灰色未成年

2008-02-22

[] とある飛空士への追憶

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

読了。タイトル買い+ジャケ買い。

この人にどうしても伝えたい気持ちがある。

胸が押し潰されるような切ないなにか。抑えつけようとしても、こころの奥底からこみあげてくる根源的ななにか。身体のなかを清くて激しい嵐が吹き荒れている。

その風の言葉が、ファナにはわかる。

――シャルルとずっと一緒にいたい。

大空に命を散らす覚悟の若き飛空士。ある日彼に任務が与えられる。いわく、「次期皇妃を偵察機の後席に乗せ、中央海を単機にて敵中翔破せよ」 ――美姫を守って12,000キロ、5日間の2人旅が始まる。


傑作! これは大当たりですよ。

舞台は戦時中の二大国、ピラミッドの最底辺で混血の孤児として「飛空士」(端的に表すと、しがない傭兵) をやっている主人公に、ピラミッドの頂点である令嬢を任される……という話です。

話としては、二人が徐々に惹かれあうにしても、劣等機でのドッグファイトにしても、よくあるイベントから外れない、安心して読める展開です。まあ、簡単に言葉にすると一行で済むような……。でも面白い。圧倒的にうまい。二人の間にある切ない気持ちも、空を逃げる緊張感も、すごく良く伝わってきます。

特にラスト、331頁「いつでもこの黄金の空へ戻ってこられる」 あたりはかなり秀逸。カラーイラストを見るために読むのを中断することがもどかしくて、『ここにモノクロ挿絵があっても良かった』 とさえ思ったりしました。どちらでもいいですが……。まあ最善なのは『ここにカラーイラストが (ry』 ですよ。


既刊リストを見ると、「レヴィアタンの恋人」 シリーズの作者だったんですね。以前から少し気になってはいたんですが、これは買う必要が出てきましたよ。




余談。

これはやばい。夢で話の続きが出てきました。シャルルがホテルで雇われるようにファナが計らい、しばらくすると飛空士になったファルルが飛行機で遊びに来る” みたいな話だったと思います。設定などは総無視ですし、むしろ読んでいる最中に「こうなるかなあ」 と想像、もとい、期待していた展開なんですが*1。まさか夢にまで見るとは。びっくりです。

*1:表紙イラストで飛行服を着てるから、てっきり……。

hobo_kinghobo_king 2008/02/22 21:42 作者でもないのにここで褒められていて妙に嬉しかったりしました。

>夢で話の続きが出てきました。
なんか微妙に羨ましいですね〜。

asyminorasyminor 2008/02/22 23:27 かなりベタ褒めですしね。自分でも珍しいことだと思いますが。

>なんか微妙に羨ましいですね〜。
没入しすぎっていう確たる証拠で、なんか恥ずかしかったりしますが(笑)

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