鈴麻呂日記

2017-07-26

2017年07月26日のつぶやき

アクロバティックやなぁ:読書録「うさぎ強盗には死んでもらう」

うさぎ強盗には死んでもらう

著者:橘ユマ

出版:角川スニーカー文庫


近くの本屋さんに「お勧め本」コーナーがあって、そこの「THEどんでん返し」の棚で見つけた作品。

チョット気楽なもんが読みたい気分になってて、「ラノベっぽいからいいかな」と購入しました。


「THE どんでん返し」。

まぁねぇ。

かなりアクロバティックな「どんでん返し」の連続って印象です。

基本的には「叙述トリック」を駆使してるんですが、キャラが変わっちゃうような人物設定は如何なもんかな、と思わなくはない。

一応「喋ってる『言語』が違う」って「言い訳」はあるんですが、それにしても…。ま、ここには作中でエクスキューズがあるくらいですから、作者も気にはしてるんでしょうw。


「じゃあ、面白くなかったか」

と言うと、そんなことはなくて、かなり楽しませてもらいました。

メインとなる騙し殺しあう「殺し屋たち」のキャラもいいんですが、「それ以外」の巻き込まれるキャラの方もナカナカ曲者揃いで、彼らの「その後」が見てみたいな…と思ったくらいです。


作品の印象としては「西尾維新」に近いですかね(最近読んでませんがw)。

あんな「多作家」になるかどうかは分かりませんが、ちょいと期待してみたい気分にはなってます。

2017-07-25

2017年07月25日のつぶやき

2017-07-24

2017年07月24日のつぶやき

実証実験に基づいた論考。でも…:読書録「超高齢社会2.0」

・超高齢社会2.0 クラウド時代の働き方革命

著者:檜山敦

出版:平凡社新書


「働き方革命」に関してチョット勉強してて、「労働生産性向上」「女性の活躍推進」「AIロボットによる労働力代替」「外国人労働者(移民)迎い入れ」等のことは何冊か読んでるのに、シニア労働者についてはあまり読んでないな…と思って購入した一冊。

自分にとっては一番「身近」な未来図のはずなのにねw。


作者はICTを活用したシニア支援の実証実験をかなりシッカリとやってる学者さんで、紹介されてる事例は、SFチック…と言うよりはかなり「現実的」な路線に裏付けされた内容になっています。

それだけに「ワクワクしないなぁ」って感じがしなくもないんですがw、そりゃチョット無い物ねだりかもしれません。

「ワクワクしない」って言ったって、ここで紹介されてるシニアの「働き方」だって、実現には結構色々ハードルありますからね。


間近に迫った「超高齢社会」においては「シニア」の労働参画が極めて重要。人口分布から考えれば、近い将来ボリュームゾーンとなる65歳以上の層が、60歳未満の「現役」労働者層をサポートするような働きをしなければ、社会は回らなくなる。

一方で「シニア」には現役世代とは違う「制限」がある。<空間(住んでいる場所)><時間(働ける/働きたい時間)><スキル(身につけている経験・知見)>を「現役」のようにフルに使うことができないシニア層を「労働力」として活用するには、これらの「モザイク」を調整して、複数の「シニア」で求められる<労働>を満たすような仕組みが必要。

この「仕組み」をICTで実現することが必要だし、その技術は「現実化」しつつある。


ザク〜っとまとめれば、こんな感じでしょうか?

このモザイク調整のICTについて作者は結構実証実験を進めていて、そこが「現実感」の裏付けともなっているし、「ワクワク」仕切れない理由にもなっている感じです。

まあ基本的に、「スケジュール調整」と「経験・知見のマッチング機能」ですからね〜。

「それが重要」と言うのはもちろん分かりますし、「まあそこだよね」とも思うんですが、(チョット紹介されてる)VRやロボットを使った遠隔労働の世界に比べると、如何にも「地味」です。

我が身を省みると、「それが重要」と、やっぱり思うわけではありますがw。


ポイントは「データ」ですかね。

スケジュール調整はそれほどでもないでしょうが、「経験・知見」「スキル」のデータ化ってのは難しい。

僕自身も含まれる、ミドルホワイトカラーの、ここら辺のデータ化は特に…です。基本的に「ゼネラリスト」を目指した教育・働き方をしてますからね。この層は。

勿論、その点については本書も意識的ですし、その点に関する丁寧なフォローも論じられています。

だからこそ、一層「地味」な感じもしちゃうんですけどw。


もうちょい「ワクワク感」を盛り込むとしたら、ここにどう「AI」が絡んでくるか…あたりでしょうか?

