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中学生レベルの英語力の奴が4ヶ月でTOEIC「Bクラス」を出す方法 (b)

ここでいう“Bクラス”っていうのはスコアが730~860のスコアレンジの事(860以上がAクラス)。とりあえずまずは、簡略化した4ヶ月の流れを早見チャートとしてまとめときます。中学生レベルがどうとか、各ステップの詳細や背景的な話はそれ以降に。

その他TOEIC関連書籍

  • 各ステップの早見チャート(詳細は「各ステップの詳細」を参照)

1:基礎文法力をつける
基礎中の基礎を以下の本で一気にやる。これをやらないと次の単語帳の例文が理解できない。
使用書籍: TOEIC TEST文法完全攻略 / 石井 辰哉
期間:1週間


2:基礎単語力をつける
本気でキツいんだけど、どうにかして1ヶ月でDUO3.0の例文を完全にマスターし、音声も完全に聞き取れるようにする。
使用書籍:DUO3.0
期間:1〜1.5ヶ月(1日6時間くらいやればいける)


3−A:Part5対策
これは3-Bと平行してスタート。澄子本をアホみたいに繰り返してやり、パターンを刷り込む。本当に同じ様な問題が出るから。
使用書籍: 1日1分レッスン!TOEIC Test パワーアップ編 / 中村 澄子
期間:直前までずっと繰り返しやる


3−B:サードパーティの模試をやり込む
トリプル模試の3回分に出てくる語彙、音声を完全にマスターする。また、先読みと速読の練習をする。
使用書籍: TOEICテスト 新・最強トリプル模試 / エッセンス
期間:1.5〜2ヶ月


4:公式模試をやり込む
ETSが出している公式問題集を完全にマスターする。特にリスニングのパートは鬼のように聞く。
使用書籍:TOEICテスト新公式問題集
期間:1ヶ月

  • 背景

今学部3年生なんですが、高専から3年次編入したくちで大学受験という物を経験した事がないのです。高専はもっぱら理系の学校で1年生(高校1年生に相当)からほとんどが専門教科で占められたカリキュラムが遂行されます。普通に考えたら技術者というのは英語ができないとやってけないわけですが、うちの高専では3年で英語の授業は終わり、4年は単に科学英語を訳すだけの授業が週に一度あるだけでした。5年は英語の勉強なしという有様。
3年までの英語の授業も試験で教科書の英文がそのまま出る様なダメさに加え5年間徹底して遊び呆けていた事もあり、まともな英語力がつくわけもなく、高専卒業時の時点で自分の英語の実力は中学生並みかそれ以下だったのは間違いありません。
その程度の英語力でどうやって3年次編入試験を突破したんだって思われるかもしれないですが、一般的に高専生は英語ができないのが当たり前と考えられているのか、自分が受けた2つの大学(つっても地方国立大学)の編入試験では全くできていないか2割の出来でも合格でした(旧帝大を受けた友人も同じ様な事を言ってた)。
来年度(19年度)には20年度修士課程の院試があり、京大院を目指す身としてはさすがにこのままではヤバいと思ったので、18年度の9月に英語の勉強をする事を決心したわけです。とりあえず志望大学の一つである東工大のある研究科はTOEICのスコア760以上提出で英語の試験が免除されるということで、TOEICスコア800を目標に英語の勉強を始めました。結果から言うと、2007年1月の公開テストでスコアが765。内、リスニングが375、リーディングが390でした。なんとかギリギリ英語の試験免除資格とBクラススコアの両方がゲットできたので、めでたしめでたし。
そういうわけでここに中学生レベルの英語力でスタートし、4ヶ月でTOEICでBクラスのスコアを出した経緯をメモしておきます。自分は頭は良くない方なので、デキる人ならこのやり方で普通に800は超えるはず。念のため言っておきますが、これは別に4ヶ月でこんだけとれたぜーって自慢じゃなくて、英語を全くやって来なかった人でもちょっとした苦労でTOEICスコアでBクラスはとれますよーって知らせたかっただけです。765なんて自慢できる点数でも何でもないわけで。私は英語が出来ませんって言ってるのと一緒ですよ?

