M-1グランプリ優勝予想(になってない)

昨日、M-1グランプリの直前生放送を見ていた。
司会は木村祐一で決勝に進出した8組が、本番どおり4分間で直前の心境をトークする、というものだった。

アンケートによる優勝予想では、
1.キングコング
2.ナイツ
3.NON STYLE
という順番だった。

しかし、個人的な心象を言うと、
1.キングコングは、去年のような勢い「だけ」で、練習量の多さが悪い意味で透けて見えてしまうような漫才だったら、納得しないだろう。
2.ナイツは、ボケのパターンが駄洒落(掛け言葉の音声の響きが意味のズレより先に来る)をベースとしているので、どうしても高評価できない。この前のお笑い芸人さんたちが教えてくれたが、ナイツは浅草の演芸場を主戦場にしている(笑点のイメージ?)せいなのか、ネタのテンポがやや遅れて聞こえるのである。その点は、1.キングコングと対照的だ。

そうなると、どこが優勝か、と言う話なのだが、わからない。
ごめん。
だって、最近のお笑いテレビ番組(「レッドカーペット」など)とか、情報をぜんぜんチェックしていないんだもん。

優勝がもちろん気になるのは当然だが、私の次の関心は、その後の各組の展開でもある。
主催者の島田紳助は、M-1設立の動機として「漫才は苦労が報われない」と言っていたと思うが、その裏返しとして、「生き残るやつはフリートークができるやつ」とも言っている。

そういう意味で、昨日のU字工事のフリートークは、印象に残って面白かった。かつて「虎の門」でレギュラーコーナーを勝ち取った経緯をずっと見ていたから、そう思うのかもしれないが。でも、ネタが爆発する印象は、いまのところない。

笑い飯は、今までやりすぎちゃったからなあ。大喜利トーナメント「ダイナマイト関西」での西田の爆発力はすばらしかったんだが。

今日はキリンジのライブに行ってくるので、あとで録画放送をチェックします。

M-1グランプリを見終わって

さっき、録画を見終えた。
そうか、優勝は、NON STYLEなのか。
そんな感想だ。

  • 1番手のダイアンや2番手の笑い飯は、なぜ高評価だったのか良くわからない。
  • 3.モンスターエンジン、ツッコミの集中力が途切れていたように思った。言うまでもなく、漫才より「暇をもてあました神々」のコントのバカバカしさのほうが上回っている。
  • 4.ナイツは、ツッコミのパターンの創意工夫は認められるが、駄洒落だから…。何で高評価なんだろう。
  • 5.U字工事の栃木漫才は、わかりやすくバカバカしくて、一番笑った。「おめえ、埼玉住むとか夢みたいなこと言ってんじゃねーよ!」でも、島田紳助が言うとおり、好みの問題なのか。
  • 6.ザ・パンチ、いっぱいいっぱい具合がちょっと面白かった。
  • 7.NON STYLE、うまいのはわかるが、ボケの決めポーズのパターンが気になってしまう。でも好みの問題だろう。
  • ここまでで、最終決戦はナイツ、NON STYLE笑い飯なのか、とやや拍子抜けしていたが、敗者復活の9.オードリーのバカバカしさがひっかき回してくれたことに安堵した。
  • 最終決戦もネタは同傾向。オードリーのバカバカしさがいいと思ったのは、審査員大竹まことと同意見。でも爆発力はやや弱まった。


今回見て思ったのは、もうM-1は業界関係者向けの番組なのだろうか、ということ。審査員の講評を聴いても、あまりにも細かすぎたり、会場の笑いと比例していない部分が目立っていた。

最後に、優勝したNON STYLEに対し、審査員たちが半ば冗談としても、「でもフリートークができないんだろ」、と突っ込んでいたのは、先のエントリにも書いたように、非常に示唆的だったと思う。

ひとまず、オードリーのネタと技術力の向上に期待を寄せられる、という楽しみはできたのが、今回の収穫だった。

ところで、ここまで書いておきながら、何をお笑いについて語る資格があるのか、とふと疑問に思う。私自身は、面白いことを言え、という雰囲気になると、逆に相手の意向を無視してぶち壊しにかかる、ずるい人間である。

KIRINJI 10th Anniversary Premium Live 2008

中野サンプラザにて、キリンジ10周年記念ライヴだった。「普段なかなかやらない曲もやる」と言っていて、
こういう記念ライヴの約束事でもあるが、それでも物足りなさを覚えるのは長年のファンの悪いところである。気がつけば自分は10年も聴いていたのか。

その中で覚えているMC。堀込高樹(キリンジ兄)が、中野サンプラザで高校生のころ、マイケル・マクドナルドを見て、帰りのバスで池袋まで行ったが、迂回して終電だった、という話。

堀込泰行(キリンジ弟)「ぼんやりした話だね…。自分はソニー・ロリンズとか、ニック・ロウを見た。」
高樹「ニック・ロウは俺も見た。」
泰行「ブライアン・メイとか、ブライアン・ウィルソンも見た。」
高樹「あ、そういえばピチカート・ファイヴを見た。そのころはまだ演奏してました。」

ちょっと笑った。

新曲『星座を睫毛に引っかけて』は、兄・高樹のペンによるもので、またストレンジなラヴソングだとばかり思っていた。しかしそれは自分の小さな子供の睫毛と知って、そんな歌を書くなんて、と衝撃を受けた。人の親になると、いろいろと変わるもんなんだねえ。

KIRINJI 19982008 10th Anniversary Celebration

KIRINJI 19982008 10th Anniversary Celebration