一冊の本。

ここ数日、アパホテルに置かれていた漫画が南京大虐殺の存在を否定していたとして、中国本土の旅行社がアパホテルを予約リストから外す動きが出ている。僕自身、出張時の宿泊にはよくアパホテルを利用しているが、漫画の存在はほとんど意識したことがなかった。

アパホテル稼働率が下がっているという話は今のところ聞かない。今回の一件は必ずしも稼働率を下げる要因にはならないと個人的には考えている。米国の大統領選と同じで、サイレントマジョリティの行動特性を考えると、少なくないプラス要因も見いだせるのだ。

民間のホテルなので、基本的には客室になにを置こうが問題はないはずだ。それに対して願望の延長線上でものごとを語ったり、煽ったりするのもまた自由だが、そのような行動が願望通りの結果をもたらすのか、それとも当人が思ってもみなかった結果をもたらすのか、一度立ち止まって考えてみたら良いと思う。