恥知らずのパープルヘイズ −ジョジョの奇妙な冒険より−
- 作者: 上遠野浩平,荒木飛呂彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/09/16
- メディア: 単行本
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「――オレは恥ずかしかった。自分の薄っぺらな根性がすべて見透かされたことに猛烈な羞恥心を覚えた。それは初めての気持ちだった……"恥" の感覚。それはオレにとって、人生で初めての"熱さ" だった。その気持ちに出会うことをオレは、虚しい生活の中でずっとずっと待っていたのだ」
うん、まあ良かったかな。
第五部は何度も読み返したけど、ここ数年は全く読んでなくて、サーレーなんて人物名は覚えてなくてもクラフトワークというスタンド名は覚えてるっていう、妙な状態。だからジョルノやフーゴの口調や行動に違和感を覚えるのは、自分の記憶が薄れてるだけなのか、それとも作者と自分とで齟齬が生じてるだけなのか、判断がつかないけれど……でもやっぱり、なんか違うよね? って印象は拭えない。
ただそんな違和感も、脳内で荒木絵を想像しながら読んでると不思議と消えていく気もする*1。そもそも原作は、キャラがぶれることってのは割としょっちゅうあって、そこの説得力を絵で補強してたような気がする。だから、ただ会話だけを読んでると違和感が付き纏う……のかもしれない。
「なんかちょっと違う」 という違和感は全編とおして感じるものの、たまに原作と同じ雰囲気を醸し出してくれてるので、「こんなの全然ジョジョじゃない!」 と否定もできない、イーブンな感じ。まあ読んで悪いことはない、ってくらいかな……。
*1:ただ、絵を想像しながら読むって芸当がそうそう出来ないことだけが難点。