月色プラットホーム
- 作者: 水口敬文,松崎豊
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2009/01/20
- メディア: 文庫
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「本当に害はないんだな?」
匠海は念を押した。
「ありませんってば。匠海さん、こんなに可愛い幽霊に取り憑かれるのがそんなに嫌なんですか?」
ぷくぅ、と頬を膨らませて拗ねた顔で見上げてくる。
幼なじみの少女に連れられてやってきた深夜の無人駅。そこで見たのは、彼岸の住人を運んでくる「幽霊列車」 だった。ドジな”車掌” の少女を放っておけなかった匠海は、アルバイトの申し出を受け入れるが――。
なかなか良かったです。
タイトル買いとは言いつつも、店頭でパラパラとめくり、どんな雰囲気かをある程度予想してから買うんですが……これは、想像していたより面白かったです。どの程度の予想かというと、たぶん「θ(シータ)―11番ホームの妖精 (電撃文庫)」 のときと同じかと。ちなみにそちらは未読です*1。
ちなみに面白くなってきたのは、上の引用した箇所(102ページ)あたりから。不覚にも可愛いと思ってしまいました。その後は184頁「綾芽という人は要警戒」 に噴出し、225頁「羨ましい! 正直物凄く羨ましいです!」 で悶死しました。後半のLOVE寄せが激しすぎます。
最後の対面も、”悪霊化して豹変する” というのがなかなか迫力がありました。後半でググっと面白くなるのは良かったですね*2。