僕たちは天才が好き?

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。

霜降 第五十三候『こさめ 時どき 降る』

 台風の前の前線の影響による空模様なのだそうですが、いかにも悪天候という感じです。昨日までの秋晴れの空は何だったのかと思えます。
 今日の珈琲は「ルワンダ」、まだ、うまく豆の特徴を引き出して、美味しくいただく、そこのところが今一つつかめていません。
 政治の世界は、依然、幼児性の強い混乱が続いているように思えます。

中学生棋士は五人だけ

 秀才よりも天才が好きだ、と僕たちは、否、少なくとも僕は、思います。天才には、「凄味」や「えぐみ」はあっても「嫌味」はないように感じるからです。そこにはもちろん、自分が天才ではないことの安堵感があるのですが。
 将棋の藤井聡太四段の登場から、世の中でも、改めて、天才が注目されてきたのではないでしょうか?中学生棋士は、現在のところ、藤井四段を含めて、加藤一二三谷川浩司羽生善治渡辺明の5人しかいないのだそうです。
 そのうちの一人、谷川浩司九段が著者の本書は、気になります。

中学生棋士 (角川新書)谷川浩司 著)


 本書が、棋士ではない多くの読者にもかかわりがありそうなのは、仕事とか、人生とか、一生を通じてのやりたいこととかを、太立ち木に、ちょっとなんだけど考えてみたりするとき、参考になる、現実の事例が、今まさに活躍している人のものとして示されていることでしょう。
つまり、「才能とはそもそも何なのか。自分の才能、才覚はどの分野にあり、どうすればそれは開花するのか。自分に最も向いている仕事とは何なのか。そういう問いは、一生を通じて心によぎり続ける問いでもある。」わけですから。
 そこで、「藤井四段のほか、私を含めて中学生でプロ棋士になった者の生い立ちとその後の道筋を描くことで、そのような問いへの答えの手がかりを、読者に伝えられたら幸いだと思っている。」ということで、むしろ僕たちが、その幸いにあずかろうではありませんか。
 著者が語る「才能をめぐる分析は多々あるが、結局、与えられた環境と、その環境の中で熱意をいかに長く維持できるかに、全ての成功の鍵はあるのだ。」という言葉は、当然のことではあるが、至難のことでもある、つまり、継続は力なり、ということに帰着するのですが。

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