Daily “wow”

2017/04/19 (Wed)

[]Steven Tyler with THE LOVING MARY BAND "Out on a Limb"武道館公演 02:00 Steven Tyler with THE LOVING MARY BAND "Out on a Limb"武道館公演を含むブックマーク

Aerosmithフロントマンであるスティーブン・タイラー来日公演が先日行われました。暇があればソロ活動を行っているジョー・ペリーとは異なり、スティーブンはバラエティ番組等への出演はともかく、音楽でのソロ活動は控えめ。数枚のシングルリリースを除いては、昨年のソロアルバム、We're All Somebody From Somewhereとそれに伴う2枚の先行シングルリリースが初めての本格的なソロ活動となりました。

We're All Somebody From SomewhereAerosmithでの泥臭いロックは鳴りを潜め、カントリー色豊かなアルバムとなりました。そのアルバムを引っさげ、THE LOVING MARY BANDなるバックバンドを引き連れてのOut on a Limbツアーの一環として、Zepp Osaka武道館の2箇所でライブを行いました。

当日は生憎の雨でしたが、九段下では桜が雨に濡れている風景写真に撮る人もちらほら。グッズ売り場は、パンフレット売り切れの通知がなされ、主な商品Tシャツでしたが、中々の賑わいでした。

大阪公演のセットは分かりませんが、武道館中央と左右にスクリーンを配置、短いながらも中央に突き出た花道、きちんと組まれた照明、と少ない公演数の割には非常にしっかりとしたセットが組まれていました。ソロながらも9割方の席は埋まっておりました。

開演は20分ほど押したでしょうか。場内の照明が落ちると、薔薇の花を口にくわえたスティーブンが芝居がかった調子で登場。ソロアルバムからではなく、Sweet Emotion、Cryin'というAerosmithのヒットナンバーからのスタート。Sweet Emotionではセーブした感じもある歌声でしたが、70を間近にCryin'のCメロラストでの迫力のあるシャウトにはつくづく驚かされました。

息をつくまもなく、The Beatlesカバーを三連発。I'm DownとCome TogetherAerosmithでもカバーしたことのある楽曲後者はそうでもないですが、I'm Downの演奏は珍しいかもしれません。Oh! Darlingについては、ソロならではの選曲といった感じです。関係ないとは思いますが、入れ替わりで来日するポール・マッカートニー意識したのではと思わせるような選曲です。

Love Livesは日本向けの選曲でしょうか。1番のみをアコギとのシンプル演奏で聞かせてくれました。その後、Aeorsmithでも度々共作しているギタリストマーティ・フレデリクセンの元へ近寄り、小話を始めるスティーブン。「(マーティが)他のバンドに書いてる曲、知ってるかな?ええと、何だっけ、君の書いた曲。チャック・ベリー?ああ、バックチェリーだった」というやり取りの後に、マーティがBuckcherryのヒット曲Sorryのサビを披露(これも彼の共作です。ヒットメイカーですね)。スティーブンも少しだけ歌ってみせて、私のような両者のファンには嬉しいサプライズでした。

続けて披露されたのは、マーティとの共作のJaded。Aerosmithとしては、現在最後の全米Top10ヒット曲で、日本でもよく耳にするナンバーだけあって、大きな歓声で迎え入れられました。この曲ではマイクスタンドを観客の方に向けるスティーブンが印象的でした。

明るい雰囲気のJadedからようやくアルバム収録曲に繋げました。途中にMercedes Benzという、これまた珍しいカバーを挟みました(このアカペラを堂々とカバーできるのはそうはいないでしょうね)が、連続でWe're All Somebody From Somewhereからの曲を披露。残念ながら他の有名曲に比べると、ソロアルバムの曲は観客がもう少しノリ切らない感じです。その辺はスティーブンも分かっていてのセットリストみたいですが・・・。

はいえ、1stシングルであるLove is Your NameはともすればAerosmithでやりそうな(そしてブラッドあたりが愚痴をこぼしそうな)キャッチーポップスですし、スクリーンに映し出されたPVもあって、まずまずの反応。南国風コーラスが特徴的なI Make My Own Sunshineもウケは悪くなかったように感じます(確かスティーブンがウクレレを持って歌ったと記憶してます)。

熱のこもったLivin' on the Edgeでは、ラストまで忠実にCD再現。一旦曲が終わりそうになってからドラムと一緒にスティーブンが細くシャウトするのが大好きなのですが、しっかりと再現してくれたのが嬉しかったですね。省かれることも多々あるので。

