2010-01-01
DIYbio & Biohacking

DIYbioとは
DIYbio、オープンなバイオを目指して
研究室を離れたところで、オープンかつ安全なバイオに価値を見出す科学、生物学、生物工学を探求する人々が世界中にいます。そうした人々が集まり、生物学「バイオ」を一般の人々が追求できるものにしよう、追求するだけの価値のあるものにしよう、という目的の下にできているネットワークがDIYbioです。このような活動に関わっている人々は、「DIYバイオロジスト」「バイオハッカー」と呼ばれます。彼らの多くは別の本職を持ち、空いた時間をDIYbioの活動に充てています。
アマチュアサイエンスは昔からあったが・・・
もっとも、趣味のレベルで科学や研究開発を嗜むというのは今に始まったことではありません。天文学や生態学から機械、情報工学に至るまで、アマチュアの科学者、エンジニアは大勢います。微生物を育成し観察してきた人もそれなりにいるでしょう。この点では、DIYbioの活動も全く同じです。
しかし、DIYbioが他の趣味の科学や工学と異なるのは、それが扱う素材、生命現象です。DIYバイオロジストは、趣味レベルでさえ、バクテリアや酵母といった微生物の遺伝子を切り貼りして組み換えることができます。そして自分の遺伝子を解析することもできます。これはDNAの構造が発見されてから次々と分子生物学が解明され、生物工学のツールが発見、開発されてきたためです。
これに加えて、現在ではDNA合成技術が格段に進歩しました。さらに生物工学に使用するためのDNAを編集可能でかつ標準化されたパーツへと加工しようという動きも加速化しています。さらにゲノム全合成も徐々に始まってきました。これにより遺伝子を切り貼りするだけでなく、遺伝子、遺伝子ネットワーク、そして将来的にはゲノムレベルでの設計・構築がより簡単で安価にできるようになるかもしれません。こうした「つくる」に研究は合成バイオロジーとよばれ、システム生物学と対をなす生物学の新たな潮流となっています。この「つくる」合成バイオロジーがDIYbioの引き金になっているといっても過言ではありません。
期待と不安
DIYbioは、様々な可能性を秘めています。合成バイオロジーが流行しその周辺分野のアマチュア的活動が増加し大規模化していることを考えれば、DIYbioは近い将来経済的にも大きな影響力を持つことになってもおかしくありません。しかし、生物固有の不安定性に関する技術面に加え、遺伝子と言う素材を扱い自己複製を行う細胞を扱うDIYbioは特に倫理面や安全面の問題が常に付きまとうことになります。まずはこれらの問題点を含めたDIYbioを扱うプラットフォームを整備することが第一歩です。
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