2012-05-15 歴史秘話ヒストリアについて
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雑感 | |
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☆歴史秘話ヒストリア「土方歳三」
「歴史秘話ヒストリア」は、時々事実誤認というか、演出のために事実をねじ曲げる傾向があるので、本を読んだりして確認しなくちゃいけない部分があるんです。
今年の一月二十五日に放送した、「井原西鶴」の話でも、矢数俳諧の数について、ライバルたちの作った俳句の数がフィクションであることを言わなかったり、出家したことと作家活動を開始する時期が違っていたり、こまかいところが違います。
西鶴の人生をストーリーにするために、事実をちょっとゆがめるのは、ノンフィクションを売りにしている番組としてどうなのよ、と思う。
ヘレン・ケラーの話だって、わたしも自伝は読まなかったけど、なにかの本で、
ヘレンとサリバンがサーカスで見世物になり、障がい者への理解を深めようとしたって話もありますが……。
さすがにテレビでそういう話を放送すると、ヘレンの評判に傷が付くかもね。
文字で読むのと、テレビで見るのとでは、やはり受け取り方は違うでしょう。
今回の土方さんの記事も、ほんとうかなと思うことがありました。
わたしの読んだ「燃えよ剣」では、土方さんと近藤さんが対立して、近藤さんが罠にかかって殺されたような書き方をしていました(たしか)。
「燃えよ剣」は、昭和の小説ですから、その後新しい事実が出てきたのかもしれませんが、話を面白くするために、わざと事実を変えた可能性もあり、「あとで調べなくちゃ」とか思ってしまいます。
ドラマにするために、事実が変わってしまう事って、よくある話なんですけどね……。
大筋で間違ってないんだから、いいではないか、という問題なのかな……?
テレビで手軽に偉人の過去を学べ、りっぱに娯楽作品になってるという点では、「歴史秘話ヒストリア」はいい番組なんですが、それだけで終わったら、事実誤認のまま、生兵法で歴史を認識するってことになりかねない。
見た目が派手だし、わかりやすいし、わたしも好きな番組なんですが、
それが必ずしも歴史への深い理解につながるかっていうと、そうでもないかもしれない。
秘話っていう言葉を使うこと自体が、すでにセンセーショナルな色を感じます。
入門にはいいけど、まじめに歴史をやってる人にとっては、痛し痒しなのかもしれないなと思う、今日この頃です。
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2012-05-04 宮本武蔵 5,6

(ストーリー)
剣の修行の旅は続く。江戸で一騒ぎを起こした武蔵は、そこを逃れて再び旅へ。その途中で、二刀流の極意を体感する。一方、又八は、ふらふらした講堂を続けた結果、徳川政府に反逆する計画に荷担するハメになる。事実を知った沢庵は、又八をしかりつける。
そのころ城太郎もまた、その徳川政府転覆作戦に、身を投じていた。
(感想)
ハエを箸でつかむシーンがあるんですが、このシーン、テレビで見たことがあります。たしか武蔵役は「仮面ライダー」の藤岡弘さんだったかな……。なので、「オーこのシーンは知ってるぞー」と、久々に身近に感じました。
それと、又八。
相変わらず、ふらふらしています。この人の優柔不断さや、ご都合主義的な考え方って、いかにも人間的で、武蔵が「光」なら又八は「闇」を担当してるといえるかもしれません。 武蔵も、かなり強くなってきていますから、又八との距離は開くばかり……。
沢庵に見つかったことをきっかけに、しっかりしてくれるといいんですが。
もう一つ、城太郎と伊織。
二人とも武蔵の弟子ですが、知らないで対決するシーンがあります。
この部分は見応えがあり、わたしは面白く読みました。
(ストーリー)
武蔵は、名前を変えて修行をするのだが、君命により佐々木小次郎と決闘をすることになった。そのころ、伊織は、姉お通を探して行き違いの毎日を過ごしていた。一方又八のほうは、沢庵に拾われて僧侶を志すものの、朱美に子どもが生まれたことの責任を取って、彼女と暮らすことを選ぶようになる。そのころには、又八の母お杉も、積年の武蔵への恨みつらみが消えていた。城太郎は父を捜し当て、立派な侍になっていた。
(感想)
又八、やっぱり最後までふらふらしてましたが、責任を取るというその態度は立派。それまでダメダメ男だったのに、急に「男」に成長して、又八ファンとしては大満足です。それと、伊織とお通の行き違いは、5巻目ぐらいから始まってるんですが、連続昼メロ小説という感じで、「この本は時代劇じゃなかったのかー」と突っ込んでしまったことでした。まあ、結果はあれだからあれだけど(もごもご)。
小次郎と戦うシーン。
伝説通りにやってますね。
このシーンを読むために、ながながとこのシリーズを読んでいたような気がします。
でも、その後のシーンは、いやにあっさりしてます。
これって吉川せんせの性格? (笑)
ちょっと未消化っぽい気もしますし、もうちょっと読んでいたかったんですが、終わりだと言うことなので……
まあいいかな、とか思いました。
2012-04-24 宮本武蔵 4

