二日目は寺参りから

通常時刻より随分早く起床して朝食を摂ってからチェックアウト。「白の稲妻」号で和歌山駅へ。
結構時間が無かったので駅のホームで「白」を袋に。そして和歌山から粉河へ移動。昨日はここから和歌山まで電車乗ったんだよな… と言うちょっとした感慨を抱きつつ、自転車組み立て本日スタート。
最初は「粉河寺」。

まずは赤くて大きい楼門に驚くが境内も広く御堂も多い。割と早い時間に着いたがお坊さんが丁寧に対応してくれてうれしい。若いお坊さん達の「白の稲妻」号への食い付きが中々凄かった。お坊さんがロードバイクってのもいいと思う。まあ墨染姿はやめたがいいと思うけど。
そこから30分ほど走って「根来寺」。
粉河寺もそうだが歴史に出てくる古刹。こちらも境内が広大で、隅々まで見て歩く事は出来ていないが、塔に入って仏様を拝む。四方八方に配置して曼荼羅だなあ、と思う。

猫達に会いに

根来寺からは貴志川を目指す。勿論川が目的ではない。最近では生命保険のCMにも登場するようになったわかやま電鉄のスーパー駅長こと「たま」と「にたま」に会う為である。
正直に告白すれば、土地勘無いので道に迷った。地図を見て十分検討した筈なのだが…どうにかこうにか「貴志駅」に到着。

寝てやがった>たま。まあ動物だしな。それにしても駅まで「たま」。気合入り過ぎだ>わかやま電鉄。グッズのショップとかあったけれど、時間の都合でパス。
次は伊太祈曽駅を目指す。そう大した距離も勾配もない…となめていたのが悪かったのか、後輪がパンクした…。前に修理した所が道路の段差か何かでやられた模様。予備チューブに交換するが、この時間ロスが痛い。
どうにかこうにか伊太祈曽駅にたどりつき、にたまに会う。
こいつは起きてたがにらんできやがった。ちなみに駅は普通の駅だった。

紀州三社参り

伊太祈曽駅のほど近くに「伊太祁曾神社」がある。

紀の国=木の国の一宮、と言う事で木の神様をお祭りしている。チェーンソーアートとか木関係のものが色々ある。
そこから電鉄沿いに進んで「竃山神社」。
神武天皇の兄君、彦五瀬命をお祭りする神社で、村社から官幣大社まで上り詰めた「出世神社」と言う事で有名。神社自体はいいのだが、周りが道路工事で走りにくかった。
予定では紀三井寺のつもりだったが、ロスした時間を取り戻す為、「日前神宮・國懸神宮」へ向かう。
丹生都比売神社、伊太祁曾神社とならぶ紀伊国一宮の一つ。日前神宮國懸神宮が同じ社地にある。本体の社の他、色々な境内社があり構造も面白い。どうでもいいが、道を訪ねても「にちぜんぐう」と言わないと通じなかった。難しいなあ。

そして紀三井寺

道に迷ったりパンクしたりで時間を大幅にロスした…と思い込んでいたが、実のところは「巻いていた」。慌てていたのできっちり見て回ったりしていなかったせい(或いはおかげ)であるが、最悪次の機会に回そうと思っていた紀三井寺に行く余裕があった。
昼食を忘れて県道・国道を南下する。暑い。暑過ぎる。途中で諦めそうになった時、行く手の山腹に「紀三井寺」発見。

いきなり相当の階段が目の前に現れて、多分熱中症ではない眩暈を覚えるが、ここまできたなら…と言う事で上がる。上がりきった所で尻もち。もう限界でした。まずは本堂にお参りし、境内を散策、最後に高さ12メートルにもなる木造千手観音菩薩を参拝。デカい。その仏殿もデカい。景色は最高だった。

田辺、そして宿へ

紀三井寺からは最寄りの紀三井寺駅から電車で田辺市へ。田辺市から本日の宿となる十津川温泉はバスにて移動となるが、時間があるので「闘鶏神社」に参拝。

熊野の別宮的な存在との事で、今回の熊野三山参りには是非参っておきたかった所である。また、熊野本宮大社が明治に川の増水で流失する以前の社殿の形を再現しているから、と言う理由もある。
時間が来たのでバスに乗る。まずは熊野本宮へ、と言うバスだが所用時間二時間と言うのに普通の路線バスなのに驚く。延々と山の中を走り、気がつくと終点では乗客は私一人であった。そこから十津川行きバスに乗り換え。更に山の中へ進み、だんだんと暗くなるので不安になる。その途中で雨が降り、そして止んで虹が出た。
昨日に続いての虹。しかも二重。何を表しているのか、とか考えていたら終点。そこからは宿からの迎えを受けて漸く到着。上り口や縁側を別にして十畳の一人部屋とかどんだけ贅沢なんだか。食事の後、温泉につかって、大量に置いてあった西村京太郎の十津川警部シリーズを何冊か読んで寝る。いや今日も疲れた。