2011-02-16
2011-02-11
角田光代/八日目の蝉
レビュー |
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2011/01/22
- メディア: 文庫
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久しぶりに出会った面白い小説でした。
読んでいるうちに、無性にモルトが飲みたくなるような、そして実際に飲んでしまった、そんな小説。20代の前半にウィスキーを飲みながらずっと小説を読み続けていたことを思い出しましたよ。文章がイマイチで、あたかも新聞記事を読んでいるような気さえしてきますが、モチーフと構成を考えると、逆にそれがよい方に作用している様に思います。意味論でぐいぐい押していく感じ。角田さんの小説をこれしか読んだことがないので判断できませんが、そこまで狙ってこの文体を選んでいるのだったら大したものだと思いました。
以下、瑣末なことを。
こういう、父親不在の状況で子どもを生む、もしくはその覚悟を決める、というモチーフは使い古されて、手垢にまみれているわけですが、未だに使われているのが、現状の社会システム的にそういう状況が比較的起こりやすいからなんでしょうな。で、物語の中では大抵の場合、子供を生む決定を選択することが多いわけですが、生んだ後のことが語られることが少ないと主観的に感じています。現状、日本という社会システムでは母子家庭は相当に生活に困窮しやすい訳ですが、物語では安易に産んでしまう事が多い気がするんですね。おそらく、小説の主題が子供を生むという具体的行為が、その女性の救済の具体化の一例と見なされているからだと思われます。つまり、何かの具体的行為、およびその過程が、その主体の救済になるというメタ物語が主題としているため、生まれた子供のその後が抽象化の過程で削ぎ落とされてしまうことに起因すると推測してます。
この物語では恵里菜でありかつ薫でもあるある一人の女性の、今後生まれてくる子どもが、おそらく幸せになるだろうな、と想像できるような構成になっていてくれているのが個人的にはとても高評価でした。
2011/01/13受験のTOEIC IPテストの結果
730点でした。前回から75点の上積み。
# Listening 350点、Reading 380点。
よかった点は、
- 当面の目標だった700点を超えた。
- Bランク(730〜860)にギリギリはいった。
- 会社でうけたテストなので自己最高点が上長以上に知れわたる
といったところ。
逆に悪かった点は、
- 時間配分を間違って最後のほうはバタバタした。
でしょうか。
正月休みに猛勉強というほど勉強しなかったので自信はなかったんですが、結果が出てよかったです。1/30のテストも受験済みなので、今回の結果がたまたまなのか、実力なのかはそちらの結果もみて判断したいところ。
さて、目標だった700点を思ってたよりもあっさりとクリアしてしまったので、目標を800点に上げてみようと思います。次回会社のIPテストが7月頃にあると思うので、5/29, 6/26, 7/24の公開テストを受けてみようかと。5月のはいいかなー、いい加減、飽きてきたし。
2011-02-10
ドミトリ・ヤブロンスキー:ロシア・フィルハーモニー管弦楽団/大澤壽人:ピアノ協奏曲 第3番 変イ長調「神風協奏曲」、交響曲 第3番、ピアノ協奏曲第2番、交響曲第2番
レビュー |
- アーティスト: ロシア・フィルハーモニー管弦楽団,大澤壽人,ドミトリ・ヤブロンスキー,エカテリーナ・サランツェヴァ
- 出版社/メーカー: Naxos
- 発売日: 2007/12/19
- メディア: CD
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大澤壽人:ピアノ協奏曲 第3番 変イ長調「神風協奏曲」/交響曲 第3番
- アーティスト: ロシア・フィルハーモニー管弦楽団,大澤壽人,ドミトリ・ヤブロンスキー,エカテリーナ・サランツェヴァ
- 出版社/メーカー: Naxos
- 発売日: 2004/06/01
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Trumpet Japonesqueに収録されていた大澤壽人のトランペット協奏曲イ短調が結構おもしろかったので、大澤壽人作曲のCDを購入した。ピアノ協奏曲の2・3番と交響曲の2・3番。ライナーノーツに書いてあるとおり、交響曲もピアノ協奏曲も2番の方が断然面白い。20世紀以降のロシアの作曲家の作品を彷彿とさせる曲風で、特にピアノ協奏曲はピアノとオケが有機的に繋がって進行していく様は圧巻ですらある。逆に3番はドイツ・ロマン派を思わせる曲風で、2番に比べると時代に逆行した感はあるが、それでもところどころに個性はが垣間見えますな。そのへんの曲風の変遷の経緯はライナーノーツに記載されているのでぜひとも購入してご確認下さい。
