摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

桜谷の支沢からアドベンチャールートに抜ける

6月25日の月曜日は梅雨の晴れ間。どこか行きたいと思うが家族の

不調が続いている。一人で行くなら退屈な所でも良いかと、以前から

の宿題の一つである、地蔵谷第四堰堤上で三俣の左俣に入ってみよう。

只それだけでは物足りないので、桜谷の支谷との組み合わせを考えた。

ロープウェイで掬星台に上がる。上り便は友の会乗車の3名だったが、

下りゴンドラには3名の外国人旅行者の姿が、来てくれてありがとう。

桜谷を下って行くと沢沿いにアジサイが多い。杣谷で見るコアジサイ

は違って装飾花がついている。帰って調べると、ヤマアジサイというら

しい。今までその違いを分かっていなかった。そんな事を考えていると、

桜谷の左岸から流れ込む支沢を、うっかり通り過ぎてしまう。それほど

細い流れだ。6月22日には水量が多くて気づいた。だが地理院地図を

見ると堰堤が2基あって、遡行価値は期待出来ない。入口には苔の小滝。

だが詰めると黒岩尾根のアドベンチャールート分岐辺り。ならば地蔵谷

第四堰堤へ継続することが出来そうだ。苔の小滝を越えると平流になり、

すぐ大きな堰堤が行く手を遮る。県の作った治山ダム。左岸から越える。

堰堤上には棘の有る木が多かった。堆積地は小規模ですぐに谷らしくは

なるが、地形図で見ると傾斜も緩やかで期待はしていない。それにして

も県が作る治山ダムは、どれだけ有用なのだろう。無駄に多い気がする。

両岸が狭まり苔むした巨岩が転がる。一瞬、面白くなるかもと思ったが、

見上げると前方には、2基目の治山ダムが聳え立っていた。がっくりだ。

冷水を飲んで一休みする。今日は今年になって一番の暑さになるという。

2基目の治山ダムを越えると、ヤマアジサイも多いがそれに応じて藪も

濃くなる。堆積地の上に二俣があり、どちらに入ろうか悩む。国土地図アプリ

で、現在地を確かめると左俣が良いように思うが、確信が持てない。

取りあえず右俣に少し入ってみたが、ナメ状の川床が濃い藪に消えてい

る。やはり本流とは思えなかったので、二俣に戻って左俣に入り直した。

此処からは単純に歩き易い所を選んで行く。幾つか二俣が現れるが全て、

左俣に入っている。目標は黒岩尾根のアドベンチャールートの分岐付近。

鞍部になっているので、容易に辿り着くかと思ったが、意外に難しそう。

短いナメの先に、滝というよりは岩壁が広がっている。水流が雫になっ

て落ちている。左側から落口に小さく巻こうと思ったが、ズルズルの斜

面で、けっこう大きく巻き上がってしまった。この滝上で水流は消える。

藪が濃くなったので凹状の地形を追うのは諦めた。左側に明るい尾根筋

が見えたので其方に上がる。後から思えば此処は右側へ行くべきだった。

緩傾斜の森の中を、南側に歩いて行くと黒岩尾根道に飛び出す。目標だ

ったアドベンチャールート分岐よりは一段上。東に寄り過ぎ無駄足を踏

んでいる。地図も地形も読めていない証拠だ。まあ辿り着けたので良い。

少し下って新しく案内板が設置された三叉路。ここからアドベンチャー

ルートに入って、地蔵谷の源流を目指す。この道は神戸市立自然の家

起点としたコースとして整備されたのだろうが、現在は使われていない。

その為に、一般道としては分かり難い。この日も男性二人が道を外して、

沢を下って行こうとされてたので案内したが、アドベンチャーを楽しん

でおられた所を、邪魔したのかも知れない。(後半は記事を別け続く。)