鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2016年05月22日のつぶやき

再読。やはり面白い。:読書録「わが友マキアヴェッリ」「マキアヴェッリ語録」

・わが友マキアヴェッリ
著者:塩野七生
出版:新潮社(Kindle版)


・マキアヴェッリ語録
著者:塩野七生
出版:新潮文庫(Kindle版)

マキアヴェッリ語録 (新潮文庫)

マキアヴェッリ語録 (新潮文庫)


「読書は格闘技」で「君主論」がオススメ本としてリオストアップされたのを見て、「久しぶりに読んでみようかなぁ」と思ってAmazonを覗いたら、この2作が電子書籍化されてるのを見つけました。(その時点では「語録」は「予約」段階だったけど)
で、方向転換して、こちらの方をDL。
読む見返すのは10年ぶりくらいかなぁ。いや、もっとか。


やはり面白いですな、
「わが友」と称するだけに作者の思い入れもあるし。
そして50代を迎えている「今」読むと、それはそれで違った感慨も出てこようというもの。終盤の淡々と「史実」のみが並べられるパートでは、どこかしら胸の痛みすら覚えずには入られませんでした。


「芸術作品」として多くの「作品」を残したダヴィンチ、ミケランジェロ
「人生」を「作品」として見事に結実させたロレンツォ・メディチ
「未完成」であった「人生」という作品を、マキアヴェッリの手によって高い次元での「作品」に完成したチェーザレ・ボルジア


ルネッサンスを彩る多彩な人々に並ぶだけの「作品」をまたマキアヴェッリも確実に残したのだということを、この2作で確認することが出来ます。


今では「常識」とさえ思える(それでいて今読んでも鮮烈な印象を与える)マキアヴェッリの「作品」が、それでいて同時代の人々には受け入れられたとは言えない現実。
それでいながら、自分が大切に思うものたちの「終焉」を「見届ける」運命にあったマキアヴェッリの人生。(チェーザレ、自分が仕えた政権、著書を捧げた弟子たち、そしてフィレンツェ共和国そのものさえ)
それでいて、「明るさ」と「活力」がいつもつきまとうマキアヴェッリの人柄が何ともイイんですよね。


歴史的、喜劇的、悲劇的


前読んだ時より、今回のほうが、ストンとこの言葉が胸におちました。
「まさに」
と。

「終活」?いえ、「ミニマリズム」ですw:読書録「minimalism」

・minimalism 30歳からはじめるミニマル・ライフ
著者:ジョシュア・フィールズ・ミルバーン、ライアン・ニコデマス 訳:吉田俊太郎
出版:フィルムアート社

minimalism 〜30歳からはじめるミニマル・ライフ

minimalism 〜30歳からはじめるミニマル・ライフ

  • 作者: ジョシュア・フィールズ・ミルバーン,ライアン・ニコデマス,吉田俊太郎
  • 出版社/メーカー: フィルムアート社
  • 発売日: 2014/03/25
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログ (2件) を見る


もう「50歳」超えちゃってるんですけどねw。


最近、「持ってるもの」を減らそうと思って、本やらCD・DVD、服の整理を思いついた時にしてます。今のアパートに引っ越した時に大分整理したはずなんですが、それでも手放せなかったものが少なからずあって、
「もう多分、読むこと/聴くこと/観ること/着ること、ないだろうな」
と分かってはいても、何となく整理する踏ん切りがつかず…


もしかしたら、子供たちが読むかも/聴くかも
すごく面白かったから、また時間があったら見返したい
これは今の僕の考え方にすごく影響を及ぼしてるから、手元に置いておきたい
もしかしたら痩せて、また着れるようになるかも
etc,etc


そんなことがないことは、重々承知のはずなんですがw。


それをまた手につけるようになったのは、定額サービスの影響が大きいですかね?
気がつくと、音楽も映画も、ストリーミングサービスで結構な範囲がカバーされています。個人的にはあまり「音質」を追いかけないんで、今のサービスで十分。
ストリーミングになってないCDはiTunes Matchにアップしてますし(それをさほど聴き直すことがないってことも体験済みw)。


本も電子書籍化されてるものが随分増えてます。
されてないないのも少なくないけど、じゃあ読み返すのがどの程度あるかっていうと「…」。
漫画をあまり読まなくなったのも大きいです。
(手元に残すものはありますが)


と言うわけで、そう言う今の「気分」を後押しするために本書を買ってみました。
「もの、増やしとるやん!」
ごもっともw。


まあでも、結構面白かったかな。
「したほうがいいリスト」を「マスト事項」に変えて、「行動」する。
おっしゃる通りです。
その後押しになるなら、本書を読んだ意義はあると思います。
「ここまではやれないな」ってことも少なくありませんが、そこは「自分なり」にやればいい、というのは作者たちも言ってること。要すれば「構え」と「ルール」でしょうか。
僕は僕なりのやり方を見つけていこうと思います。