さて、この大澤壽人氏であるが戦後60年にわたり、日本音楽業界では黙殺されていたらしい。その再評価のキッカケとなったのがオーケストラ・ニッポニカによるピアノ協奏曲第3番変イ長調の再演のようだ。いい仕事してますな、ニッポニカ。
2011-02-06
神代修/Trumpet Japonesque
レビュー |
- アーティスト: 神代修,マルセル・ケンツビッチ,青島広志,徳永洋明,鍋島佳緒里,櫛田?之扶,大澤壽人,寺田由美,中村和枝
- 出版社/メーカー: Studio N.A.T
- 発売日: 2009/04/15
- メディア: CD
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神代修さんのアルバムで「日本人の日本人による、日本人の為のアルバム」とのこと。(ライナーノーツより)
「日本人の為のアルバム」と対象を限定することで、アルバムの普遍性を放棄しているのか、逆に、対象を限定することによって、排他的・鎖国的な日本人的なメンタリティを含意した意味での、メタな普遍性の追求を行っているのかは判断し難いですな。とまあ、以上がアルバムの概念に関する素朴な疑問。
「日本人の日本人による、」の部分に関しては明快で、作曲者・演奏者ともに全員日本人という趣旨ですね。1曲を除けば、このアルバムのため、もしくは神代さんのために作曲された曲が収録されているらしい。例外的に1曲だけはずいぶん昔に作曲され、かつ初演もされている大澤壽人のトランペット協奏曲イ短調。なんと、1950年ごろに作曲された日本人作曲家による初めてのトランペット協奏曲らしい。大澤壽人のトランペット協奏曲に関してはパイパーズ333号に神代さんご自身が6ページにわたって記事を書かれているのでそちらをご参照下さい。
演奏に関しては、演奏の幅が広いんだなー、という感じ。ジェントル・ストリーム〜トランペット・ニュースタンダードがパワフルな音色・音量で余裕をもって押し切った、という印象でしたが、そこに足し算でテクニックを加えた感じ。ただ、ウリであるはずの大澤壽人のトランペット協奏曲では音をなんとか並べた、といった演奏になる箇所が何個かあったのが、残念でしょうか。まあ、音域高すぎなのでしょうがない気がしますけど。
神代さんの守備範囲の広さがよくわかる、聴いていて楽しいアルバムであることは間違いないと思います。
2011-01-28
神代修 / gentle stream - trumpet new standard -
レビュー |
ジェントル・ストリーム~トランペット・ニュー・スタンダード~
- アーティスト: 神代修,ピルス,アルバン,高田信一,ヒンデミット,ヴェルディ,橋野沙綾
- 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
- 発売日: 2003/05/21
- メディア: CD
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神代修さんの初ソロアルバムらしいです。
しかし、トランペットの新しいスタンダード、って、また大層な副題をつけたものですな。
収録曲は
- カール・ピルス/ソナタ
- ジョン・バティスト・アーバン/「ヴェニスの謝肉祭」の主題による変奏曲
- 高田信一 / コルネットとピアノの為の3つの小品
- 高田信一/ソナチネ
- パウル・ヒンデミット/ソナタ
- ジュゼッペ・ヴェルディ/トランペットとオーケストラのためのアダージョ
というラインナップ。
ライナーノーツで神代氏自身が述べているとおり、ピルス、ヒンデミット、そして高田のソナタとソナチネが1930年代に書かれていいることから、高田のコルネットのための曲を含めて、20世紀のトランペット曲の新しいスタンダードを提示する、という趣旨なのでしょうかね?ピルスとヒンデミットにかんしては、新しい曲の解釈を提示しているように思うし、高田の2曲はこのCDが世界初録音ということで、新しいスタンダード曲の提案、ということでしょうか。また、ヴェルディはD管長管トランペットで演奏しており、古楽器の演奏でのスタンダードを構築したい、ということなんですかね?そう考えると、アーバンはなんだろう、といった感じ。長くなったけども、そのへんのアルバムの一貫性が概ねあるのに細かいとこで破綻しているのが気になりました。
演奏面では、神代氏のパワフルサウンドに圧倒されっぱなしです。とくにヒンデミット1楽章の展開部があからさまにかっこつけていて、しかもそれがわざとらしいのに、メチャクチャかっこいいんですね。これはもう、やられましたよ。日本人トランペット吹きのソロアルバムで唸ってしまったことは曽我部清典氏(トキノコダマ2と今日までそして明日から)以来の2人目です。曽我部さんの凄さは、テクニックと音の組み立て方だと思うんですが、神代さんの凄さは音色と音圧、ですね。
一度、生で聴いてみたいです。





