ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

HTC Desireに乗り換えた

去年iPhone 3Gを買った時はまだAndroidのAの字も知らないくらい、モバイルプラットフォームには関心が無かったのだけど、それから1年経って、いろいろ見えてきたこともあって、HTC Desireに乗り換えたのだった。2年縛りとか知ったことではない。僕らは金で何を買い何を売っているのかという話である。

さて、そんなわけでHTC Desireの使用感とかいろいろ書いてみようと思う。

速度: まず速い。snapdragon 1.0GHz + Android 2.1環境で動作するWebブラウザはかなり快適だ。アプリケーションはいろいろ試していると思うが、速度面で不満を覚えるアプリケーションにはまだ出会っていない。Flash (Lite)を活用したサイトはまだ試していない(SiONを試して動かないことは確認したw)。これはFroyoとFlash 10.1待ちだ。

マルチタスク: マルチタスクがサポートされていることは大きなアドバンテージだ。先週はWebブラウザIETFのドラフトを読みながら、気が向いたときだけtwitterクライアントを起動したりメールをやりとりしたりしていた。iPhoneでは全く出来ないことだ。

Android端末に共通する問題だが、バッテリーのもちはとても悪い。これについてはタスクマネージャの話と合わせて後で書く。

日本語入力: 日本語入力はsimejiを使うことでiPhoneフリック入力からスムーズに移行できた。そしてiPhoneより*かなり*まともになったと思う。今日ベータ版がリリースされるswypeも試してみる予定だけど、カスタム入力メソッドも使えないプラットフォームには戻りたくない。フリック入力は、たぶんiPhoneに慣れているせいか、多少誤操作が入ってしまうので、advanced settingsのrangeを広めにした。そこまで設定できるsimejiには割とびびる。やはりわたしにはiPhoneのようなお仕着せ文化は気持ち悪くて合わない。

音楽: android 2.1で不評なのは標準のメディアプレイヤーだが、わたしはmeridianを使ってとりあえず満足している。メディアの同期は現時点では単なるsdcardへのファイルコピーで事足りている。そのうちiTunesも使わなくなるつもりだからリストと同期なんかもしないし、既にファイルコピーはLinux上で行っている。それに同期しないと困るほどsdcardの容量は大きくないはずだ。

twitter: twitterクライアントは、twitter社の標準アプリ、twidroid, twiccaなどいろいろ試したが、マルチアカウントでも不自由なく使えるtweetcasterを使っている。echofonからの移行でもさほどストレス無く使える程度には、かなり良くできていると思う。

アプリケーション保存領域: 2GBしか本体メモリが無くてアプリケーションを保存できる領域がやや小さいことには、やや困っている。androidアプリは、全てのアプリでwebブラウザを搭載して全部static linkするようなことをしなくても、必要な機能はintentで呼び出したりすれば足りるので、それぞれのアプリケーションは大きくないのだけど、システム自体が小さくないので、割とすぐいっぱいになってしまう。この問題はAndroid 2.2になると解決するので(アプリケーションをsdcardに保存できるようになる)、しばらく待つことにする。

バッテリー: バッテリーのもちは悪いが、それなりに使っていても1.5日以上はもっている(今後それほど試行錯誤しなくなればもっともつかもしれない)。無駄なタスクをいろいろ走らせなければ良いのだろう、と考えて、advanced task killerを使って適宜不要なプロセスを殺している。当初は無駄に頻繁に実行していたけど、今は1日に5回くらいしか起動していないと思う。ちなみにadvanced task killerでも殺さないのは、simeji、gmail、tweetcaster、meridian、ブラウザくらいだ。tweetcasterも非表示時はほぼ何もしていないように思える。

バッテリーのもちを良くするため、wifibluetoothももちろんGPSも基本的にoffにしている。この辺は「電源管理」のwidgetを出しておけば簡単に切り替えられる。バックグラウンドデータはmarketなどが必須にしているので一応有効にしてある。一方で、液晶の明度はそれなりに明るくしてある。映しっぱなしというわけでもないのだし。

いずれにしても、わたしは仕事柄ずっとPCが側にある生活なので、PCなしで無人島のような場所に送り込まれて2,3日充電出来ないような事態にでもならない限り、バッテリーは大して重要な問題ではない。たぶんわたしがついうっかりDesireを充電し忘れてバッテリー不足で連絡が取れなくなるような時間は、出社して会社で仕事しなければならないような人間が勤務中に私用電話に出られないケースの1/10も無いと思う。

メール: HTC DesireにするとMMSがついてこないため、ついにモバイルメールはひとつもなくなってしまった。仕方ないのでgmailを使っている。gmailでない方の標準のメールクライアント?は、メールの受信に失敗する上に、送信したメールが一部宛先で文字化けしたようなので、使わないことにした(いちいち調べたくない)。gmailアプリはとりあえず無難に使えている。

電話帳: これは今でも不便なところのひとつだ。iPhoneから電話帳を移行するために、いったんiTunesからGoogle Contactsに送ったのだけど、iTunesがク○でいつまでたっても読み仮名をきちんと転送しないので、iTunesは捨てて、Google Contactsに登録された連絡先に読み仮名を辞書的に自動設定するツールをgdata-sharp-contactsで書いた

ちなみにiPhoneに移行した時にも同様の問題に遭遇して、その頃はSoftbankの公式連絡先移行ツールもなかったので、嫌々ながらMacbookを買ってきて同様のツールを作ったことがある。それはABAddressBookをローカルで書き換えていた(当時はGContactsに読み仮名のフィールドが無かったと思う)。そのアプリはすぐにでもiPhone上で実行されるはずだったのだけど、Appleの手落ちで開発者登録が2ヶ月以上放置されていたため出来ず、その間に公式ツールが出るという体たらくで、たいへん失望したものだった。

それはさておき、読み仮名はめでたくやっつけで設定されたが(間違っているものは後でちまちま直せば足りるだろう)、せっかく設定した読み仮名も、標準の連絡先ツールでは表示の役に立たず、編集も姓についてしか出来ない(まあ姓だけでも困らないけど)。今のところJブック2というアプリを使ってアイウエオ順で表示できるようにはしてあるが、これは"My Contacts"以外の連絡先も全て拾ってきてしまうので、gmailでやり取りした人とか無駄なものが大量に出てきて鬱陶しい。アドレス帳はまともなアプリケーションを開発する余地がありそうだ。

screenshot: iPhoneとは異なりAndroidではSDKによる接続なしにスクリーンショットを撮る方法がない。これはセキュリティ上の理由とされているようだ。その辺の問題はただのにっきにお邪魔して少しコメントした。

電話: これはiPhoneが近接センサを上手く使ったケースという話になるが、Desireの標準の(?)電話アプリでは、耳の近づけ方次第で間違って通話終了ボタンを押してしまっていることが多いような気がする。何度か謎の通話遮断を経験した。まあ電話なんて滅多にしないので、それほど困らないのだけど。

その他アプリ: iPhoneで使っていたようなアプリはいろいろ探して入れてみたが、Foursquare, Shazam, UStream (viewer/broadcaster), Wapedia, 青空文庫, 乗換案内 (jorudan), あの楽器, radiko, BUMP, NicoRo (ニコ動) など、割と揃っている感じだった。無いのはskype, セカイカメラ(これはそのうち出るはず)、travatar(別にいらない)、あとはlingrくらいではないか。無くて困っているアプリというものはひとつもない。dropboxなどは逆にiPhoneにあっても無駄だがAndroidでは有用だ。

…とりあえずこんなところだろうか。気がついたこと、思い出したことなどは追々書いていく。