ハルキストの悲願なるか

村上春樹氏の最新エッセイ「職業としての小説家」を読み進むと、小説家という仕事を続けていく難しさをヒシヒシと感じます。




(表紙のお写真を拝見すると、ヘアスタイルをオールフロントからサイドパートに変えられましたね・・)



1日10枚程度原稿を書くと月に300枚。単純計算で半年で1800枚。「海辺のカフカ」でおよそ1800枚の作品だそうですが、たいへんさはそこから。

思うがままに書いた原稿を筋の通ったものにするため、登場人物の性格を変更したり、時間の設定を前後させたり、かなりの分量を削除したり、あるいは膨らませたりの作業を繰り返す。

1回目の書き直しに1〜2ヶ月。細部の修正の2回目の書き直しに、やはり1〜2ヶ月。そこから「養生」と呼んでおられる「寝かせる」作業に1ヶ月。そこから第三者の意見を聞いて、また書き直す。たいへんな作業を経て、小説を書き下ろすそうです。(〜P142)


そして、今日8日は、ノーベル文学賞の発表の日。

医学・生理学賞に続いて物理学賞でも日本人がノーベル賞を受賞。すごいぞ日本。

そんな追い風に乗って、受賞の期待は膨らむばかり。ノーベル文学賞の発表は8日午後8時(日本時間)。このところ3年連続トップにつけていたけれど、今年は2位に転落。首位をベラルーシのスベトラーナ・アレクシエービッチ氏(67)に奪われたそうです。戦禍を被った人々にジャーナリスト目線で迫る作家だ。植民地支配をマイノリティー視点で描くケニアグギ・ワ・ジオンゴ氏(77)やユダヤ人社会などをテーマにする米国のフィリップ・ロス氏(82)、レバノン内戦から逃れてフランスに亡命したシリア出身詩人のアドニス氏(85)らも有力視されていると。過去の事例からも、ノーベル文学賞は、重い題材が選ばれる傾向が強いようで・・。


なんとか悲願達成の大団円を迎えたいものです。
受賞ならば、大騒ぎは必然。


どうなる?!発表は8時!




いつもお立ち寄りいただき、感謝しています。