つれづれなるままに 〜弁護士ぎーちの雑感〜 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2017-06-03

[] 理系出身法科大学院生向けの奨学金の募集について


 私も理事を務めさせて頂いている一般財団法人中辻創智社では、今般あらたに、理系出身法科大学院生向けの奨学金制度を創設し、募集を開始しております。7月17日締め切りです。

 http://nakatsuji-ff.org/programs/programs2/programs2-1/

 中辻創智社は、社会と次世代を担う若者を支援することを目的として、京都大学名誉教授の中辻憲夫先生が私財をもって設立された財団です。中辻先生は、京都大学の物質細胞統合システム拠点(iCeMs)の初代拠点長として、物質(Materials)と細胞(Cells)の融合という大変難しい課題を達成するため尽力されましたが、京都大学の退職後は、ベンチャー支援、NPO支援等の事業をされる一方で、自ら財団を設立されて、様々な活動をされており、私も、いち理事として、中辻先生の活動をサポートしております。

 財団として様々な活動をしていますが、その活動の1つに、理系出身法科大学院生をサポートする目的での奨学金事業が加わりました。現在、法曹志願者が法学部卒にかなり偏っていますが、優秀な法曹を輩出するという観点からは、その母体が偏るというのは大いに問題です(法曹需要者から見た視点)。他方、理系の学問を修得し様々な能力を身につけた者の進路に限りがあるという問題もあり、そのキャリアの1つとして、法曹という選択肢は、メインコースではないものの、有力な転身先としてあり得ると考えています(理系人材の進路という視点)。中辻創智社では、約1年の議論を経て、理系出身者の法科大学院進学をチアする必要性が大きいと判断し、このような制度の創設となりました。


 大きな財団ではなく、財団の奨学金の規模としては月3万円という小さなサポートですので、これのみによって進学の不安を解消することにはならないかもしれません。しかし、法科大学院教育にかかわる私も関与しましたので、全額返還不要、卒業までではなく司法試験受験の5月までのサポートをする等、様々な点において、利用者の視点に立った制度になったのではないかと自負しております。


 よく「弁護士は食えない」報道を目にしますが、いち法曹としての実感は全く逆です。確かに、弁護士だって色々いるので、食えない人もいるかもしれません。しかし、弁護士に求められているものが多様化している中で、時代と情報についていけるかどうか、ついていける方はすごく必要とされており、そういった方を増やす必要があると感じています。世の中が多様化し、弁護士をはじめとした法曹に求められている能力も多様化しているのですから、法学部卒ではない方、特に理系出身の優秀な方にも、もっとこの法曹の世界を考えて欲しいと思っています。

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