鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

いやぁ、好きです、こういうの:読書録「ビビビ・ビ・バップ」

・ビビビ・ビ・バップ
著者:奥泉光
出版:講談社

ビビビ・ビ・バップ

ビビビ・ビ・バップ


奥泉光」のことは何となく気にはなってたんですが、作品を読むところにまでは至らず…。
なにやら「新海誠」と同じポジションっぽいっすがw、本作で初めて作品を読みました。
以前から気になってたのは、「ジャズ」&「漱石」ってポイントなんですけど、今回はそれに「未来社会(AI等)」ってのが加わって、興味津々。
本の装丁も気に入ったので、リアル本での購入となりました。(重かったけどw)


結構好みにハマる作品だったなぁ。
ちょっとジャズテイストのオフビート的な語り口も、AIやウェアラブル満載の「未来社会」の描写も、趣味優先を思わせる設定&ストーリー展開も。
まあ、
「ジャズ・ジャイアンツたちにプレイさせて、談志と志ん生にダジャレ言わせて、大山康晴に対局させて…」
ってなトコが「読みどころ」の作品です。
好きな人には堪らない。
興味ない人には「ナンノコッチャ」。
ま、そういうとこ。


吾輩は猫である」を連想させる、「無駄口の多さ」からくる取っつきの悪さはありますが、作品世界に入れれば、ニヤリとしながら読み進めることができます。
「間口」はさほど広くはないとは思いますがw。


さて、こうなると本作と連なる「鳥類学者のファンタジア」を読むべきかどうか(多分ストーリー的には関係ないけど)。
気に入ったポイントの一つである「未来社会」描写はないから、チョットだけテンションは下がりますが、作品としての評判はかなり高いようです。
とりあえずAmazonの「ほしい本リスト」に入れておきましょう。
こっちはKindleでいいかな。