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2015-02-06-Fri

[] その後

八月に更新して以降、ずっと放置していましたが元気です。10月男の子を出産しました。母子共に元気です。

出産の諸々、これまで4か月の育児の諸々、などメモしていきたいとずっと思っているけどなかなかできません。慣れる間もなく新しい段階に突入する感じです。

そもそもTwitterもやっているし、知り合いとはFacebookがあるしで、ブログを今さら書くのが変な気すらするけど今まで15年くらいやってきたことなので細々続けていきます。このまま私年取ってもブログみたいなの書くんだろうか。

[] 無痛分娩

忘れる前に。

出産は無痛分娩だった。正確には和痛と言うらしいが、子宮口が5、6センチ(全開は10センチ)開いたところで硬膜外に麻酔を入れて陣痛の痛みを和らげる。私の行っていた病院では、無痛分娩を確実に実行するためには決まった日に入院計画的に促進剤を入れて産む必要があり、自然な陣痛を待つ場合は、丁度麻酔医が勤務中に子宮口がほどよく開いていないと無痛分娩実施できず、時間がずれると無痛分娩希望していても麻酔なしになる。私は運がよくて、朝の4時に入院して8時頃破水、順調にお産が進んだので12時くらいに麻酔を入れた。その頃にはすでに9センチまで開いていたのだが先生が忙しくてそれより前には来れなかったらしい。そこからはすっかり体が楽になって、助産師と会話しながらお産に臨んだ。いきむ練習までできた。痛みが和らいでいてもいきむのは大変で体力が切れそうになった。血管が切れるんじゃないかと思った。息みすぎて耳も遠くなって産声も小さく聞こえた(実際は大声だったらしい)。子宮口9センチでも死にそうだったのに、あそこからさらに痛みが増してさらに力を振り絞っていきむなんて無理だと思う。

無痛分娩賛否両論あるが私はやってよかったと思っている。痛みで力むことがないから、麻酔を入れたらお産がよく進んでするっと生まれることもあるらしい。子供は頭が大きく、予定日を一週間くらい過ぎていたので体重も重くて、無痛分娩でなかったらスムーズな出産は難しかったのかもしれない。私自身無痛分娩で生まれているので抵抗はなかった。

子宮口全開直前まで耐えたわけだけど、その時点でかなり苦しかった。周りに医療スタッフがいるし、家族が応援してくれるのだが、産むのは母親一人、陣痛に耐えている間は、真っ暗な海を遠泳しているみたいだった。応援する声だけが聞こえ、いざとなればロープで引き上げてくれるのだが、泳ぐのは自分で、少しでも冷静さを失ったら足を取られておぼれてしまうような感じ。ゴールがどこにあるのかも見えず、ひたすら泳ぎ続けなければならない。安全にあの痛みを和らげる技術があるのなら、選択肢としてもっと普及してもいいと思う。最後まで耐えていないので何とも言えないが、あの痛みを乗り越え産んだことは素晴らしいが、それが今後の人生において何かのプラスになるような気がしない。今後病気やケガなどで痛みに苦しんでも、「あの陣痛に耐えたのだから、この痛みにも耐えられる」、ということはないと思う。陣痛はいつか終わると分かっているし、終わったときに待っているのは喜びのはずなので痛みに耐える用意もできるが、病気でいつ治るかも分からないとかだったら痛みの感じ方も違うだろう。

息子はかわいくて日々かわいがってるけど、これが無痛分娩じゃなかったらもっとかわいいとか、そういうこともないと思う。

2014-08-23-Sat

[] フランソワーズ・ドルト『赤ちゃんこそがお母さんを作る―ドルト先生の心理相談〈1〉』

『フランスの子どもは夜泣きをしない』でも、フランスで今も強い影響力を持つと紹介されていたドルト先生子育てお悩み相談ラジオ番組の書き起こし。子育てというものコミットしたことがないので、どれを読んでもあんまり現実味がないのだが、答え方にこれは日本語で、私の感覚アドバイスに従うのは難しいだろうな、というものもあった。基本的に、子供に一人の人格を認めて、言葉論理的に伝える、ということが重視されていて、「ツーカー」とか「母この交わりによって通じ合う」みたいなのはない。大人相手にも論理的言葉で伝える訓練ができているとは言えないので、子供相手に難しいだろうなと思った。また、性に関しては、日本の家庭でどのような教育現在行われているのかはわからないけど、例えば、包茎や尿道下裂の手術をするときに、相手がまだ乳児で言葉を話さないような頃であっても、「この手術をするとそのあと痛くて辛いけど、これを乗り越えればお父さんのような立派な陰茎になるのですよ」と言い聞かせてやる、という話などは自分が語りかけているところが想像できない。

あと、このドルト先生は精神分析医なので、エディプスコンプレックスの話なども出てくるのだが、息子または娘が、父親(母親)の地位簒奪しようともくろみるとき(たとえば、父親が不在のときに父親の定位置の椅子に座ろうとするとか)、親は「あなたは夫ではないのだから、私の夫の席を取るべきではない」と言わなければならないらしい。このようなときは常に、「あなたのお父さん」ではなく、「私の夫」とすることと。こういうの、日本語だったらどう言ったらいいのかな。ボキャブラリーがないんじゃないかな。もちろんあるけど、子供に語りかける言葉としては、非常に他人行儀な感じになるというか…。そもそも、家庭において「妻と夫」というパートナー関係が表に出てくることってあんまりないような。

