夢の上 1 翠輝晶・蒼輝晶

夢の上〈1〉翠輝晶・蒼輝晶 (C・NOVELSファンタジア)

夢の上〈1〉翠輝晶・蒼輝晶 (C・NOVELSファンタジア)

読了。

「私にはささやかな夢がございました。愛する者と結ばれ、立派に子を育て上げて、二人でゆっくりと年を重ねたい。そんな風に思っておりました」
オープ様は何か言いたげな目で私をご覧になります。そんな彼が口を開く前に、私はにっこりと笑って見せました。
「けど、それはきっと眠たくなってしまうくらい、退屈だったに違いありませんわ」


面白いなあ。
本の姫がちょっと尻すぼみだったので、夢の上はちょっとスルーしていたのですが、評判を聞いて購入。夢の結晶から他人の夢を再現するっていうと王ドロボウJINGの夢玉を思い出しますが、そちらは寝る時に見る夢の話。この本の場合は、”叶えられなかった夢” を語るためのアイテムのようです。つまりは他人の人生そのものを垣間見ることに。
今回の2作は、単体では単なる伝記ですが、両方が関連しあっていて、おまけにその夢を見る「夜の王」 とやらも登場人物たちを知っているようで、その繋がりが非常に気になる感じ。それ以外にも残ってる伏線としては、弟がやたらと影の共有について聞いてたところとか、翠のラストで太陽がないのに「目映い光が〜」 って言ってるところとか、永遠回帰のこととか。


さて、このまま2巻をさくっと読みたいと思います。続きものを一気に読むのって久しぶりだなあ。