ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

だから問題はコミュニケーションにあるんだよ by com-lab このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2011-12-13 背骨の病気

[]『背骨の病気は手術で治す』


手術件数7000件以上


うちに背骨のプロがいる。彼の本作りを手伝って欲しい。テーマは『せきちゅうかんきょうさくしょう』だ。


社会法人医療財団池友会の蒲池会長から話を伺ったのが、今年の2月終わり頃だった。いきなり『せきちゅうかんきょうさくしょう』などといわれても、何がなんだかである。手書きでメモを取りながら、平仮名で書いてるのを見られちゃまずいとばかりに、ノートを斜めに立てて会長からは見えなくしたことを思い出す。


さすがにMacで変換すれば『脊柱管狭窄症』と一発で変換される。が、平仮名が漢字に変わったからといって、中身を理解できたわけではない。脊柱管と書くぐらいだから、たぶん脊髄が関係しているのだろう。狭窄ということは、管がどこかで狭まることかな、ぐらいまでは理解できた。


しかし背骨のプロといわれる先生の本作りを手伝うことなどできるのか。こちらの心配を見透かされたように蒲池会長は

大丈夫。樋渡市長のような本にしたいのだ。難しい話はできるだけ簡単にして、おもしろくわかりやすく、でも伝わるモノは深くなるようにしてくれ

といとも簡単そうに仰ってくださる。それが難しいのですが………。


樋渡市長の本とは『首長パンチ』のことだ。あの本は、何より市長の人生そのものが物語的波瀾万丈に富んでおり、しかも市長自らの筆力があればこその仕上がりである。とはいえ、その市長自らのお口添えで紹介いただいた話を断ることなどできるはずもない。


首長パンチ??最年少市長GABBA奮戦記

首長パンチ??最年少市長GABBA奮戦記


がんばりますとお答えして博多から戻ると、すぐに資料集めにとりかかった。脊柱管をキーワードに検索をかけると結構な数の本が出ていることがわかる。本は医学系と民間療法系に分けられることも理解できた。


問題は民間療法系なのだ、と蒲池会長は仰っていた。早い話が「背中は切らずに治す」系、あるいは「椎間板ヘルニアも簡単に治る」系の本である。背中を手術すると聞けば、たいていの人が大手術と考えるだろう。背骨を切られたら、さぞかし痛いだろうなと想像する。


ところが著者の西田憲記先生は、その背骨手術の大家である。これまでに7000件以上もの手術を手がけているにもかかわらず、訴訟沙汰になるような例が一つもない。これは救急救命系とは違って機能改善系の手術では極めて異例と言って良い。なぜなら機能改善系の手術に患者が期待するのは、痛い思いをする代わりにそれまでの不具合が改善されることだから。


改善度合いに関しては患者と医師で思惑が異なって当然である。患者側が期待値を高めがちであることは、異論のないところだろう。早い話が「これだけ期待していたのに、それほど良くなってないやん!」的文句が出がちな手術なのだ。にもかかわらず訴訟沙汰ゼロというのは誠にもって珍しい。これが救急救命系であれば、とりあえず命を助けてもらえれば、それだけで確実にありがとうございますと感謝される。大違いなのである。


訴訟ゼロの秘密は、西田先生にお会いすると一発でわかった。お人柄である。先生が書かれた原稿を読んで、直感は納得に変わった。この方は本物のプロなのだ。一芸に秀でるものはの例え通り、文章も秀逸である。さらに患者さんなどへの周辺取材を進めると納得が確信に至った。


皆さん揃って仰るのが、患者の話を聞く先生の姿勢であり、事前の説明を尽くすやり方である。その真摯さはおそらくどの患者さんに対しても変わらない。そう思わせるだけの人間力が何度かお話を伺ううちにひしひしと伝わってきた。


西田先生が本を出してまで訴えたかった問題意識をまとめると次のようになる。背中の病気には手術で治すべきものがある。具体的には胸から上の中枢神経に原因がある場合だ。これは一刻も早く手術しないと、確実に悪化する。にもかかわらず「切らずに治す」系の本が横行しているために、症状を悪化させてから病院に来る人が多い。早く切れば、それだけ悪化を抑えることができるのだ。怖がらずに、ぜひ専門医の診断を受けて欲しい。


そんな先生の思いを伝える本が、このたびようやく刊行された。身内の方や知人に背中の痛みをお持ちの方は言うに及ばず、手足のしびれなどをお感じの方も、ぜひ一度お読みいただければと思います。



背骨の病気は手術で治す

背骨の病気は手術で治す


昨日のI/O

In:

『日本文学史序説』加藤周一

『実例でわかる差別化マーケティング』金森努

Out:

ブックレビュー原稿

S社様取材原稿

J社様取材原稿

昨日の稽古: