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2007-12-18

[]ところで

ところでみんな、次は国会だぜ?

[]そろそろ著作権法の第一条を変えておこうか/ネコも杓子もリスペクトな現状を打破するために

その言葉は届いているのか、理解を得られるのか - Copy & Copyright Diary

まったく、なにかっつうとすぐに「敬意」だの「リスペクト」だの。

著作権の保護期間延長でも「敬意」だの「リスペクト」だの。

ウチが以前炎上したときも、ひとりねんちゃ……ええと、とても熱心にコメントをくれた人がやたら敬意、敬意と。

数値化して効果を推定したり、効果測定したりしなければいけない問題でも「敬意」で解決だ。

長い目で見ればかえって利益に反することも、「リスペクト」ですべてOKさ!

もううんざりです。


そこで、だ。

そろそろ著作権法の第一条を変えてみた方がいいかな、とか思いませんか?

第一節 通則

(目的)

第一条 この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。

この、「著作権者等の権利の保護を図り、文化の発展に寄与することを目的とする」あたりが、蔓延する後天性リスペクト症候群の遠因となっているような気がしませんか。しませんか。そうですか。

ええい! 俺はそんな気がするんだから仕方ないだろう!

だって、実際には産業保護ばっかりやっているようにしか見えないじゃないか!

そこで、さ。もう文化の発展とかやめてさ、はっきり産業保護、産業育成が目的って書いてしまえばいと思うわけ。

ビジネスの話なんだから、経済的な話なんだからさ、ちゃんとビジネスの理屈で議論しようよ。リスペクトとか敬意とか、そういったマジックワードでごまかすのはもうやめようよ。本当、うんざりだ。

試しにこんなのはどうだい?


第一条 この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送、公衆通信に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの社会的に公正な利用・流通に留意しつつ、著作物に関わる産業の健全な振興を図り、もつて社会に寄与することを目的とする。

今求めるべきは、本当は更なる保護じゃなくて、マーケットの健全な発展だろうと、これは半ば本気で思うんだよ。

[]ダウンロード違法化:文化庁に捧げる粘着質のdis

私的録音録画小委員会:「ダウンロード違法化」不可避に - ITmedia News

反対意見多数でも「ダウンロード違法化」のなぜ (1/2) - ITmedia News

胸が悪くなるようなニュースであることよ。文化庁の連中、いつもこうだぜ。

さっそくいくつものサイトが反応をしているわけだけれど、id:akasataさんが実に鋭い指摘をしている。

本当に不買運動しか残ってないのか、大雑把な戦略を立ててみた - あかさたの日記


ソフトまで対象になるとは思っていなかったが。ソフトウェアエンジニアのはしくれとして言わせてもらおう。ふざけんな! ・・・ここでいうソフトってゲームみたいなコンテンツ系だろうけど



 

本日の審議でも,日本レコード協会専務理事の生野秀年氏や日本映画製作者連盟の華頂尚隆氏から「レコード会社のビジネスはもはや立ち行かない状況。背筋が寒くなる」,「動画共有サイトに映画コンテンツがアップされると拍手喝采。まるでネズミ小僧を称える民衆のようだが,映画製作者は善良なクリエータで悪代官でも悪徳商人でもない」といった強い賛成意見が出た。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071218/144359/


P2P の話だと思っていたら、矛先は動画共有サイトにも向いたようです。ニコニコ動画もうかうかしていられませんね。JASRAC との提携が決まったとはいえ、映像コンテンツの解決には、程遠い状況ですから。

以上2点。

・いつの間にかソフトウェアまで対象になっている

・結局当初の懸念どおり、動画投稿サイトにも矛先が向いている*1

非常に重要な指摘である。っていうか、文化庁、どさくさにまぎれてなにやってやがる!

おまけにだ。

反対意見多数でも「ダウンロード違法化」のなぜ (1/2) - ITmedia News

川瀬室長は「反対意見はもっともだと思うし、その意見は十分に踏まえているつもりだ」と釈明する。「反対する人々の疑念に答えるため、政府文化庁、権利者にも汗をかいてもらって、まぎれないように運用していきたい」(川瀬室長)

中間まとめからなんの変更もないというのに、中間まとめで寄せられた意見を充分に踏まえているとはいったいどういうわけだ? まったく、以前から、文化庁著作権課は論理的な思考が出来ないところが全然変わっていない。進歩がない。(参考:還流盤輸入禁止期間は4年に正式決定 或いは馬鹿は何をやらせても馬鹿 - 万来堂日記2nd馬鹿が言い訳をしているよ - 万来堂日記2nd。まあ、私も何気に馬鹿っぷりをさらしているエントリなんですが)。


あと、これだ。

また、今回の議論はダウンロードのみ「複製」とみなし、ストリーミングサービスは対象外。ストリーミングサービス利用時にWebブラウザに残るキャッシュについては複製とは扱わず、違法サイトで公開されたコンテンツのストリーミング視聴は合法、ということになる。文化庁は「キャッシュの扱いについて議論した著作権分科会の今年1月の報告書などを踏まえ、必要に応じて法改正すれば問題ないのでは」などとしている。

おわかりか?