アルバムタイトル曲はどちらかと言えばブルースの泥臭さを感じる楽曲で、仮にAerosmithに持ち込んだのなら、喜んで受け入れられるような楽曲です。逆を言えば、アルバムではやや異質なのですが、元よりAerosmithファンばかりの武道館。曲を知らずともこの曲のグルーヴ感で押し切ったように感じました。

What It Takesのイントロでは更に大きな歓声が爆発しました。Aerosmithバラードと言うとどうしてもI Don't Want to Miss a Thingが一番にきますし、ライブでの演奏も多くなりがちですが、Cryin'やWhat It Takesといった楽曲を選んでくれたのが嬉しいですね。曲の前に武道館Aerosmithとしてライブしたときの思い出を、遠い目をしながらしゃべるスティーブンが特徴的でした。最後Diceの部分をためて、観客に歌わせようとするも、観客側が?といった感じになったのが残念なポイントでしょうか。

アルバム一曲目を飾ったMy Own Worst Enemyはややダークなメロと、雲が晴れるようなサビが印象的な曲です。曲の最後にはバンドが渾然一体となりジャムセッション披露スティーブンもついにピアノに座りました。

スティーブンがピアノに座れば、当然期待されるのはDream Onですが、意表をついてRocksラストナンバーHome Tonightファルセット交じりで弾き語り演奏してみせました。「さよならを言う時間だ」という歌詞から始まるため、まさかもう本編ラストナンバー?と危ぶんだのですが、その後、毅然とした調子で奏でられたDream Onイントロに一安心。会場からは声にならない悲鳴にあふれていました。40年以上も前のヒット曲ですが、今も色あせないのは楽曲の力ももちろんですが、40年も前から変わらぬ調子でシャウトを振り絞るスティーブンのおかげでもあるかと思います。この日も最高の声が武道館に響き渡りました。

本編のラストを飾るのはAerosmithでもおなじみのTrain Kept A Rollin'です。最初の軽いセッションでは、はてなマーク雰囲気が会場に漂いましたが、「Train Kept A Rollin'!!」とマイクスタンドを向けられると会場が「All night long!!」と叫ぶ様ももうおなじみです。とはいえ、この曲ではジョーの不在を感じますマーティとの掛け合いもいいですが、「Looking so good〜」のくだりはやはりジョーとがベストですね。最後にはマイクスタンドを宙に投げ、振り回すといった派手なステージングを披露しての終了。元気なことこの上ないです。

会場をさしてお待たせすることなくアンコールを開始。ラジカセ模型のようなものを持ってくると、Janie's Got A Gunがスタート。ソロアルバムでも取り上げた楽曲で、原曲よりも大分トーンダウンしたアレンジで、歌詞の暗い側面にスポットをあてています

続いてはソロアルバムからシンプルバラードOnly Heavenが、Janie's Got A Gunの暗い雰囲気さらっと流しました。2ndシングルであるRed, White & You演奏せずに、Only Heaven選択したのが意外でした。

マラカスやら太鼓やらを持って、スティーブン含めたバンドが全員でリズムを取りだし陽気なラテン雰囲気が流れます最後におなじみのフレーズを叩いて、Walk This Wayで爆発させるというAerosmithさながらの構成です。「Walk This Way!!」のサビで会場が一体となるのは、言うまでもありません。アンコール3曲目をWalk This Wayで締めるのかなと思いきや、ダメ押しLed Zeppelinカバーで、Whole Lotta Loveが登場。

AerosmithのメンバーのLed Zeppelinへのリスペクトはよく聞きますが、カバーはそんなに滅多にはありません。2013年さわりだけ演奏したことがありますので、その延長でしょうか。中間のセクションも忠実に再現した、非常にパワフルなカバーでした。数年前にロバート・プラント来日した際に演奏したもの比較しても、まぁ、スティーブンの方が声が出てますね(もっとも、この曲を歌いこなす上手さはもちろんロバート・プラントにかなうものではありませんが)。超有名曲だけあって、会場からは「Wanna Whole Lotta Love!」の声がAerosmithの曲と同レベルで響きました。

スティーブン・タイラーの衰え知らずの声やパフォーマンスは相変わらずですが、曲目を見ても分かる通り、求められてるものを分かって、提供するサービス精神が凄いですね。大半をソロアルバムから演奏してもおかしくはなかったと思うのですが、頑固にならないのが素晴らしい。その辺のさじ加減は結構難しいと思いますが、ソロキャリアがそれほどないスティーブンなら、これが正解かなと思いました。次に来日するのはAerosmithのフェアウェルツアーでしょうか。是非またお会いしたいですね。

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2017/03/28 (Tue)

[]INABA / SALAS “CHUBBY GROOVE TOUR 2017” ライブ放送 10:34 INABA / SALAS “CHUBBY GROOVE TOUR 2017” ライブ放送を含むブックマーク