ただそこに踏み込むと、途端に不透明性が高くなります。「物語性」が高くなるとも言えますがw。

「現状」の方向性を考えると、本書で論じられてる方向性になるんでしょうね。

とは言え、そこに「自分」がどう位置付けられるのかは、やっぱり分かんないですけど。

2017-07-23

2017年07月23日のつぶやき

先へ進むべきか…「ローダンNEO1 スターダスト」

ローダンNEO1 スターダスト

著者:フランク・ボルシュ 訳:柴田さとみ

出版:ハヤカワ文庫


E.R.バロウズスペースオペラに10代にハマった僕は、当然「ローダン」シリーズも気にかけていました。

しかしながらその時点で既に何十巻かになってて、しかも本国(ドイツ)ではまだ連載中というのに恐れをなし、結局一冊も読まず(今やハヤカワ文庫で500巻以上。本国連載はまだ続いていますw)。


今日、本屋に行ったら、その「リブート」版として本作が出版されてました。

「まあ、どんなもんか、読んどいてもいいかな」

と買っちゃいました。


う〜ん、ローダンってこんな話だったんだ。

SF的な設定が「ヌルい」感じがするのは、まあ元が元だけに…と思いますが(1961年にスタートしたシリーズです)、国家間の軋轢や組織に対するネガティブなスタンスは、例えばバロウズや、キャプテン・フューチャーレンズマンなんかの、ひと世代前のスペースオペラとは違う印象があります。

登場人物の一人であるスパイが、国家への反逆をし、逃亡する下り。


<アラン・マーカントは反逆者だ。

そして今、これまでの人生をすべて捨て、先へ進もうとしている。

かつてないほどに自由な気分だった。>


まあ、こういうスタンス自体が理想主義的な牧歌性に支えられてるとも言えなくともないですがね。


このリブート版。

2011年にスタートし、本編と並行して今も連載中とか。

もう第10部くらいになってて、本作はその「第一部」の冒頭部分。どうも8冊で「第一部」ということになるようです。

これは予想外。一話完結かと思ってたら、違うんですね、これが。


せめて「第一部」は読もうかな?

しかし、8冊ってのは…。


と言うことで、来月2冊目が出版されるまで、悩むことになりそうです。

「看板に偽りあり」…とまでは言わないけど:映画評「怪盗グルーのミニオン大脱走」

「怪盗グルー」シリーズの第三弾。

…ですからね。

主人公は「グルー」であって、「ミニオン」じゃありません。

…宣伝のメインはすっかり「ミニオン」ですが。


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「怪盗グルーのミニオン大脱走


スピンオフの「ミニオンズ」があったから、

「なんかミニオンの出番が…」

って印象もありますが、一作目・二作目もこんなもんだったんじゃないですかね。

そもそも「ミニオン」って「なんかよ〜わからん奴ら」なんだしw。


僕は前2作同様、本作も大いに楽しませてもらいました。家族も大満足。

80年代の申し子「バルタザール・ブラット」、最高です。今から振り返ったら「80年代」、まあ素っ頓狂なとこのある時代でしたな。

しかしイルミネーションは音楽の使い方が絶妙やねぇ。

バルタザールのBGMは「分かりやすい」けど、それをいい感じに工夫して使ってるところに関心させられました。(「武器」として…とかね)


ま、中身はありませんが、これはこれでヨシ!

