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2008-11-29

電車の中でマンガを読んでいるのは別の意味でみっともないと思ってしまう

増田に、


という記事があったのだけれど、これを読んで、そう言えば電車の中でマンガを読んでいる人は本当に少なくなったなあということに思い至った。


ぼくは今、毎日電車に乗って仕事場まで通っているのだけれど、最近は車内でマンガを読んでいる人というのをとんと見かけない。

よく見かけるのはやっぱりケータイをいじっている人だ。一番はメールなのだろうけど、ネットを見たり、ゲームをしたりしている人もいるように思う。

次によく見るのが携帯ゲーム機で遊ぶ人で、DSPSPをやっている。これはけっこういい歳をした大人がやっている。普通の勤め人ふうの人がホームにいる時からやっていたりして、携帯ゲーム機が広く一般に普及しているというのがあれを見るとよく分かる。

それからたまに新聞を読んだり雑誌を読んだり、あるいは本を読んでいる人を見かけるのだけれど、マンガを読んでいる人というのはほとんど見かけなくなった。


かく言うぼくは、昔は本当にマンガをよく読んだ。特に学生の頃は、電車といえばマンガタイムだった。

その頃のぼくは、ほぼ毎日、その日に発売されるお気に入りの週刊マンガ誌を買って、行き帰りの電車の中で読むのが習慣となっていた。当時、ぼくはおばあちゃんと一緒に暮らしていたのだけれど、彼女はどちらかと言えばマンガに否定的で、電車の中でいい大人がマンガを読んでいるのを見かけると、みっともないと言って眉をひそめた。そうしてぼくには、あなたはまだ学生だからぎりぎり許されるけど、大人になってまでまさか読むようなことはないわよね――?と、遠回しに釘を刺してくるようなところもあったりした。

しかしその頃のぼくは、大人になったらどうなるかなどというのはちっとも考えたりしなかったので、そんなふうに言われても、何かを思ったり考えたりすることはなかった。


それから長い歳月が過ぎて、ぼくはいつの間にか大人になっていたのだが、気がついてみると、全くと言っていいほど電車の中では(あるいはそれ以外の場所でも)マンガを読まなくなっていたのである。つまり、おばあちゃんが望むような大人に、一応はなれたわけだ。


ところで、ぼくがマンガを読まない理由は一つしかなくて、それは面白くないからである。ぼくは今、本当に読みたい思えるマンガというのがほとんどなくて、わずかに「へうげもの」と「テレプシコーラ」だけだ。だから、電車の中に限らずマンガ雑誌を面白そうに読んでいる大人を見かけると、「いい大人が……」とは思わないけれども、面白さの感性みたいなものは疑ってしまうのである。「どうしてあんな面白くないマンガ雑誌を、お金を出して買うことができるのだろう?」と。


面白さなんて人それぞれという考え方もあるけれども、マンガ雑誌の売上げは本当に落ちているらしいから、単純に「人それぞれ」で済まされる問題でもないと思う。どうひいき目に見たって、やっぱり今のマンガは面白くなく、だから読む人が減ってるのだろうし、ぼくも読まなくなったのだろう。

そういう意味で、電車の中でマンガを読んでいる人に対しては、「いい歳をして」という意味ではないのだが、面白さに鈍感な人だなあという意味では、やっぱり「みっともない」と思ってしまうところはあるのである。


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