マイフェアSISTER 姫君、拳を握りすぎです。

読了。

「大事にしてるものがあって、そのために一生懸命で、折れないし曲がらないの」
頷くまでもなかった。
睦月もわかっていたのか。
「止まらないの。止められないの。わかる? 譲れない物が、一番に背中を押していくの。目の前にどんな木や壁があってもおかまいなしに正面衝突させてくの。痛いったらないわよ」

「おいしいバイトがあるんだな。報酬破格、三食昼寝にケーブルTV付よ」 ――家事を代行するだけだったはずの仕事はしかし、異世界から来たお姫様(10歳) の接待へと華麗にスライド。そんなバカな!? 姉に妹にと振り回される、江戸川師走の全力疾走ボーイ・ミーツ・ガール!


おお、面白い!
イラスト繋がりで買ったようなもんだけど(竹岡美穂きゆづきさとこ)、実に面白かった。楽しめた。基本的な笑いを押さえつつ、締めるところはきっちり締める感じで。コメディからシリアスから、自分好みというか、ぴったりツボに填まったというか、まぁ要するに全肯定したい気分ってことで!
66頁「用意周到に伏線をはり、信用させ、最後に落としてひっかける――いわゆる妹騙しのテクニック」 とかでもう完全に笑いこけてしまったのが敗因(?)。かと思えば、281頁「希望と喜びに溢れていたよ」 辺りでアネモネに対する愛情がそっくり伝わって泣けてきたり。


続きがあるようだけど、どうだろ? 買うけど、読むけど、1巻ですっきり終わってる気もするしなあ……。買うんだけど。読むんだけど。





余談。
『師走』 と書かれてるにも関わらず、頭の中で『師匠』 と呼ぶ癖が直らなかった。何度も何度も「いやいや、師匠じゃなくて」 って思ったのに。
あとそんな言うほど握ってな (ry