二つの獄中記
- 作者: 山本譲司
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2003/12
- メディア: 単行本
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因みに捨民党の某議員の話も出てくる
有名人、殊に立法府の人間が裁判を受け服役する中で
得た経験を書いた本はそうそう無いのではないだろうか
山本譲司は刑務作業として寮内工場の指導補助をすることとなる
痴呆症はもちろんのこと、自閉症、知的障害、精神障害、聴覚障害、視覚障害、
肢体不自由など、収容者が抱える障害は、実に様々だった。
それだけではない。寮内工場には、目に一丁字もない非識字者、
覚醒剤後遺症で廃人同様の者、懲罰常習者、自殺未遂常習者といった人たち、
それに、同性愛者もいた。
上記の受刑者のような障害を持つ場合、刑務作業は不可能である
それ以前に自分のことさえままならず刑務官が
介護職員のようなことをしているドキュメンタリーを見たことがある。
氏が為した作業の記述で半数以上を占められているのは「介護」だった。
先に書評した「自閉症裁判」でも訴えられていたが
それら障害を持つ人びとが犯罪者にならないためのセーフティネットは
どれほどの機能を果たしているのだろう
- 作者: 花輪和一
- 出版社/メーカー: 青林工芸舎
- 発売日: 2000/07
- メディア: コミック
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こちらは刑務所内の生活日記みたいなもの
刑務官が横柄なのは変わらないがどちらにも共通しているのは
刑務官や刑務所というシステムの横暴さ、
抑圧感への批判に塗れた作品ではないということ(ゴチエイも指摘しているが)
余談ではあるが獄窓記の巻末に
本文中、刑務所内の会話等で一部差別的な表現がありますが、
所内の現状をお伝えする観点からそのまま掲載しております。
と但し書きがあった。
そんなことでガチャガチャ言う奴は本を読むなと言いたい