ、お酒の力を借りたのは、間違いです。
ルナさん、話したがらない彼の過去を追及するのに、なぜ、あなたには「酔った勢い」が必要だったのでしょうか?
大事な話をする時に、アルコールという「薬物」の力を借りることと、「なにかあるとシンナーに逃げる」こととは、どこか似ていませんか?
お酒は合法薬物でシンナーは非合法薬物という違いはありますが……。

「聞くんじゃなかった」と後悔なさるより、「よく話してくれたわね」と感謝の言葉をぜひ彼氏に伝えてあげてください。
最後に子どものことですが、かってシンナーに依存していて、その後、シンナーをやめ、結婚して元気な子どもを作ったカップルを、私は何組も知っています。