それから、触りまくってはいけないらしい。キスしたり過剰にべたべたするのはよくないんだそうだ。

新生児期の動物のような頃から、個人として認めて、一人の人間として言葉をかけて扱う、きちんと(できるだけ)論理的に話してやる、というのは心に留めておきたいと思っている。できるかどうかは別にしても。スキンシップ好きだからべたべたべたべたしてしまいそうだがその辺も自重した方がいいのかもしれないな。

[] 宋美玄『内診台から覗いた - 高齢出産の真実

読売新聞のウェブサイトでの連載に加筆したもので、とてもよみやすい。副題に「高齢出産の真実」とあるけど、高齢出産に限った話ではなく、高齢出産以外の妊娠出産全般のことを医者妊婦当事者目線から書いているので、昨今の妊娠出産事情に興味がある人にはおすすめできると思う。実は読んだのがだいぶん前で内容を忘れてしまったのだが、頭の中が整理できたし知らなかった知識を仕入れることもできた(それが何かは忘れた…)。

30代での出産は20代での出産と比べるとかなり違うらしく、高齢出産でなくてもリスクが高い。というのはなんとなく知っていたような気もするのだがいざ妊娠出産となると、現実問題として不安にもなって、20代で産んどくのがよかったのかなあ、などと考えたりもする。が、著者も言うように(確か)、年齢は戻せないしリスクはあるが産みたいときに、産めるときに産むしかない。私の場合20代の内に産んでいたら今よりも悩み多き日々を送ったに違いなく、そもそもいろいろな事情があって妊娠する予定はなかったのだから今さら後悔することもないのだが、自分のことも周りのことも考えても、産みたい気持ちがあってパートナーがいるのであれば、早め早めに挑戦した方がいいと人には言うかも知れない。もし子供ができにくいことがわかっても対処しやすかったり年齢も余裕があったり、健康面で不安が少なかったり、その他親も元気で手伝いが見込めるとか、いろいろメリットがある。しかし個々人の事情があるから押し付けることもできないよなあ。

内診台から覗いた - 高齢出産の真実 (中公新書ラクレ)

内診台から覗いた - 高齢出産の真実 (中公新書ラクレ)

2014-08-17-Sun

[] Druckerman, Pamela. French Children Don't Throw Food

ニューヨーク出身アメリカ人ユダヤ系)で、元ファイナンシャルタイムズ記者だった著者によるフランスの子育て本。フランスで一人目の女の子、続いて双子男の子を育てる中で知ったフランス流子育てを英米(だけど主にアメリカかな)の子育て比較してつづる。

これ、フランス式子育ての内幕もおもしろいんだけど、比較で出てくるアメリカの事例の方がずっとおもしろい。フランス式子育てについては、著者がフランスで子育てしてフランス人の友人知人に囲まれているから、直接見聞きして体験した事例ではあるんだけど、パートナーイギリス人(でも両親はオランダ人みたい)なのでフランス人家族の中にいるわけではないし、どこか生々しさがなくて憧れが先行してるのかな?と思う節もある。でも、アメリカについては、フランスと対比したからこそあぶり出されてくる、アメリカの独自性みたいのが描かれていて読んでてなるほどと思った。著者は「英語圏の人」としてアメリカ人イギリス人オーストラリア人も一緒くたにしてるんだけど、アメリカとイギリスってけっこう違わないのか?私はアメリカには住んだことないし、イギリスも全然現地の友人がいなかったのでよくわからないのだが、少なくともイギリス人アメリカ人と同じだと思ってないんじゃないかな…。

興味深かったアメリカ(や英語圏)の事例はいろいろある。

肝心のフランス式子育てについては、食に関するこだわりが半端ない公立保育園の昼ご飯ですら、コース形式になっており、最後は日々異なるチーズで締めくくられる。同じメニュー、同じ調理法で同じ食材を出すことは徹底的に避けてメニューが組まれている。もちろん、家庭でも、離乳食の初期からアーティチョークなど様々な野菜をいろいろな調理法で子どもに与えて、多様な食材に慣れさせるようにする。アレルギーのことはそれほど気にしないらしい。日本の離乳食はどうなんでしょう?最近は食物アレルギーが増えているから、じょじょに卵や小麦粉は与えていくとか、ちょっと昔よりは細かくなっているとは聞いているけど、わりと多様なものを与えるのではないかな?と思っているのだが。

フランスにおける4つのマジックワードが、thank you, pleaseの英語圏マジックワードに加え、挨拶二つ(出会ったときのbonjourと別れるときの au revoir)であるという話も参考になった。今後フランスに行くとか、フランス人と遭遇する機会があれば、心に留めておきたい。知り合いに会ったらきちんと2つの挨拶ができるように、徹底的に仕込まれるらしい。それができないのは非常によくないことだとか。

子育てエッセイってちょっとバカにしてたけどけっこうおもしろいものだなと思った。当事者になるからかな?日本人の書いたフランス子育て本もちょっと気になるけど、読んでいたらむずがゆくなるかもしれん。

French Children Don't Throw Food

French Children Don't Throw Food

アメリカでもフランスのイメージはボンヌ・ママンみたいな柄なんだ!という発見。というか、英米の人フランス好きすぎるよ。本の中にも、子どもフランス語を流暢に話すので周りの大人が大喜びする、なんてシーンが何カ所か出てくる。

邦訳も出ています。図書館では大人気で、名古屋でも京都でも30人待ちとかであきらめた。