アカイロ/ロマンス 少女の鞘、少女の刃

読了。

「世間知らずなの。箱入りなの。本家の娘だからって山から出たことあんまなくて、世の中のこと殆ど知らないの。あんた、幾ら可愛いからって……」
「待て、なんだその口振りは? まるで俺が……」
「ほいほい誑かしてんじゃないわよこの野獣っ!」
「ちげえよ!」

八年前、霧沢景介の姉は失踪した。二年前、灰原吉乃の親友もまた、同じように忽然と姿を消した。似通った傷を持つ吉乃に親近感を持っていた景介は、未だに塞ぎがちな彼女に対して過去の自分を見、どうにかしてやりたいと思うが……。


うーん、微妙?
もっと、きーん・ずだーん・どーん! な感じを想像してたんですが(すごい適当)、思ったより起伏がなかったかなあ、と。作者の日記では「>話の雰囲気なのですが『レジンキャストミルク』に比べるとやや明るい感じになっているのではないかと思います」 とありますが……本当に”やや” ですね! この文章が「やや暗い感じになっているのではないかと〜」 だったら、多分それにも同意してたくらいですよ。あとサブヒロインが空気すぎて泣ける*1。表紙にまで居るのに。個人的にはさばさばした女の子の方がサブですよ。
218頁「それが……それが、強さ、、でなくて何だというのだ?」 とか、249頁「そう思えるのが親友だ」 とか、まあ面白かったんですが、そんなに言うほどでもないですし、やっぱり全体的に地味かなあ……と。


まあ、エンジン(負の方向) がかかってくるのはこれからだと思うので、楽しみにしてますよ。期待。




追記。
各所の感想を見て回ったら、「黒い」 というコメントが多くて、ちょっと、いやかなり、毒されている自分に気づきました。いったいどこでこんな耐性を身につけたんでしょうか……。

*1:まあ、考え方を変えれば確かにサブなんですが。