公式ページ動画に歓声が加わり、B'zのロゴを照らし出すライトの本数も増えて、何かの告知を予感させてくれます。そんな中ですが、先日、INBA/SALASの最終公演がWOWOW放送されました。Blu-rayをそのまま流したと言われても、不思議ではない素敵な出来の映像でした。

紫の照明のシンプル舞台が暗転。舞台ライトが当たると、SAYONARA RIVERリズムトラックを利用したSEが流れだす。舞台の袖からリズムに乗せて手を叩きながら踊る愉快なバンドメンバー。観客からは待ちきれないと言った感じで「Hey!」の掛け声が。そこにカウントが加わり、赤い照明の下、SAYONARA RIVERがスタート。コーラスの妙が映える一曲ですが、ライブだけあってもう少しロック色の強いナンバーに。中間の低音から高音から駆け上がる部分がクライマックスコーラスの合間を縫って「ハッ!」とフェイクを入れる稲葉さんが印象的。

  • 苦悩の果てのそれも答えのひとつ

前の曲から思いっきりシンセを引っ張って、海上が一気に縦ノリに。シンプル楽曲ですが、「Ah〜Ha〜」の部分を稲葉さんが歌って煽ってみせたり、クラップしたりと中々に忙しい楽曲。曲の中間では「Hello!Tokyo!」と簡単挨拶バンド全体が良く動いていて、CDで聞くよりもずっとライブ映えするなという印象。曲の最後にはサラスが思いっきりペダルを踏んで存在感をようやく主張。

B'zならいつもの挨拶があるところですが、ここではマット・シェロッドカウントでそのまま3曲目へ。イントロのノリの割にゆったりとした曲調のこの楽曲。動き回っていた稲葉さんも真ん中でスタンドを使ってじっくりと歌いますもっとテンションは十分に上がってるようで、声はCDを十分に超える豊かさを発揮してます。クラップをしながら回ったり、アンプ・フィドラーのキーボードリズムを取ったりと、動きも楽しげで豊か。

  • NISHI-HIGASHI

バンドと楽しげに何事か話してから、ようやくMCへ。「ようこそいらっしゃいました!」からまり、いつものゆっくり楽しんでってください!」で締めて、楽しげなNISHI-HIGASHIのイントロへ。非常にカラフルなナンバーですが、短く切られたメロディーのため、少しだけノリ難い印象を受けました。そこを指パッチンなどの愛嬌カバーするのが上手いなと。

サラスが軽くギターを弾き、稲葉さんが側によると、稲葉さんの肩に手をかける。何事かを稲葉さんが囁くと、「分かった」という風にサラスマイミライのリフをスタート。稲葉さんソロから、恐らくは稲葉さんお気に入り楽曲です。今回の選曲は元々サラスが弾いてたからというのも大きいでしょうが。冒頭のメロをサラスギター稲葉さんのボーカルのみで構成するのがINABA/SALASって感じでいいですね。アルバムではあんまりギターソロを弾かなかったサラスですが、ここでは思いっきり弾いてくれます

  • シラセ

非常に軽やかだけどどこかムーディーなギターソロからシラセへ。南国感がありますよね、この曲。そして、CD同様に非常に気を遣っていることが分かる稲葉さんの低いボーカル。サビで思いっきり声を解放しているのが映像を見ながらだとよく伝わってきますね。最後の「呼んでしまう」のフェイクはかっこいいし、本当に気持ちよさそうです。この曲の零れ落ちるようなギターソロは非常に気に入っているのですが、きっちり再現してくれて満足。

  • ハズムセカイ

稲葉さん超かっこいい!!すげーかっこいい!!」の野太い声に「マジで?!・・・あざっす!」と笑顔で答えてから、自信を「アラフィフ新人バンド」と表現して笑いを誘ってみませますCHUBBY GROOVE以前に一緒にやった曲ということで、まずはハズムセカイ。ギターの派手なフィードバックから列車が漕ぎ出すようなあの特徴的なイントロへ。en3でも演奏された楽曲です。en3は曲順もあってややバテ気味の稲葉さんでしたが、今回は余裕を感じます。二番の終わりで、サラス稲葉さんと同じステップを踏んで、「ははっ!」と笑いをこぼす珍しい稲葉さんも見られます

  • 正面衝突

これまでずっとじっくりとベースを弾いてたスチュアート・ゼンダーが前に出てベースによる掛け合いを観客とスタート。曲はもちろん正面衝突。PVの紹介でサラスが小芝居をしてたのを思い出します。稲葉さんのソロでは後半に配置されることが多い曲ですが、今回は割と前半での登場。稲葉さんも余裕があるのか、冒頭から思いっきりシャウト。ソロではサポメンに任せがちだったBメロの前半もきっちり一人で歌い切ります崩壊しがちだったテンポもしっかりとキープ。これが本来の正面衝突ですね。