  • 各ステップの詳細

ステップ1:
まずDUO3.0で基礎単語を覚える事から勉強をスタートしたのだがほどなく、例文の文法がわからずなぜこれがこういう訳になるのかが分からないというダメダメな事態に陥ったため基礎文法力の必要性を感じた。そういうわけで見つけたのが「TOEIC TEST文法完全攻略」。フォレスト並に分厚いが、これは各文法項目の確認問題が充実しているためで、TOEICに必要な基礎的な文法のみをしっかり学べる。この本のコンセプトとして「問題を解きながら単語を覚える」という点が挙げられているが、ここではそれは無視してとにかく文法のおさらいに徹した。このステップは1週間で一気にやり、一通りやり終わった後念のため再度始めから問題以外に目を通した。


ステップ2:
DUO3.0はもう必須というか、これやらずに何をやるんだという感じ。幼小中の年齢なら別だが、10代後半辺りになると単語一発暗記!みたいな手は通用しない。たとえそれで覚えても実際に文中に出てきても分からなかったりする。そういうわけで、例文で覚えるDUO3.0は本当に使いやすい。DUOの特徴として、派生語とか類語がたくさん載っている点があるんだけど、これは例文の中で覚えられないという事もあってこの時点で無理して覚えなくても良い。とにかく、1ヶ月で例文を英語で理解できるようなレベルまで脳に刷り込んだ。そのためには復習用CDが必須


ステップ3:
トリプル模試をひたすら鬼のようにやる。ただし以下の点を徹底する。

    • 必ず時間を計って120分でやる。
    • 答え合わせだけして解答は見ない
    • リスニングのpartを何度聞いても良いので解答を見ずにやる。どう考えても聞こえねぇよ!ってキレる寸前まできたらしょうがないので解答を見て聞き取れなかった単語をマーク。何度も何度も聞いて完全に聞き取れるようにする。聞き取れないフレーズは、自分で何度も発音してると不思議と聞き取れるようになる。一日4時間くらいやれば1週間でそこそこ慣れてくる。
    • リーディングも時間をかけていいのでとにかく解答を見ずにやってみる。全ての単語を理解できなくても読解できるようにする必要があるので。時間をかけてもわからない問題は解答を見て、分からない単語をマーク。全ての単語を完全に覚え、全ての文章(問題文、選択肢も)を何度も読んでスラスラ読めるようにする。読めるようになった文章でも何度も読むのが大切。とにかく素早く読む練習をする。
    • リスニングの先読みの練習もする。この練習は、ある程度聞き取れるようになってきてからやる。理想は3つの問題文読み上げている24秒の間に次の問題の問題と選択肢に目を通す事。最初は絶対無理、って思うかもしれないけど出来るようになる。というかこれができないと、よっぽどハイレベルなリスニング力がない限りまともなスコアはとれない。

以上を1回分ずつ丁寧に時間をかけてやる。毎日やりまくっても1.5ヶ月はかかる。
あと、澄子本も覚える。


ステップ4:
公式模試をやる。このステップで本番の音声、速度に慣れる。やり方はトリプル模試と同じ。

まとめ
とにかく、速読と先読みの練習です。これがスコアアップのポイントです。

その他TOEIC関連書籍

■補足(4/7追記)
ETSの公式問題集は現在、上記に紹介した物とは別にVol.2が出ています。パート6等、最新のテスト形式が反映されているので新しい方を買った方が良いと思います。

■補足2(4/8追記)
一応念のため。

■補足3(4/17追記)
この記事の補足記事が2つあります
何をやるかでなく、何をやらないかが重要である ― 利根川
単語帳DUO3.0をひと月で終えるために