空を飛びたい猫

 『いやはや』という絵本を見てびっくり。「あれ、この絵本、翻訳されていなかったっけ?」。つい最近までうちにあった『Caramba』を初めて手にしたとき、「そういえばこの絵本、3月に帰国したときに邦訳で読んだなあ」なんて思っていた。なんという勘違い。邦訳はまだ出ていないのに、どうして日本語ですでに読んだ気分になっていたのだろう。
 いやはや、いずれにしても内容は、友だちの猫はみんな空が飛べるのに自分だけ空を飛べなかった猫のお話(だったと思う。)自尊心喚起のストーリー自体いまひとつの印象だったけれど、「いやはや」なんていう語感に訴える主人公の名前がついているから、(どこかで読んだという錯覚と矛盾するが)日本語で読めば魅力的に映るかもしれない。「飛ぶ」「泳ぐ」の設定がファンタジーにならず、現実的にも不自然でぴんとこなかったのかな。というより、自分が「flying pig」の文化性を感じ取っていないからなのかもしれないけれど。
 でも、子どもは好きだろうなあ、こういうお話。娘が帰って来たら、もう1度読んでみよう。ところで、原書タイトルのCARAMBAだが、息子によると「I caramba!」という形で使うそう。「いやはや」ってぴったりだと思う。(asukab)

いやはや

いやはや