曲をいきなり止めて、サラスが自らの曲、DO YOUR OWN THANGを「Do it, baby!」と歌いだす。稲葉さんもサラスに合わせて歌いだし、正面衝突はフェードアウトかなと思いきや、いつの間にか正面衝突のリフへ。お互いのソロ差し込み方が上手ですね。

  • Moonage Daydream

非常に珍しいことに、全く無関係カバーです。稲葉さん自身デビッド・ボウイは好きだとどこかで見た記憶があるのですが、それでも驚きの一曲です。こういうカバーを聞くことができるのは非常にレアな機会です。観客は度肝を抜かれたのではないでしょうか。ボウイ代表作、The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Marsから一曲です。ギターソロ含めてかなり忠実に再現してますが、原曲もっと浮遊感のある不思議楽曲です。後半のサラスギターが印象的ですが、これも原曲と同じです。最後の方はかなりアレンジされてましたが。

サラスアコギを持って、穏やかなバラードMY HEART YOUR HEARTへ。稲葉さんの声がCD以上に切々と響きます。派手なレーザーの明かりとは裏腹に、静かな空気が会場を満たしているのが伝わってきます。会場で生で聞いたら、体で歌声を受け止めてもっと響いたんじゃないかなと思わせてくれます

  • WABISABI

稲葉さーん!」の掛け声に対抗するように「サラスさん!」と笑顔で声をかける稲葉さん。これに対抗して裏声で「マットさーん!」と悪乗りするサラスアルバムバンドに対する思いを少し長めに語ってから、WABISABIへ。CDにはない長めの前奏で「身から出た錆」を連呼アンプ・フィドラーが作り上げる非常にスクエアなサウンドの中で、パワフルな稲葉さんのボーカルが力を持て余してるとでも言わんばかりに暴れまくります。途中にはゼンダー、フィドラーのソロパート差し込み、最後サラスギターソロを。稲葉さんはタンバリンを鳴らしたり、ブルースハープを吹いたり、ギターの真似をしてみたり。色々やってるのですが、テンションを思いっきり上げるのではなく、一定トーンでバンドが音の箱庭を作るのが面白いですね。これぞ、CHUBBY GROOVEといったとこでしょうか。

見た目通り愉快なバンドメンバーの紹介をする稲葉さん。en-ballやen3の時はリーダーとしての気負いみたいのなのも感じましたが、今回は確かな腕の面子に囲まれ、少し緩んだ表情をよく見せてくれますバンドの短い演奏を挟んで、アルバムから最もロック楽曲OVERDRIVEが登場。この曲はもう分かってましたけど、素晴らしくライブ映えしますね。雄々しさを増す稲葉さんの声がぴったり合います。で、まさかファルセットコーラスを観客と掛け合い。しばらく観客にコーラスを歌わせてから、そのままサビを歌いだす稲葉さん。ちょっとだけ歌いづらそうでしたね。

特徴的なクラップに乗せて、観客を煽りMARIEがスタート。シンプルオールドなロックンロールでしたが、よりシンプルになったライブの方が魅力的ですね。メロで出番がないため、そっと手を叩いているフィドラーがちょっと面白い絵になってます。恒例のコール&レスポンスはまさかのこの楽曲で。「マリー!」を連呼するとは正直思いませんでしたね。言葉は何でもいいんでしょうね、きっと。後半にも関わらず、声が裏返りそうなくらい「マリー!!」と絶唱するのは流石。とはいえ、この曲はシェロッドのタイトなリズム気持ちいいですね。

  • AISHI-AISARE

「愛し愛され生きる 愛し愛され死ぬ」のコーラスシンセ音色イントロに配したアレンジでスタート。やや枯れ気味の稲葉さんの声と親しみやすいサビのメロディマッチが、CD以上に筋肉質なポップスという印象を強めます。非常にシンプルながらも印象的なベースソロ個人的には耳を引きました。最後は「どうもありがとー!!」の肉声で締めて、ジャンプするニクい演出。小さなハコならではって感じですね。いえ、ドームでも肉声はやってましたが。

アンコール一曲目は残しておいたパワーバラードBLINK。この曲の歌詞には結構な闇を感じるのですが、ライブだとちょっと印象が変わりますね。絶望感もありますが、力強さを感じもします。歌もバンドもかなりCDに忠実に演奏しているのにそう感じるのは、やっぱり不思議ものですね。表情あるが故の、曲の見え方の違いでしょうか。

