心のもやもやを軽くする。ゆるやかに、だけど確実に刻む

健康に関して、2つの記事を書いた。今回は3つ目になる。外部カウンセラーとの面談が、今年最後だったのでそれも含めて、雑多に書いてみる。

どうやれば平常時への移行ができるか

前回の記事で、体と心が高揚状態から回復し、平常状態へと戻る過程は「健全な状態に移行中で自然な過程である」と書いた。では、実際にどういうことをすれば、さらに良くなるか。 アドレナリンとドーパミンの話をしたので、自然とセロトニンの話しになる。

どうすれば、セロトニンの分泌?につながるかというと、リズムを刻むのがよい。早い話、日にあたりウォーキングをするのが良いとのこと。うむ、わかる。

忙しくなる前にやっていたこと

忙しくなる前は、継続するためにドラクエウォークのレベリングをやりつつ、週末に1時間弱歩くようにしていた。ここ2ヶ月ほどは、寒くなってきた + 身体的な疲労で億劫になっており、ウォーキングをする頻度が低下してしまった。これは良くない。身体的疲労から精神的疲労の回復を抑制してしまっているではないか。

最近やっていたこと

ここのセクションはセロトニンとは関係ない。この2ヶ月ぐらいの自分の状況を振り返ってみると、次のような感じ。

  • 頭の中にあるものを吐き出す
    • 文字を書きまくる。つまりAdvent Calendarに便乗して書きまくった
      • 自社のブログで4つ
      • 個人のブログで3つ
  • 早く起きてしまった時は、無理に寝ようとしない
    • ポジティブに切り替える。この時間を利用してやろうと。ブログの執筆時間で埋めてしまう。書き終えると、自然に眠気が襲ってくるので良き。
  • ネガティブな思考が回り始めたら、掃除を始める
    • 家のどこかしら掃除する。雑巾掛けでも十分に運動になる。おかげで年末の大掃除の進捗が捗った

アクションとしては小さなことだが、自己肯定感は得られる。 急に「休む」という行為をすると危ないので、ソフトランディングさせていた。実際にこれらのアクションは、良いこととのこと。

これからやること

時間をとってウォーキングすることになりそう。身体的疲労が溜まる前はやっていたことだし、それで良い状態を保つことができていた。

あわせてだが、ギターを弾くのも「リズム運動」になるのではと思う。以前はウォーキングが終わったら、ギターを弾くというルーティーンだった。それが、バッタリと止まり今では覚えたはずのリフを忘れてしまっている。(M Revolutionが弾けなくなってる)

おわりに

12月はどう乗り切るかを考えていたが、終わってみると悪くないんじゃないかな。こんな状況下でも最悪な状態にまではならず何かしらのアクションを取っていた。何だったら、今後のアクションに繋がりそうだし。

結局のところ、自分以外の誰かに「こんなことすると良いよ」と言われても、実際にアクションするのは自分だ。考えたってどうしようもないことをぐるぐるさせても時間の無駄だし、自分で自分の改善に取り組むしかない。

まさしく、「する」「しない」の日々choice、石橋を叩いてるなんて不毛さ、超攻撃型Styleで ドアを破れ、なので行動してしまうのが健康になれるのではないかなと。

baroqueworksdev.hatenadiary.org

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「やるぞ!」と「もう疲れた...」のサイクルを何とかしたい

みなさん、働いている時とか何かに没頭する時、「やるぞ!頑張るぞ!」という状態があり、その後に「もうなんもやりたくねー」という状態になることありませんか?

自己認識として自分は良くない傾向のワーカーホリックなので、例外なくそういうことはあります。

ワーカーホリックとは

ワーカーホリックは、過度に仕事に没頭する傾向を持つ人を指すらしいです。仕事以外の活動や趣味、時には家族や友人との関係よりも仕事を優先してしまう。例のごとく、ChatGPTさんに聞いてみた。

ワーカーホリックの行動は、単なる熱心な働き方を超え、仕事に対する強迫的な必要性や依存を示すことがあります。このような行動パターンは、精神的、身体的健康問題や人間関係の問題を引き起こす可能性があり、バランスの取れたライフスタイルと対照的です。

