誰かのリビングデッド 1 不浄

読了。

「死にたくないです」
「馬鹿野郎。生きてりゃいつかは死ぬだろうが」
「そりゃそうですけど」
「だったらなんで考えねえ。いいかプラス。死ぬってのは人生の終わりだ。つまりは到達点だな。ゴールだゴール。だったら、自分の思った通りに死にたいじゃねえか」

パン屋の下働きとして平和に暮らしていたプラスは、ある日、畑で死体を掘り当ててしまう。「ええ、それはもう立派に死体をやらせていただいてます」 と語りだした彼は、魔法使いによって甦らされたリビングデッドだった――。


なんか切れ味がないような。
それというのも、罵詈雑言の類が激減してるせいかと思われます。なんだかしっくり来ないんですよね。一応ナムがバリバリ喋りますが、対するプラスが基本的に善人なので、ほとんど言い返しませんし……。デルも冷静だったりで……。そう、物語を動かすキャラが、ナムしかいないんですよね。強引な理由付けができるキャラが。そのせいか、なんとも締まらない展開ばっかりだった気がします
52頁「ん、美少年」 この巻で一番魅力があったのは正直この人。84頁「お尻は大丈夫?」 とかも。ラストは5人で逃げるかと思ってたら、3人だけだったんですね。後はまあ、プラスもそこそこ良いんですが、130頁「出せるものが他にありません」 がぶっ飛びすぎてて理解が追いつきません。そういうものだ、と言われればそうなんですが。


とりあえず印象としては0巻、スタートに入ったところだと思うんですが……次に期待。