  • Police on My Back

The Clashカバーです。一つのライブで2曲もカバーがあるのは、曲数が少ない故ですね。「Tokyo, are you guys sleeping?One more?」というサラス煽りで、キラキラとした楽しい楽曲が始まります過去サラスと一緒にカバーしたことある楽曲なので、Moonage Daydreamよりは聞きなじみのある方も多いことでしょう。パンクを地でいく楽曲ですが、こういう小さな箱ではこの曲の一体感が楽しそうですね。

  • TROPHY

カバーの一体感には負けてられないといわんばかりに、TROPHYのあのコーラスシンセラインに乗って始まる。稲葉さんはあの「ハッ!ハッ!ハ!」「アーッ!」というあの特徴的な掛け声を真似て、サラスは自らドラムを叩きだす(パウワウドラムでしょうか)。中間コーラスの掛け合いは画面越しで見る以上に、会場は楽しかったんだろうなということが観客の表情から伝わってきます。ここで思いっきり声を出してみたかったです。キーボードを離れて、ポーズを取ってるフィドラーが妙に絵になってていいですね。最後の方でも、あの掛け声を出してみせる稲葉さん。この曲のポイントを分かってますね。サラス稲葉さんの会話を挟んでからまさかコーラス合唱。これは本当に楽しそうで羨ましいですね。お辞儀をして、陽気に観客に挨拶をするのですが、外人勢はやっぱでかいですね。

以上、丁度2時間ライブでした。ちょっと短めですが、en-ballとはまた違う意味で狭い箱、新鮮なバンドでの楽しさが出てましたね。演出もなく、信頼できるバンドに囲まれ気持ちよさげに歌ってる稲葉さんが印象的でした。あとバンドが素敵ですね。非常にタイトなリズムにフィドラーのキーボードが加わると全然違う音になるのが素敵でした。つくづく生で見てみたかったライブです。

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2017/03/21 (Tue)

[]そしてついにB'z始動・・・14:42 そしてついにB'z始動・・・?を含むブックマーク

恐らくは松本さんのライブ終了を機に、公式HPリニューアルされました。開くと、まずはB'zのロゴを強調する短い動画が流れます特に音楽とかはないのですが、B'zですよ!と強調しているようです。HP本体はやや見づらい縦方向リニューアルですが、目に飛び込んでくるのは笑顔で肩を組むB'zの二人(松本さんも珍しくサングラスしてませんね)。二人が一緒のアーティスト写真トップを飾るのは恐らくRED以来でしょうか。

Tour/Ticketを開くと「Coming Soon!」の文字。タブをよく見ると「B'z Club-Gym」の文字。遙か昔にBAD CLUB-GYMなるものがありましたが、アドレスをよく見るとbz-party.comに飛ばされているので、それとは無関係にFan Club向けのライブということでしょうか。肝心のB'z Partyは今だリニューアル中。いずれにせよ、期待が高まりますね!

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2017/03/20 (Mon)

[]Electric Island, Acoustic Sea 07:14 Electric Island, Acoustic Seaを含むブックマーク

Electric Island, Acoustic Seaという素敵なタイトルを持つ本作は、TAKE YOUR PICK以来となる松本さんのコラボ作品です。TAKE YOUR PICKはずいぶん最近な気がしますが、もう7年も前の作品なんですね。時間が過ぎるのは早いものです。enigmaのような例外を除けば、B'zを離れるとソロであれ、コラボであれ、ジャズっぽいアレンジが目立つ松本さんですが、今作はジャズとはまた違う爽やかな雰囲気の漂うアルバムとなりました。

主にはダニエル・ホーによるアレンジが大きいのだと思いますアコギピアノ、それに他のミュージシャンを起用しての琴やチェロといった様々な音が心地よく混ざり合います

波しぶきの音に、渋いギターの音が重なり夕陽のような情景を瞬間で作り上げます。そこに思った以上に激しく叩きつけるドラムとリフが加わり、一気に青空を駆け抜けるような大きなメロディー松本さんが奏でますタイトルの通りですね。非常に大きくキャッチーメロディーはいかにも松本さんらしいと感じたのですが、実はダニエルによる作曲。意外と情熱的に弾かれる松本さんのギターを縫うように鳴るピアノ音色が非常に涼やかです。

一転して松本さん作曲によるアップテンポ楽曲です。頭のご機嫌なギターから松本さんらしさが伝わってきますが、この曲ではダニエル三味線ウクレレとの掛け合いです。太いギターの音を翻弄するように三味線ウクレレの音が自由に響きますギターの音が富士山とするなら、三味線ウクレレは宙を駆ける鷹でしょうか。そこに色鮮やかな琴の音も加わり、音楽ながら「絵になる」という表現がぴったりの楽曲です。

