約款は事業者による検査に基づいて運用される

こうした海外版ケータイはそのまま、動作するはずであり、ユーザーとしても非常に興味のあるところだろう。しかし、残念ながら、こうした海外版ケータイは、基本的に国内で利用することができない。それは「法律」や「約款」という問題がクリアされていないからだ。

なぜだかこの文章と日本的な遵法意識からすると、並行輸入電話機は使ってはいけないのだという感覚に誘導されそうになる。だがしかし、事業者側の一方的な都合を平然と受け入れる感覚はどうかしているぞ。

そもそもは海外製端末のほうが価格だったり利便性だったりユーザーとしての利益があるから利用したいんじゃないのか。ルールを守るってのはその法益を守る事であって、条文を楯にアンフェアな手抜き商売を横行させるための仕掛けに使われて良いものじゃない。絶対にだ。

記事に書かれているとおり、事業者側でネットワークに問題が見つかれば、約款通り端末の検査を実施して問題のある端末を排除するとタリフで決められている。これは事業者自身が決めて、総務大臣の許認可を得た「約款」の趣旨だじょ。それがルールを守るという事であり、検査で問題が確認された機種の情報を広く広報して不具合を防ぐというのが「法律」や「約款」の趣旨だ。分かっててねじ曲げたろゴルァとか、少々口元が滑りつつ。

ちなみに、この件に関し、海外版ケータイの利用が考えられるNTTドコモソフトバンクにコメントを求めたところ、基本的にはここで解説した内容と同じ答えで、やはり、「技術基準に適合した端末を利用して欲しい」とのことだった。

その通り。やはり事業者も「希望を述べている」だけであり、なにをどう捏ねくり回しても、海外端末は使ってはならないという結論にはたどり着かないようだ。