うん、健康的ではないし、健康状態やQOLを前借りしたような働き方だ。

どういう状態に陥っているのかな

「やるぞ!頑張るぞ!」という状態は、興奮状態にあたるらしい。で、こんな時は、ドーパミンとアドレナリンが分泌されるとのこと。

ここは専門家でもないし、医学的知識があるわけでもないので参考だけにしてほしい。

ドーパミン: ドーパミンは報酬や快感と関連する神経伝達物質で、モチベーションや期待感を高める効果があります。やる気や興奮の感覚を引き起こし、新しい目標に向けて行動を起こす際に重要な役割を果たします。 アドレナリン: アドレナリンはストレスや興奮の状態で分泌されるホルモンで、心拍数や血圧を上げることで身体を活動的な状態に導きます。これにより、緊張や興奮の瞬間に迅速に反応することができます。

なるほど、適度であれば良いが、過度でかつ長期だと良くないことになる。

峠を越えると反動が襲ってくる

興奮状態が冷めてしまうと、もちろんその反動が襲ってくる。どんなものが襲ってくるかというと、次のようなこと。

  • 疲労
    • 高まった活動レベルの後、身体的および精神的な疲労を感じることがあります。エネルギーが消耗されたために、疲れやだるさが生じることがあります。
  • 気分の低下
    • 以前の高揚感に比べて気分が低下することがあります。これは時に「ブルー」や「落ち込み」として表現されることがあります。
  • 集中力の低下
    • 高い集中状態から通常の状態への移行により、一時的に集中力が低下することがあります。

うん、わかる。実際にそのような状態になったことはある。

体と心が高揚状態から回復し、平常状態へと戻る過程の一部として現れる状態らしい。つまり、悪い状態ではなく、健全な状態に移行中で自然な過程であるとのこと。ただし、通常は短期間で自然に改善されますが、反動が強い場合や長期間続く場合は、適切な休息やストレス管理の方法を見直すことが必要になる。

急激な変動を繰り返さない

たまにならまだ良いがこれらが連続して発生する、または継続してしまっている場合は、非常に危ない状態になってしまう。要は高揚感のボラティリティーが大きいことは良くない。パフォーマンスを継続的に出すには、日頃からの高揚感をある一定のところで推移させる必要がある。

どうしても、短期的な何かが必要になるが、そのリスクは何なのか認識しないといけない。その環境をコントロールできる立場であれば、いかにニュートラルに戻すために、関係する人と組織を守る行動を取らないといけない。

さいごに

仕事への熱中は大切ですが、ワーカーホリックのように仕事に過度に依存することは健康や人生のバランスを崩す原因になります。興奮状態の後の自然な反動を理解し、これを健康的に管理する方法を学ぶ必要があります。日々の生活において、仕事とプライベートのバランスを保ち、ストレスを適切にコントロールすることが重要です。パフォーマンスの持続性と健康を維持するためには、自分自身の身体と心の声に耳を傾け、必要に応じて休息を取ることが不可欠です。

みなさん、健康を大事にしましょう!

2023年は Unlucky Morpheus に支えられた話し

この記事は、テクノロジーでもマネジメントでもなく、本当に一個人の趣味について書いてます。もし、Unlucky Morpheus のメンバーに届き、Twitterでシェアされたらもう今年は報われたと1年間を締めることができます w




毎日、聞いていた

チャンスは唐突にやってくる、こちらの準備は待ってくれない。個人的にこの1年は本当にこんな状態で常にコンフォートゾーンを遥かに飛び出た環境化だったのかなと。

そんな中、毎日ずっと聴いていた曲があります。Unlucky Morpheus の 「"M" Revolution」で歌詞がグサグサ刺さってくる。Mリーグが好きな方は、楽曲解説はご本人の note を参照してみてください。

www.youtube.com

メンバー皆さんの良いところを全部つめこみました!!というのが伝わってくる。メタル過ぎず聴きやすいでもハイトーンはしっかり入っているボーカル、バイオリンは伸びやかでメロディアス、疾走感満載のリズム隊、リフの刻みが気持ちよくギターソロのメロディ + タッピングでのハーモニーが最高。

歌詞も本当にいまの状況と同じ。好きな部分を切り出そうとしたけど、全部になってしまう。理論と直感で「する」「しない」日々Choice、難しい波ほど面白い、時には逆境もあるさ でも心に誓った「絶対泣かない」、未知への挑戦 恐れず Show Time 翔ぼう、この辺りは本当に毎日乗り切るために聴いていた。

いつ知ったっけ?

