摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

琵瑟山(1084m)・・・・・・大邱市・達城郡・・・2014年5月5日

琵瑟山(ピスルサン)へは2度目のトライ。前回は大邱から麓の玄風まで、

市外バスで来たが、玄風(ヒョンプン)からのバスの便が無くてあきらめた。

大邱市からは、土・日・祝日のみ、登山口の瑜伽寺まで市内バスが運行。

韓国でも5月5日は子供の日大邱市営地下鉄・大谷駅から600番の

バスに乗って来た。これが中々厄介。市内バスだから、グルグル回るし

玄風で随分長く停車する。瑜伽寺には、乗車してから二時間近く掛った。

玄風から瑜伽寺まで、バスは工業団地内を巡ったが、直線距離は短い。

大邱市から市外バスで来て、玄風でタクシーに乗った方が良いかも?。

瑜伽寺から、琵瑟山頂上に登って、そのあとツツジの群落地へ回ろう。

今日も天気は良さそう。瑜伽寺には入らず、左の車道を登って行く。

途中、スド庵という小さな寺を過ぎても、コンクリ敷きの車道が続く。

ようやく道脇に、登山道を示す標識が現れた。バスを降りてから40分。

標識は2kmで20分となっている。そんなにゆっくり歩いてただろうか。

自然林の中を緩やかな山道が登って行く。改めて記すことも無いが、

この明るさが韓国の山の魅力。日本のような、杉の人工林は少ない。

樹林の道に展望はほとんどない。少し抜けた所から山頂を覗き見る。

標高が上がるにつれて、クロフネツツジの花を多く見るようになる。

淡々と登って行くと、周囲の木々の背も低くなり、頂上が近くなる。

登山道に入ってから2時間で山頂。道が単調で緩やかだったせいか、

それほどの達成感も無い。展望は良いが、茫洋として捉え所がない。

その辺りは予想通り、この山の魅力は、此処から先の行程にある。

山名碑前での記念写真を終えた後は、平たい所に座り込んで昼食。

コンビニの海苔巻とアンパンの昼食を終えて、南へ主稜線を下る。

遠望する天文台のような建物は、洛東江降雨観測所というらしい。

尾根筋には、満開のクロフネツツジの株が、次から次へと現れる。

進むにつれ、右手下の斜面が緩やかとなり、草原状になってくる。

この付近がツツジの群落地だろう。道はまだ回り込むように進む。

更に進み道が西へ回り込み、振り返ると琵瑟山頂上が見えていた。

緩やかだと思った琵瑟山も西側は、鎧の様な岩場で覆われている。

少し角度を変えると、頂上の山塊の全容が見える。立派な山容だ。

手前にはクロフネツツジの群落。だが此処は群落地の外縁である。

ようやく入口。此処から群落地を横断し対岸の尾根に登り返そう。

群落地内に入ってみれば、花は咲いていない。というか終わってる。

低木のカラムラサキツツジの群落なのだが、来るのが遅かったよう。

それでも所々に、クロフネツツジが咲いていて、楽しませてくれる。

対岸の尾根へ登り返して行くと、展望台が何カ所かあって休憩する

登山者も多くいる。景色も山頂より格段に良い。気持ち良い場所だ。

尾根を越えれば大見寺の跡地。と思ったら岩の下に新しい伽藍が

再建されていた。観光客や登山者が多く落ち着かない場所である。

ツツジ群落地の最盛期はこんな感じと、各所に写真が掲示してある。

ハムは、クロフネツツジの方が好きだが、主役はカラムラサキツツジ

テギョン寺からは階段道が続く。麓には国営の休養林があるので、

こちらから登ってくる人の方が多いようだ。後はひたすら下るのみ。

下り道の途中には、天然記念物となっている「琵瑟山岩塊流」。

日本ではガレ場で済まされそうだが、岩塊流とは言い得ている。

ロッジの並ぶ休養林・消災寺を通り抜け、幹線道路に出てきた。

此処で瑜伽寺から来る600番のバスを待ち、大邱市内へ帰る。