ウェットなアレンジのバラードに泣き続けるギターの音、これぞ松本節!と思いきや、この曲もダニエルによる作曲です。長いファン暦なんてちっとも当てにならないものですね。enigmaで言えばStep to Heavenにあたるシリアスバラードです。松本さんのギターも素敵ですが、チェロの美しい響きに耳を奪われる楽曲です。チェロイメージはどちらかというと稲葉さんのソロなのですが、松本さんのギターの音にもよくあいます。B'zでも是非。

軽やかなピアノに導かれて始まる楽曲ロックでもないし、ポップすぎもしないこのノリは松本さんでは出てこないものです。ピアノからギターギターから琴といった具合に楽器リレーしていくのが面白いですね。琴の音というと少し大仰で、和を前面に出すものかなと思ってましたが、このアルバムではむしろ軽やかさを強調する楽器になってますシンプルな曲に聞こえますが、中盤でピアノリードを取って少しメロディーを崩す部分だったり、ギター・琴・ピアノ全体が零れ落ちるような後半の構成だったりと聞いてて飽きさせないつくりになってます

  • Faithfully

Journeyによるバラードカバーで、ダニエルがとても素敵なボーカルを聞かせますJourneyといえば、Open Armsがぶっちぎりで有名ですが、この曲はOpen Arms成功を受けて作られた美しくも、スティーヴ・ペリーのよい意味でしつこい声が生える一曲です。ダニエルボーカルは、そのしつっこさを取っ払って、大人雰囲気を醸しています。彼の手によるアコギもその雰囲気を盛り上げます松本さんのギターは一番こそ大人しくしていますが、徐々に存在感を増していき、最後原曲もかくやと言わんばかりに弾き倒してます選曲理由松本さんにぴったりの楽曲からとのこと。

個人的お気に入り一曲です。フックの聴いた落ち着いたメロディーがとても素敵です。過去作で言えばENGAGED雰囲気に近いでしょうか。ここから松本さんの作曲が続きます。曲の雰囲気を汲み取った、ドラミングも粋で聞いててとてもほっとします。タイトルの通り、晴れた日の穏やかな午後を思わせる雰囲気で、Soaring on Dreamsとはまた別の形で、アルバム象徴となっている曲かなと思います

  • Wander Blues

複雑なアコギから始まるロックナンバー。アコギだけならば、どこか和の香りがするメロディーも、エレキが加わればとたんにハードロックへと変わります。次のAdrenaline UP!もそうですが結構ハードなはずなのに、どこか上品さを感じるのはエレキの合間を巧みに埋めていくダニエル楽器の妙でしょう。逆を言うと、ダニエル楽器がいなくなるラストの部分なんかはもろにB'zの音作りですよね。

  • Adrenaline UP!

これまた和を強く感じさせる長めの琴の音から始まりますが、始まってしまえば前の曲以上にハード楽曲が展開します。これまでの決定的に異なるのは琴の音が終始、ギターの横でシャラシャラと鳴り続けていることです。ピアノとは違うアクセントをつけるために琴や三味線といった楽器を使っている節がありますね。後半のギターの裏で鳴ってる琴の音は普通ならピアノでとるリズムだと思うのですが、ピアノとはちょっと違う硬さがあります。中盤のベースを導火線にして、ギターやら太鼓やらシンバルやらがにぎやかに加わってくるパートが、とても楽しいです。

  • Omotesando

松本さんによる地名シリーズです。六本木から表参道と、非常にお洒落な町並みが続きます系統としてはSunny Tuesdayと同じなのですが、もう少しセピア色で情感がこもっているように聞こえますONE FOR THE ROAD、もといThe Momentsと同じく少ししんみりとした感傷に浸ってるように聞こえるのは中間のエレピのせいでしょうか。エレピやアコギを弾いてはいるのですが、ダニエルの印象がやや薄い楽曲。アレンジのメインが寺地さんのせいかもしれませんね。

ここからセルフカバーが続きます。まずは松本さんのNew Horizonからセルフカバー。もともとハワイイメージした楽曲を、ハワイ出身ダニエルがアレンジするという面白い試み。松本さんのギター自体はNew Horizonのままらしいので、一緒に流して聞き比べても面白いかもしれません。元々はハワイのゆったりとした日差しイメージが強い曲でしたが、ダニエルの音が水の存在をかき立てますね。

