ちょっといい話

今日は、とっても嬉しかった出来事をご紹介したいと思います。


アクシのスタッフには、フィリピン国籍のスタッフが多く在籍しています。
その中の一人、女性スタッフのお話です。



彼女は2000年の3月に初めて日本に来ました。
今は、日本人の男性と結婚し、家庭を持っています。
日本語を話す事に関しては、なんら問題なく出来ますが
漢字に関しての読み書きが難しいぐらいで、笑顔もかわいらしく、綺麗な女性です。



笑顔だけでなく、やさしい気持ちも持ち合わせている彼女は
介護の仕事に興味を持ち、介護士の仕事に就きたいと強く希望していました。



その思いから、2級のヘルパー資格を取得し、
念願の介護士として、神戸市北区の介護施設へ、アクシを通じ就業が決まりました。



この介護施設では、外国人スタッフの受け入れは初めてでしたが、
理事長さまが先見性をお持ちで、アクシの活動に共感していただき、
とても積極的に職員の方々に対し働きかけてくださったこともあり、
受け入れが実現しました。



実際のところ、職員の方達の中には、受け入れに対し、抵抗を持ち、
「外国人に何が出来るの?」
「外国人=安い労働力・仕事を取られてしまうのでは?」
といったような考えも多く、スムーズに話が進むことが難しいのが現実です。



そんな環境の中、彼女は勇気を振り絞り、チャレンジしてくれたのです。
たった一人の外国人、そんな中、仕事がスタートしました。



誰よりも、真面目に、真摯に仕事に向かう姿勢を見て、
職員の方達の今までのイメージも変わっていったようです。
施設や利用者の方々も、彼女を一員として、認めていただけるようになりました。



そして、約1年半が経ち、仕事も慣れてきたころ、
自宅が引っ越しすることが決まり、現在の施設への就業が難しくなってしまいました。
本人と、施設への話し合いの上、やもなく、修了となってしまいました。


最終日には、お花のプレゼントという、サプライズもあり、
最高の笑顔で、終了することが出来ました。



修了にあたり、彼女が就業していた施設の理事長さまが、
知り合いの介護施設をご紹介してくださいました。
そこは、彼女の新しい自宅から、通勤可能な距離にありました。
彼女の勤務態度の良さを一番よくご存じの施設理事長さまからの
後押しもあり、新しい施設の担当者の方も、彼女を好意的に迎え入れてくれることになりました。



外国人を受け入れて頂ける施設は、まだそれほど多くありません。
彼女のように、スムーズにブランクなく、
就業先が見つかるのは異例のことなのです。
就業先が決まった時の彼女の表情は、とても輝いていました。



「ありがとうございます。また、介護の仕事が出来るのが嬉しいのです。
今までお世話になっていた施設の方々へ、感謝の気持ちを伝えに行きたいです」 
と彼女は話していました。




先日、その施設の理事長さまから、こんなメールをいただいたので
紹介させていただきたいと思います。





“” 先程、クラリーサさんが挨拶にこられ、職員の皆さんと旧交を温めました。
「新しい施設をご紹介頂きありがとうございます、そこでもがんばります」
と決意表明をされていました。
また職員に対しましてフィリピン土産の心遣いをいただき有難うございました。

彼女には失われつつある日本人の「礼と節」の心を学ばせて頂きました。
クラリーサさんによろしくお伝えくださいませ! “”





このメールをいただき、わたしは、心が熱くなりました。
「この仕事をしていてよかった!!」と思える瞬間でした。


アクシは、ただ、彼女と施設の橋渡しをしたにすぎません。
彼女自身の頑張りが実り、引き寄せた幸運だったと思っています。


彼女の介護士としての仕事はまだまだ、これからも続いていきます。


こうして皆さんに喜んでもらえるお手伝いをさせていただけることに
誇りを感じています。
ホントに嬉しいです。



ありがとうございます!!