関東の秘宝☆奥日光、雲の中より。

バスで小1時間、いろは坂をのぼり中禅寺湖をすぎ、赤沼というバス停でおりた。

戦場ヶ原の入り口だ。

なんと戦場ヶ原とは、むかしむかし太古の時代、男体山の神様と赤城山の神様が戦ったところなのだそうだ。サムライの合戦じゃなかった!落ち武者の霊でもいそうなところかと思ったので、これを知ったときには安心した。

わたしは、神話の世界にはじめて足を踏み入れた。






レンジャー気分!

聞こえるのは鳥の声と、水の流れる音と、風で木が揺れる音、それが遠くに近くにうずまいて、しーんとしたり、騒がしくなったり、初めての世界だった。

ウグイスの姿をはじめてみたり、しらない鳥がたくさんいて、かろうじて後で図鑑でみてはっきりわかるのはヒレンジャク・・。
歩いても歩いても不思議と疲れない。人のつくったものが歩道しかないので、時代とか人の歴史から切り離された感じがして、でも底知れぬ穏やかさで(その日の天気は)、歩き終わったあとは高揚感に包まれた。

戦場ヶ原のトレッキングコースはのぼっていくと、湯の滝から湯ノ湖、と奥日光まで続くがそこまで歩いたら暗くなってしまうので、途中でドロップアウトして、光徳というバス停まで歩いた。

旅行にいくと必ずけんかするマリリンとわたしだが、この時ばかりはお互いに晴れやかな顔だった。携帯を諏訪で紛失したきりだったので、マリリンの携帯で宿に電話をする。チェックインの時間を過ぎていたので、バス停まで迎えにきてくださった。

車に乗るとほんのり硫黄の匂いがして、これから温泉だ、という感じがした。奥日光の宿にむけてゆっくり登りながら、運転手さんがなぜ奥日光が関東で一番寒いのか、教えてくれた。

ゆっくり登って来たからわからなかったが、奥日光はかなり標高が高く、中禅寺湖あたりで雲の中、奥日光は雲の上ほどの標高になるのだそうだ。雲の上だから気候は北海道のようなもので、ここでは梅雨がない、とのこと。
(ちなみに、沼と湖の違いは大きさだけだそうだ。イルカとクジラのような関係だ。運転手さんは奥日光にあたる湯ノ湖を沼だといって、あと少し大きければ一番標高の高い湖だと言っていたけれど、自分で調べてみると湯ノ湖は名前の通り湖のようなきがする。)


戦場ヶ原も雲の中。

今宵は雲上の宿に泊まる。