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飛先三寸

2014/09/17

キロ7分

 ちょっと間隔空いてしまいました。最近ジョギング始めたんですが、その結果そっちでエネルギを消費してしまってブログ更新まで燃料が残らなかったんですが、ようやく少しペースが掴めてきて燃費も向上してきたので、またポツポツとモバイル中継の対局の感想など更新していきたいと思います。

▲松尾歩-△森内俊之…▲松尾勝ち

 後手番一手損角換わり。先手の早繰り銀に対し、後手も△7四歩から銀を繰り出す相早繰り銀。
 この形は△4二飛〜4五歩で先手の銀を追い返したり、△7二飛から先攻したり、玉も左に囲ったり右玉にしたりあるいは居玉のままだったりと、色々と含みが多くて将棋を作っていく面白さがある戦型です。
 ただ、基本的に早繰り銀△6四銀型というのは腰掛け銀△5四銀型よりもまとめづらい形なので、かなりマイナーです。以前、王位戦で羽生善治が広瀬章人相手に採用しましたが、羽生をもってしてもまとめきれずにバラバラになってましたから。こんなの好んで指すのは玉の薄さを気にしないカイリキー糸谷哲郎くらい。それを森内が敢えて指したというのは、竜王戦に向けての糸谷対策と思わざるを得ません。一手損角換わり自体が最近はマイナー落ちしてるので、普段はなかなか研究する機会ないでしょうし。
 森内は居玉のまま1,4,9筋の位を取るという大風呂敷を広げましたが、松尾にじっくり構えてられると所々にほつれが生じ、結局風呂敷畳みきれずに森内負け。しかし、森内としては自分で一手損角換わり指してみて、竜王戦に向けて手応え得たんではないでしょうか。「まあ、一手損角換わりならなんとかなるか」と。

菅井竜也(3-0)-△阪口悟(1-2)…▲菅井勝ち

 菅井の居飛車に阪口のゴキゲン中飛車、菅井は丸山ワクチンを採用。
 菅井の居飛車はもはや驚きでもなんでもないですが、以前はゴキ中側で▲超速3七銀に苦しめられ、ほぼ対超速だけのえらい分厚い棋書も書いたというのに、超速採用せずに丸山ワクチンというのはやや意外。菅井ノート買った人は、最新アップデートが見られると思ったのにションボリしたんではなかろうか。
 相銀冠のじっくりした将棋になりましたが、阪口の手待ちの一手で生じたキズを見逃さずに菅井が機敏に戦いに持ち込むと、阪口も最初は強気に反発してみたもののやはりキズが響いて粘るしかない展開に。しかし、緩まずビッシビシパンチ繰り出し、粘る余地も与えず菅井押し切り勝ち。若手の中でも一番「切れ」を感じる将棋指しますね。

▲平藤眞吾(3-0)-△阿部健治郎(2-0)…▲平藤勝ち

 横歩取りの出だしから、先手は横歩取らずに▲1六歩の様子見。佐藤康光が最近よく指してるやつですね。対する後手としては横歩を取る手もありますが、本局ではいったん1筋を受けておいて、先手が横歩を取ったのを見てから後手も横歩を取りにいく相横歩取りに。相横歩取りはプロ的には後手が喜んで指すような戦法ではないと思うんですが、本局では1筋の突き合いが入ってることで1五に角打つ手が消えて、△2六飛と回る手が生じているのが狙い目。確かにこれなら後手も十分戦えそうで、▲1六歩を真っ向から咎めにいく構想といえます。様子見の端歩すらも許さんという妥協のない姿勢はプロらしくていいですね。ま、ま、とりあえずここは穏便に済ませて、パチンコで換金とかまったく存じ上げませんですしおすし、みたいな事なかれ主義では進歩はありません。
 両桂跳ねて角ぶった切っての先手の攻めは、元気は良かったもののややつんのめり気味な感じで後手の冷静な対応により一歩届かず。しかし、そこでターンが回ってきた後手の寄せも龍切っておきながら決めきれないという、つんのめり返しですっ転んでしまい先手勝ち。

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