摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

南山(468m)・・・・・・慶州市・・・2008年1月2日

2008年の正月を韓国で迎えたのだが、この旅行の目的は観光で、登山ではなかった。

しかし沢山ある慶州の史跡は、自分にとっては残念ながら退屈であった。

特に世界遺産でもある仏国寺は、無住の寺であり観光施設と変わりなく、がっかりしたものだ。

そこで、慶州での2日目は、石仏群で有名な南山に、ハイキングに行くことにした。

ここでも、磨崖仏や石造遺跡に期待したのだが、無知な私には印象に残るものはなかった。

南山自体は、丸く凡庸な山容であるが、韓国らしい岩の露出した部分も多く、展望には事欠かない。

石仏群よりも、南山から眺める農村風景の方が、私には好ましかった。

この山では、とてもうれしいことがあった。

元々、登山の予定ではなかったので、昼食や間食の用意はしていなかった。

宿泊先の朝食の残りのトーストを、一枚づつ持っていただけだ。

そんな私達を見かねたわけではないだろうが、昼食をとっていたグループから、

「一緒に食べないか」と声がかかった。(たぶん、韓国語なので推測です。)

かろうじて「日本人で韓国語はわからない。」と答えたけど、「かまわない一緒に食べよう」と。

お言葉に甘えてご馳走になった。これが素晴らしい料理だった。

韓国は旧正月を祝うので、おせち料理ではないだろうけど、肉料理からデザートの甘味まで、

保存がききそうな料理が、沢山用意されていた。しかも、辛くない料理。

現在に至るまで、この時ほどほど上品な韓国料理を食べたことはない。

すこし焼酎もいただいて、とても幸せな気分で下山しました。