こいつらどさくさに紛れて、ストリーミングでの視聴についての取り扱いを今後の検討課題にしやがったぞ!?

大体だね、必要に応じて法改正とか行ってるけどさ、文化庁が必要に応じた法改正なんて出来るわけないじゃないか。馬鹿馬鹿しい。当初の目的であったアジアでのライセンス拡大が大失敗に終わっているのに、未だにCD輸入権(還流防止措置)の撤廃が検討すらされていないんだぜ? 必要に応じた改正なんて出来るわけないじゃん!

こいつら、既定路線の話をしているんだよ。

本当、こいつらにまかせちゃだめなんだって。やむを得ぬ一身上の理由著作権課全員失業してしまえばいいのに。田舎に帰って農業でも始めたら? そうしたらやっと社会に貢献できるというもんだ。

[]明日には文化庁が椎名委員の敵になる件について/今、椎名氏が本当にやるべきこと


私的録音録画小委員会:「ダウンロード違法化」不可避に - ITmedia News

反対意見多数でも「ダウンロード違法化」のなぜ (1/2) - ITmedia News

胸が悪くなるようなニュースであることよ。文化庁の連中、いつもこうだぜ。

さて、私的録音録画小委員会の委員であるところの椎名氏だけども、このような発言をしている。

「ダビング10と補償金は不可分」権利者団体がJEITA批判


また、椎名氏は、補償金制度の利点を冷静に判断してほしいとし、「DRMがあれば、補償金は必要ないという議論もあるが、一定のアロワンス(許可)のなかで、自由にコピーができる。これは利用者にとってもメーカーにとっても利益のあること。補償金はメーカーやユーザーにメリットのある制度だと思う。 iPodに端を発して、JEITAは廃止に突っ走り、権利者もなんとかしないとと突っ走って、政治的な膠着に至った。しかし、もうすこし冷静な判断があるんじゃないだろうか。メーカーの経営層の方に、冷静に判断していただけないかな、と思っている。もう一回補償金制度を社会のインフラとしてジャッジしていただけないかな、と強く期待しています」と、訴えた。


言い換えると、椎名氏にとっては私的録音録画補償金とは、私的複製によって権利者に生じた利益を補償するものではなく、コンテンツビジネス(というか、椎名氏にとっては「実演家」だろうが)の経済的な基盤をなすインフラなのだな。

個人的には、そもそもが補償目的の金の目的を取り違えて主張しているわけで、到底同意しかねるわけであるが、そんなことよりもなによりも、これだよ。

私的録音録画小委員会:「DRMが普及し、補償金がなくなる未来」を文化庁が提示 - ITmedia News

DRM付きコンテンツで、私的複製が可能な場合は、権利者とユーザー間で複製回数について契約が成立しており、権利者は複製を許諾している」という前提を提示。複製について別途料金を徴収するかどうかについても、権利者と利用者間の契約によって決めればいいとし、その場合は補償金が不要になる可能性がある――とする。

おわかりか?

つまり、文化庁が「将来的には補償金なし、DRMオンリーでいくからね」という、既定のレールを引いたんだよ。

これにたいする椎名氏のコメントというと


椎名和夫委員(実演家著作隣接権センター)は「これまでの長い議論が先に進むという意味で評価する」としながらも、「今度DRMがどうなっていき、どんな契約形態が出るかも分からない。30条による補償の必要性がなくなる可能性も踏まえながら、選択の余地を残しておいたほうがいい」などとし、補償金制度の維持も含めた中間的な解決を提案する。

甘いですよ。この2年間何を見てきたんだ?

今回、圧倒的な数の反対意見、しかも理論的なバックボーンをも備えた反対意見を、文化庁は力押しで放り投げた。それをあなたも目の前で見ていたわけでしょう?

いいですか? 文化庁の体質なんて変わりはしない。この先も力押しでくるんだ。椎名氏がどんなに反対しようと、補償金はなくなるんですよ!

今までは味方だった文化庁が、今日からは椎名さん、あなたの不倶戴天の敵になるんだ。裏切られた感想はいかがですか?


ここにいたって、補償金でインフラを構築しようとした椎名氏の方法論的な欠陥が露になるわけだ。そもそもインフラ目的ではない補償金を、「それではインフラがなくなってしまう!」って反対したところで、誰も聞く耳持つわけないじゃないか。

であるから、これから椎名氏がやるべきことは、もっと根本的なところ。著作権者に対する経済インフラを構築すること自体への広い同意、コンセンサスを形成するところから始めなければいけない。

ええ、先は長いですよ。納得できない人も多いだろうし、私だって積極的に支持しているわけではない。

それでは間に合わない! という主張があるかもしれない。

でもそれは、補償金にインフラというものを「フリーライド」させようとしたのだから、そのせいでインフラそのものに対するコンセンサスを形成しようという活動が遅れたのだから、自業自得です。

同情はしませんよ。

*1:これは委員の意見であって文化庁の意見ではないという人もいるでしょうな。文化庁もそういうでしょう、きっと。でもね、これが賛成意見として扱われていて、文化庁からも「それは違います」と修正されていないんだよ。その意味を考えないといけない