New Horizonからセルフカバーをもう一曲松本さんのギター、バリーのベースはそのままの他をすべてダニエルがやり直した一曲松本さんは原曲をいつもの通りだけど、このアレンジでまた変わったと絶賛。序盤は原曲と大きく変わらない印象ですが、徐々に原曲とは違うRainが見えてきます原曲は一粒が重たい雨が降り続けている印象でしたが、ダニエルのアレンジは雨雲からうっすらと太陽が見え隠れするようなアレンジです。特にハイライトとなる中盤のアレンジが秀逸で、琴を軸に様々な音が混じりあい、大小の雨粒が零れ落ちる風景を描き出しています

これはダニエルソロから一曲原曲は残念ながら聞いたことがないのですが、松本さんとダニエルの二人だけで弾くという楽曲です。松本さんがエレキダニエルアコギアルバムタイトルどおりの構成が粋です。ギターのみの構成ですが、不思議と単調なことはなく、むしろ前曲のRainよりもカラフルです。ダニエルアコギの上手さと、松本さんの落ち着いたトーンが調和している証拠ですね。

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2017/03/19 (Sun)

[]CHUBBY GROOVE 21:58 CHUBBY GROOVEを含むブックマーク

色々とありまして、更新が長いこと滞っておりました。そうこうしている内に、INABA/SALASは全国ツアーを終えてしまいました。残念ながら参加することはかないませんでしたが、来週の25日にはWOWOWライブ映像放送されます。いけなかった人は、私含め要チェックですね。

さて、遅くなりましたが、CHUBBY GROOVEです。サラスファンクかつフリーなノリに稲葉さんが精一杯ついていったアルバムです。もっとロック色が強くなるかなと思いましたが、全体を通してみるとモダンでポップなノリが強調されています。欲を言うと中盤にもう少しだけ変化のあるノリがほしかったところでしょうか。

至る所で言われているように稲葉さんの歌詞日本語だけど、日本語でないような不思議な響きになっている楽曲が多いです。あと、音の抜けが素晴らしくいいですね。ヘッドフォンで大きな音で聴くと色々な音が、色々な方向から聞こえてきてそれだけでも楽しいアルバムです。

CHUBBY GROOVE(初回限定盤)(DVD付)

CHUBBY GROOVE(初回限定盤)(DVD付)

INABA/SALASというプロジェクトの始まりを告げた1曲。いきなりこの楽曲PVが公開された時は驚きましたが、既に耳馴染みが深くなりつつあります。派手な構成ではありませんが、立体的なミックスの中を行き来するシンセ、音に溶けてしまっているようなボーカルと、CHUBBY GROOVEというアルバム象徴するような曲です。ただの掛け声だと思っていた「Yu〜hu〜」という声が、間奏部分では「雄風」という単語表記されていたのが驚きです。「勢いよく吹く気持ちのよい風」という意味だそうです。川の流れを困難の象徴に例えると、非常に前向きな歌詞ですが、三途の川というような深読みをすると一転してブラック歌詞になります

アルバムの中では一番分かりやすいタイプのロックナンバーです。PVでは街中で稲葉さんが歌い、サラスギターを弾くというシンプル構成ですが、合間に出てくるパフォーマーが中々にシュールで目を引きます(ちなみに楽器をもった子供サラスの子供とその友人だとか)。Cメロの展開の仕方等、割と稲葉さんのソロらしいロックかなと思ってたのですが、曲自体サラスの方でほとんど作ってたものとのこと。この曲に限らず、クレジットこそ作詞作曲が二人の共作となってますが、基本は作詞稲葉作曲サラス体制のようです。

  • WABISABI

日本人特有の侘寂を指したタイトル歌詞、と見せかけて、実は身から出た錆について詫びるしかないという歌詞世間で良く起きる炎上等について、皮肉っている歌詞ですね。SAYONARA RIVERをさらにストイックに煮詰めたような楽曲です。スクエアなサウンドの中でボーカルギターがうねるのが特徴で、サラスラジオでも語っていましたがQueenDragon Attack(The Game収録)を彷彿とさせるアレンジです。インタビューにて稲葉さんも発言してますが、ソロもしくはB'zなら2番でがっと派手な展開になるところですが、頭から終りまでタイトな空気を保ち続けます中間のシャウトから炸裂するCメロが一番派手な部分ですね。

  • AISHI-AISARE

サラス曰く筋肉質なポップス年末にはCMでかかり、発売週にはアルバムリード曲としてミュージックステーションでも披露されました。OVERDRIVE同様に詰込み気味のAメロから、すっとキャッチーなサビが下りてきますCDで聞くと耳に馴染みやすい曲ですが、歌うのは簡単ではないようで、ミュージックステーションでもメロディをつかむのに、時間を要しているように感じました(序盤の音響が悪そうな印象も受けましたが)。2番が終わった後のギターソロ突入と思いきや、突然現れる囁き声に近い低音パートが印象的ですが、個人的には最後の「春の陽のように優しい 夏の雨のように優しい 秋の予感のように優しい」という畳みかけが印象的です。頭の音だけ高いコーラスが入って、爽やかな風が吹きますね。

