輪環の魔導師 5 傀儡の城
- 作者: 渡瀬草一郎,碧風羽
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/03/10
- メディア: 文庫
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「ラダーナ。この子、素敵よ――ぞくぞくきちゃった」
囁くように呟きながら、ルナスティアはセロの頬に唇を添えた。
セロはぎくりとする。
ルナスティアの態度にではない。
一瞬だけ、視線の合ったフィノの眸が、いつも とは明らかに違っていた。
西天将に捕らえられてしまったセロとフィノ。フィノの魔族化をほのめかされ、セロは仲間になることを強要される。そんなセロ達を救うために、アルカインは城へと急ぐが……。
なんと。
いろいろと衝撃的な巻。北天将関係の昔話もけっこう重大ですが、その辺も吹っ飛んでしまうほどのイベントが。まあ主人公補正があるのが分かってしまうので、あまり真剣になれないのが悲しいところですが……。それでも、まさかの展開かと思うとドキドキでした。
ほかに印象に残ってるのは、猫かわいいよ猫とか、”フィノ不発” とか。いつまで焦らされるんだろうと思ったら結局なんにもなしでした。残念。あと279頁「彼のために命をかける理由は、それだけで充分だった」 は、さすがアルカインって感じ。指を三つ立てる余裕はありませんでしたが。
次からは第二部。ファンタジーっぽい大きい話も出てくるようですが、得てしてそういう話はダレやすい(私が) ので、期待半分不安半分といったところでしょうか。