2012/01/18

「ぬぐ絵画」という展覧会がかっこよく成立するのに、「ぬぐ映画」という上映会はかっこよく成立しない、という凡庸な発見。なお今年は、ピンク映画第一作とされる小林悟の『肉体の市場』(1962年)から半世紀の年。

そして1962年は、いまポスターを展示中のATG配給第一作『尼僧ヨアンナ』公開の年、つまり「アート映画」なる概念の元年でもある。一般映画の分岐として出現したピンク映画とともに、「映画」が一枚岩ではないことを露呈させた瞬間だ。いまだに私たちはそれら分岐の先を生きている。