アーサーとミニモイの不思議の国

リュック・ベッソンのアニメ


あらすじ
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10歳の少年アーサーは、4年前に失踪した冒険家の祖父が残した書物を読みふけっては見果てぬ世界に思いを馳せる毎日を送っていた。
ある日、家が立ち退きの危機にあり、借金返済の期日は明後日と知らされる。

祖父がアフリカから持ち帰ってきたルビーさえあれば助かるのだが、埋められているはずの裏庭を探しても見付からない。
屋根裏で宝物の地図を発見したアーサーは、体長2mmの謎の民族<ミニモイ族>が住む世界が地下に存在し、宝物にたどり着くためには彼らの<7つの王国>に行かなければならないこと、そしてその世界で祖父が行方不明になったことを知る。

満月の夜、アーサーは体長が2mmに縮み、ミニモイ族の世界にたどり着く。
王女セレニアとその弟ベタメッシュと出会ったアーサーは、闇の都市の支配者マルタザール率いるセイド軍から襲撃され、純粋で正義感のある者でないと使えない魔法の剣を操る能力が自分にあることに気付く。

その力にミニモイの国存続の望みをかけた国王に依頼され、アーサーはセレニア王女、ベタメッシュと共にマルタザールがいるネクロポリスを倒すため、旅立つ。旅の末にいよいよネクロポリスへ近づくが、セレニアは1人でマルタザールを倒そうと2人に別れを切り出す。そしてアーサーにミニモイの国の未来を託し、キスを交わす。実は王女のファーストキスには特別な力があり、マルタザールが狙っているのはそのキスの効力だったのだ。

マルタザールに捕えられ牢獄に入れられた3人は、そこで行方不明だったアーサーの祖父アーチボルトと再会する。マルタザールがミニモイの国を滅亡させるために作った放水装置が完成間近と知り、それを利用して脱獄したアーサーは魔法の剣でマルタザールを倒す。

ミニモイの国には平和が戻り、宝物のルビーも見つかり、アーサーと祖父は家族の待つ人間世界に帰るのだった。

http://movie.walkerplus.com/mv36274/
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彼の作品はどれも見たことがないので、これが初見となりました。


有名監督はCGアニメを任されるのが常なのか?と思わざるを得ません。
ピーター・ジャクソン然り、ティム・バートン然り、スティーブン・スピルバーグ然り…
それでもあまりこうした有名監督が指揮したCGアニメで、とってもヒットしたという作品がないのも印象的です。。。
ただ、それは単に私の中で印象づいていないだけで、実際の興行成績(アメリカ)は9位ということでそれなりに受けているようです。
やはり監督や声優として出演したスタッフの力は凄い。(日本の成績は週末興行成績が初登場3位とだけあり、最終的な興行成績は不明)


今回鑑賞したこの作品は、Disneyの「魔法にかけられて」同様にリアルとCGが入り混じっていて。
リアルの地続きにフィクションの世界が広がっているのが、子どもの頃の想像の世界だったりするという実感があるので、こうした作品の作り方は子どもの想像の世界にとても近いものがあるなぁと思っています。


話の展開はやや早め。
登場人物が割と多い割には、話の障害もほとんどなくポンポン話が進んでいきます。
ストーリー設定もユニークで、アーサーが住む世界とミニモイの住む世界が空間も時間も繋がっているという構想が面白い。
ハラハラドキドキ、時々ロマンスの要素が良く入っていて話の構成もすごく良いと思う。


声優も豪華で、マドンナやデイヴィッド・ボーイ、ロバート・デ・ニーロが出演。
日本版も神木隆之介夏木マリ戸田恵梨香Gacktなど有名人が声当てしています。
日本語吹き替えはともかく、海外のアニメーション映画ではこうした声優陣の豪華さもまた楽しみの一つ。
声だけでは全く誰が誰だかわからないのだけど(笑)、エンドロールを見ながら「まじでか!」とびっくりするのが楽しい。


原作もリュック・ベッソンの児童文学ということなので、”リュック・ベッソン”フルコースといったところだろうか。
彼自身の世界観がそのまま画に現れているようです。
そういう作品ってすごく新鮮。他にも原作(文学)と映画監督が同じ作品ってあるのかな。



そうそう、MAZDA好きの私からすると、リュック・ベッソンが手掛けたこのショートフィルムが外せません。
とってもかっこよくMAZDAアテンザを撮ってくれて感謝感謝!!本当にカッコいいフィルムです。




話が逸れてしまいましたが。
彼のプロデュース作品は、TAXi、トランスポーター、96時間などの注目作も多く有ります。
今後彼の手掛けた作品をじっくり堪能したい監督であり、プロデューサーの一人です。


アーサーとミニモイの不思議な国
Arthur et les Minimoys
2006
リュック・ベッソン