つまびく

ひさしぶりの箏レッスン。五線紙に慣れているものとしては、タテ譜でいちばんむずかしいのはフレーズを掴むこと。唱歌を教えてもらってそれを頭においてやると、少しは、掴みやすかった。結局は唄なのよね、と先生が云う。古典的な「手」を覚えたり、暗譜の手助けになったりという意味合いしか理解できなかった唱歌がいま、自分で楽器を触ってはじめてフレーズに寄与するものであることを知る。唱歌にはイントネーションがある。そのイントネーションはフレーズや拍の取り方にダイレクトに繋がっている。面白い。自分の研究に少し繋がる実感。唄の敷衍。自分が書きたいものも結局、そういうものなのではないかと思う。