ちょっと合わないかな?:読書録「ファイヤーボール」

・生活安全課0係 ファイヤーボール

著者:冨樫倫太郎

出版:祥伝社文庫


テレビ化(第2シーズンらしいけど)で書店に並んでのを見かけ、購入。

この作者は「軍配者シリーズ」で知ってたんですが、警察モノもソコソコ書いてるんですね。

KYキャラってのもちょっと面白そうだったんで、試しに読んでいることにしました。


キャリアで、キネクシス(メンタリストみたいなもんですかね。実際、解説をDaigoが書いてます)やプロファイルにも通じているけど、人間関係の機微がよくわからないKYの若手警察官が、杉並中央署の生活安全課の一癖二癖ある面々と事件を解決していく。


まあ、こんな話です。

主人公のKYぶりが面白くて、コメディ的要素の少なくない作品だと思います。(ちょっと今野敏の「STシリーズ」に似た雰囲気があるかもしれません)


ただ一作目については個人的にはチョット乗り切れなかった感じもあります。

登場人物の「紹介」が必要なんで、どうしてもそうなっちゃうのかもしれませんが、なんかテンポが遅いような気がするんですよね。複数の事件が並行して走り、それが終盤に一気に解決していく展開は「好み」ではあるんですが、個々の事件があまり修練せずにソレゾレ「解決」されるというのも、もうちょっと…。

リアリティという意味では、そういうモノなのかもしれませんが。

主人公のKYぶりは結構好きなんですがね。


さて、2作目をどうするか。

ペンド、かなぁ。

妻や息子がコレを読んで、続きを読みたいと言ったら、読んでみるかもしれません。

二人とも「ST」シリーズが好きだったんで、案外気にいるかも。

2017-07-22

2017年07月22日のつぶやき

一番大切なのは、そばにいる人:映画評「イップ・マン 継承」

PCで香林坊ミニシアターで公開されてるのを見つけて、慌てて観に行きました。

ロードショーは難しくなってるんですかねぇ。いいシリーズなんだけどなぁ。


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「イップ・マン 継承


原題は「葉問3」。4作目の話もあるようですが、ストーリーとしては一区切りという感じです。

マイク・タイソンとのファイトシーンもありますが(これはこれで迫力あります)、アクションのメインはラストの同門対決。スピンオフも企画されてるらしいマックス・チャンとのファイトは、「正統派カンフー」アクションで、実に魅せてくれます。


でもメインストーリーは「アクション」じゃなくて、「夫婦愛」。

前半、

「なんて夫(葉問)のことがワカンねぇ、やな奥さんなんや」

と苛立ちすら覚えていたんですがw、中盤以降は二人の寄り添う姿に胸を突かれます。

葉問が「泣く」シーンなんて、過去作にあったかな?


まあウィキペディアを読むと、史実ではこういう展開はあり得なかったようなんですが(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%91%89%E5%95%8F)、そんなこたぁ、どうでもいいw。

エレベーターでのファイトのシーンは、アクションでありながら二人のラブシーンとしても秀逸なシーンに仕上がってると思います。


「4」はブルース・リーかな?

息子との話なんかも絡んで来るのかもしれません。

それはそれで楽しみではありますが、葉問の「恐妻家」ぶりが見られないのは、ちょっと寂しいなぁ、などとも感じてるところです。

ラストのレースの展開は…:映画評「カーズ クロスロード」

二作目は楽しかったけど、一作目の繊細さが吹っ飛んじゃった感じでしたが、本作は原点回帰。

回帰しすぎて、マックーンの嫌なヤツぶりが中盤まで復活しちゃってますw。


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「カーズ クロスロード」


「まあ、こうなるんだろうな」

って展開ではあります。

ドク・ハドソンの引退と重なる展開に、「彼にとってマックイーンは…」という二重写しからこうなるってのは。

「それらしき」伏線もソコソコに張ってあって、ここら辺は「ピクサーらしさ」を思わせました。


でもラストのレースはどうですかねぇ。

まあ、「機械」なんだから疲れるわけでもなく、「あり」ってことなのかもしれませんが、なんかシックリいかない…。

こういうところを残しちゃうところはピクサー「らしくない」と感じたんですが、どうなんでしょう?

せっかくの「原点回帰」。

そしてテーマも「流れ」を踏まえているだけに、惜しい気がします。

ま、楽しめましたけどね。一作目・二作目と観た人にとっては逃せない作品でもあるでしょう。


ちなみにアニメーション技術は、もうとんでもないところまで来ています。

手描きアニメーションはますます厳しいかなぁ…とも感じた次第です。