- 作者: 吉川英治
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(ストーリー)
宿敵吉岡一族(数十名)を相手に一人で戦い、これに勝利した武蔵は、ある日富士山を見てその偉大な姿に打たれ、芸術に目覚める。ところが、吉岡の当主(少年)を殺したことから、小次郎になじられてしまった。
そんなことをしているうちに、巡り会ったお通や城太郎ともはぐれてしまい、さびしさのあまり彼は新しい弟子、伊織を道中に加えるのであった。
(感想)
剣に生きたというか、ここまでくると狂気がほのみえたりします宮本武蔵。その彼に、一緒に江戸に行こうと誘われて、結局ふらふら女に引かれてしまう又八が、わたしにはツボでした。この二人、ほんとに対照的です。
武蔵は、観音像を作ったり、田畑を開墾したり、いろいろ建設的なことをやってるのに対して、又八は、武蔵に感動したと思ったら小次郎の揶揄をまともにとって武蔵に対して敵意を募らせたりというふらふらした状態。せっかく武蔵が親身になってくれてるのに、心の弱さから、敵意を募らせてしまったり。
ああ、いるよねーこういう人。
武蔵の方も、弱いところがある。道すがら出会った人からお金をもらって、使わざるを得ない状況になったり、有り金全部をお通探しに費やしたり、なにやってるのかと思うこともありますが、こういう弱さがあってこその武蔵なのでしょう。
人間として完璧じゃないからこそ、強くなれる。
逆説的ですが、そんな風にも思いました。
2012-04-23 宮本武蔵 3

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(ストーリー)
一流の剣士達をかかえる吉岡流。その当主が武蔵に敗れた。右腕を奪われた彼を見て、弟が復讐を誓うが、逆に武蔵にやられてしまう。
一方、佐々木小次郎を名乗っていた又八は、小次郎本人と剣を交えてしまう。
本物の前で堂々と、「佐々木小次郎だ」と自己紹介した彼……(笑)
殺すに値しないと、又八は、お情けで命を長らえることになる。
一方、又八の元婚約者お通は、武蔵恋しさのあまり、病気になってしまっていた。
(感想)
このストーリーのおもしろさは、王道を歩いている武蔵と対照的な、又八のいきざまにあるんじゃないかなと思うんです。武蔵が有名になればなるほど、いじけて武蔵がしくじることを願う又八の姿は、よくある人間のありようってかんじで、興味があります。
弱い人間なのよ、又八。
そういうどうしようもない人間にも、暖かなまなざしを忘れない、吉川さんの筆はなかなか人情的ですね。
一方で、そんな情けない又八に、殺されかけるお通さん。
お母さんにそそのかされたからって、殺そうとする又八も又八ですが……。
お通さんも、これで行くところがなくなってしまって、不幸ですね。
あと、鉄砲やら弓やらが狙ってる中を、決闘に赴く武蔵。
どうなるのかは、次巻を待てってところです。
うまいねー吉川さん。
乾いた口調なので、血なまぐさい描写があっても、胸焼けすることがないのは助かります。
光悦とのやりとりは、そんな血なまぐさいシーンのなかの、一輪の花のようでした。
2012-04-20 宮本武蔵 2

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剣の修行に出た武蔵は、いろいろな人と出会い、自分より上の剣術士がいることを知る。もっと修行を、と日本全国旅に出ている間に、自分を思うお通さんや、朱実なども後を追ってきたりする。一方、のちに決闘をすることになる佐々木小次郎もまた、剣の修行に出ていた。宮本武蔵の親友又八が、この小次郎の名前をかたっているとも知らず、小次郎も、武蔵も、対面することになる。
(感想)
植物を切ったその切り口で「これを切った人はただ者じゃない」と知る武蔵はすごいんですが、なぜそう思うのか、説明が出来ずに軽んじられるシーンがあります。
そういうことって、現実でもありますよね。
すごいひとだ! って思ってても、上手く説明できないの。
で、言葉が上手く使えないことで、馬鹿にされたりするわけ。
わかるなーとも思ったんですが、この武蔵さん、女にはとても……不誠実でございます。
お通の気持ちもわかってるくせに、朱実とかかわったりして。
あと、ちょっと間抜けなのは、敵と見抜けずに、命を落としそうになったところかな。
剣客だからって、みんな武蔵みたいに愚直に剣に生きてるわけじゃなくて、しっかり陰謀も企むんですねえ。
小次郎も出てきましたが、この人と又八が、どうからむのか。
乞う、ご期待ってとこでしょうね。
面白いです。