  • シラセ

個人的にはB'zの仄かなる火を思い出しました。曲のゆったりとした雰囲気、伸びやかなサビの出だしかファルセットへ切り替えていったりといった部分が重なるのかもしれません。稲葉さん自身は各種インタビューで歌うのが一番難しかったと発言してますが、冒頭の歌いだしを聞けば、それも納得です。言葉をそっと置いていくような歌い方で、いつも以上に丁寧に歌いこんでいるのが伝わってきます(泣きながらの歌い方に近いですよね)。「なぜだろう きっと」でクライマックスまで盛り上がった感情を、ほろほろと零れおちるようなギターバーナードファウラーによる落ち着いたコーラスが冷ましていきます

小気味よいダンサンブルなイントロから、ノリノリの楽曲想像してしまいますが、中身は意外とメロディアス歌詞の内容としてはSIGNALMAGICに通じるものがありますね。時間が経つにつれて薄れていく愛情に対して、本当に大事なのは花のように単純な願いなんですよ」と訴えかける楽曲歌詞だけ見てるとバラードっぽいのですが。イントロからずっと跳ねてるベースラインがいい味出してる一曲

  • NISHI-HIGASHI

「Hey, Koshi」「Yeah」という二人の会話(小芝居)から始まる、AISHI-AISAREと並ぶポップな一曲。WABISABIでQueenDragon Attack(The Game収録)を引き合いに出しましたが、同じくQueenRain Must Fall(The Miracle収録)を思い出しました。イントロ前のカラフルなベースラインいかにもそれっぽいのですが、それを含めてどちらかというとマイケル・ジャクソン風と言ってもよいのかもしれません。タイトル通り、歌詞については、西へ東へと駆けずり回った一連のレコーディングとその新鮮さを歌っています

  • 苦悩の果てのそれも答えのひとつ

特にタイアップがあるわけでもありませんが、事前に一番が公開されていた一曲ハードイメージイントロですが、良い意味気の抜けたコーラスが南風のように吹きぬけます日本語の長めのタイトルなので、気張った一曲なのかと思いきや、非常にコンパクトな一曲になっております稲葉さん得意の皮肉が交じった自己否定と、それさえも肯定する前向きさが混在した一曲です。サラスシンプルギターソロ含めて、非常にB'zっぽさが出てる一曲

露骨SMチックな歌詞がを引く一曲ですが、実はサーフィンの波を待つ感覚女性にたとえた面白い一曲。それを聞いてから歌詞を読み直すと、なるほどなぁと思えるから不思議ですね。歌詞の派手さに比べると曲自体は非常にシンプルロックンロールといった感じで、CDよりもライブでの力強さが映えそうな一曲。マット・シェロッドによるバシバシとしばくような音のドラミングが素晴らしい。間奏での無国籍風な会話もいいですね。フランス語らしいですが。

パワーバラードですが、Aメロでは稲葉さんがしつこく聞こえないように、気を遣って歌っているのがうかがえます。その分Bメロからの伸びやかなメロディーが力強く映えます。赤い灯の点滅は、信号機モチーフだと思いますが、最近稲葉さんには珍しく疲れ切った退廃的な歌詞です。「私だけのストーリー」という字面だけ見ると、何かとても冒険的なものを感じますが、歌詞全体を通すと、誰も助けてくれない、一人きりのといったかっこ書きがつきそうなくらい、後ろ向きな感じです。

心臓の音から始まるBLINKとはまた毛色の違ったバラードサラスはこの楽曲子守唄と言っていますが、なるほどと思わせる仕上がり。個人的にはLittle Flowerと同じ空気楽曲ですね。心臓の音とシンセストリングスの音の絡みがうまい具合にマッチして、静謐さと壮大さを表現してます歌詞は非常にぼんやりとしているのですが、心臓の音を互いに聞けるくらいそばに大事な人がいることは伝わってきます

  • TROPHY

ガチャガチャと騒がしい声から始まって、叫び声やら掛け声が入り混じり、ネイティブ・アメリカン風の歌声が聞こえ始めます。この時点で楽しい一曲なのは確定ですが、曲が始まると更にボリュームの大きいコーラスに、気持ちよき叩かれたパーカッションの音が入り混じり、賑やかさを増しますレコーディングPV撮影風景モノクロに処理して編集したMVが公開されていますが、個人的にはこのMVが一番好きですね。このアルバムいかに楽しく、でも手間をかけて作られたかが分かる映像だと思いますワイルドなようでいて、実は結構ポップな楽曲です。

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