100年後

昨日の記事のニュース。

「高層ビルはエネルギー消費量が多い」

これは本当かな?
建物の「製造エネルギー」に関しては、僕の本家のブログ「babyism」の「For Tomorrow」の記事で言及しているけど、単体としての高層ビルが「省エネ」ではなくとも、それを取巻く地域や都市全体で測定した場合は、高層ビルのある都市のほうがじつは「省エネ」である、という結論に達する可能性もなくはない、という気はする・・
「エネルギー消費量」から都市の理想形を考える、というアプローチは、僕にとって、とても魅力的です。「babyism」では「効率性」*1から、都市について、いろいろ考えているけど、その他にも、この「エネルギー消費量」(消費エネルギーを最小にする都市)から、更には「経済性」(製造・維持コストを最小にする都市)から都市の理想形を考えるなど、いくつかの方向性はもちろんあります。その中で僕が「効率性」を選んでいるのは、計算がし易いから*2、という理由もあるけど、「効率性」は「エネルギー消費量」や環境問題と、つながり得る性質があるので、うまく接合点がもてて、合成できればいいと思っています。*3

・・これ貼ります。

独占!中村修二・ひろゆきが語る“エンジニア幸福論”
―(中村修二)先生が予測する「100年後の技術進化」とはどのようなものでしょうか。

(中略)技術進化を予測するより、二酸化炭素削減と代替エネルギーの問題を解決するのが先だと思います。私も2〜3年前には気にしていなかったのですが、この数カ月の原油高もあって最近は非常に関心をもっています。
米国では(中略)2〜3年前なら皆がバイオテクノロジーをやりたいと言っていたのに、現在ではクリーンエネルギーや省エネを研究したいという学生ばかり。バイオテクノロジーのときは私は関係なかったけれど、今では青色LEDで省エネができるとアピールしています(笑)。

うーん。
宮台真司はブログのこの記事で、「社会保全としての環境問題だけが唯一の突破口」と書いています。これはメモしておく。

ひろゆきさんが予測する「100年後の技術進化」とはどんなものですか。

こんなものがあったらいいな、という意味でなら、『スタートレック』に出てきた、原子レベルからそっくり同じものを複製できる装置(レプリケーター)。何でも自由にコピーできるとモノに希少価値がなくなるでしょ。すると財産が財産でなくなって私有財産制が崩れ、社会のシステムが変わると思います。
そして、人間の複製ができないとすれば、財産としての人間の独占が始まると思います。スポーツができるとか美人だとか、知能とか声とか、生まれもったものが過大に評価されていく。あったら面白いかなと。

うーん。
僕が理想としている「用途混合型の都市」は、ドラえもんの「どこでもドア」があれば、論理的に可能だな、と考えたことはあった(笑)*4ひろゆきはラディカルです。
でも、100年後なんて・・こんなニュースもあるけど、予測できるものなのか。┐(゚〜゚)┌

*1:全ての都市は人々の移動距離が常に最小となるようにオートマチックに組織されている、という公理をベース(単純な事実、出発点)にしている(For Tomorrow参照)。

*2:それでも、意外と計算は大変だったりする。「エネルギー消費量」や「経済性」の場合は、もっと大変だと思われる。ついでに、消費エネルギーを最小にするための都市のアナロジーに「馬の走行」(表記-2参照)がある。

*3:「効率性」から「高層ビル」を否定できないということは、僕の計算から判明している。だから、正直言うと、「高層ビル」を否定するロジックを僕は欲している(笑)。それは理論的にはズルイかも知れないけど、そういうロジックがあれば使う。

*4:「用途混合型の都市」には必ず「都市成長境界線」が必要で、この境界線は人口を制限するので、排他的に作用する。排他的ではない「用途混合型の都市」をつくるには、「どこでもドア」が必要になる(Integral Project-1参照)。