この間、知人と、小説を読むのは難しい、五回くらい読まないと意味わからなかったりする、という話をしていまして、
映画を基準に考えますと、小説とは省略だらけのスカスカなものでして、
その省略をどうやって頭の中で埋めているのか?ということは、いまさらになって私には気になりだし始めました。
また、映画の場合は、詰まる場面もつまらない場面も一分は一分と同じ長さなのですが、
小説の場合は、つまらない場面は読み飛ばされ、詰まる場面では立ち止まられるので、「サブリミナルな仕込」というものがやりにくいのです。
また、映画の場合は、キャラクターを左右ひっくり返したりして、誰目線の場面なのかを暗に表示しておりますが、
小説の場合、三人称的記述でも、誰目線の場面か?というものはどこかにあるのでしょうか?
また、映画の場合完全主観カメラの映画はほぼ存在しませんが、それに対して小説の一人称語りの多いこと多いこと。
小説の一人称語りは映画化した場合、どうなってしまうのでしょうか?
そういうことをつらつら考えながら、のたりのたりと小説を読んでいくと、
なかなか面白い、というか、気づかされることは多いです。
とりあえず、こちらの小説を読んでいろいろ考えさせられました。
構成的によくできた小説であります。
- 作者: パトリック・ネス,ジム・ケイ,シヴォーン・ダウド,池田真紀子
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