そもそも、Unlucky Morpheus を知ったのはいつか思い出してみた。1番最初に接触したのは、かなり昔のYoung Guitar だと思う。日本のメタルバンドの大勢の中に取り上げられていた記憶がある。(本当にうっすら)。それから月日が過ぎて、コロナ禍に入る前あたりで、「Top of the "M"」をYouTubeで見かけた。この時期は、まだそこまでのめり込んではいなかったかも。

コロナ禍に入って、QUADRATUM From Unlucky Morpheus で Yngwieの「Far Beyond The Sun」をバイオリンで弾いているPVをみて、80年代のギタリスト好きな世代にリーチしてきた。その勢いで、アンドレ・マトスに捧げた「Carry on singing to the sky」を聴いて、ANGRA好きでもある世代を落としにくる。もうこれは、見事に落とされましたという感じ。

様式美 + メロスピ + メロデス + メロディックハードロック、全部の良いところが曲中に見られるのが好きなんですよね。

はじめてのライブ参戦

2022年の年末に向けての時期は、生活の全時間を本業に向けていた。2022年の年末にライブがあったことを、年が明けて知ることになる。あー声出しライブ解禁か、めちゃくちゃ楽しかっただろうなあ、と思いながら羨ましく思っていた。

そんな中、公式のツイートを目にしてそのままチケットを買った。渋谷までは近い、物販情報でJillさんのTシャツがある。これだけで行く理由は十分だった。

渋谷で観たライブ、1番最初に感じたのはドラムの音圧。北欧系 / 南米系のドラマーに負けないぐらいの、ドラムの音圧が気持ちいい。FUKIさんの声がものすごく通るし、バイオリンの音も埋もれずちゃんと聞こえる。素晴らしいバランスだった。声出し解禁で、バンドの皆さんも活き活きしていたのを覚えている。ラストの'M' Revolution〜Violin Solo〜Carry on singing to the skyの流れは、完璧だった。自分のためのセットリストだと錯覚するほど。

あまりにもライブがかっこよかったので、新宿BLAZEのチケットもすぐに買ってしまった。で、本当に完璧だったのは新宿BLAZEのライブだった。

今まで Stratovarius / Helloween / Gamma Ray / ANGRA / Childen of Bodomなどなど、フェスも合わせればもっとたくさんのライブを観てきたが、パフォーマンスとオーディエンスが一体となった「これぞライブの醍醐味!」だった。

夏のライブは3つ参戦

7月から9月にかけて、たくさんのライブがあったが、3つに参戦。ワンマンではないけど、それぞれ他バンドに合わせたコンセプトがあって、それぞれ味の違うライブで楽しかった。(摩天楼オペラのファンを煽り過ぎるFUKIさん、面白かったです。) 目黒鹿鳴館なんて、ステージに近く目の前にメンバーがいる。自分は常に会場の中央でちょっとだけ上手(かみて)よりにポジションをとる、全体を観たいのと気持ちJillさん多めに観たいのでここなのだ。

🎸6/25(日)CLUB CITTA'

🎸7/8(土)目黒鹿鳴館

🎸7/28(金)新宿BLAZE

でも、ワンマンで観たいよね。

やっぱりワンマンで観たい

夏あたりにたくさんのライブを観ることができました。でも何か足りない、1時間じゃ短い、完全燃焼できない。やっぱりワンマンじゃない? さすがだ、ちゃんと用意されていた。しかも年末に持ってくる。ワンマンではじまって、ワンマンで締める。バッチリじゃないですか。

9月からのこの直近も、本業に全時間を投下している状態。それでもなんとかやっていけてるのは、年末のライブが楽しみだから。きっとクラブチッタで「Justice !!」できるはず、「Make a choice !!」で叫べるはず、Show timeで「翔ぼう」できるはず。

きっとバンド側も同じで気持ちなんじゃないかな。15周年というキーワードもあるし、きっと今頃 (=これを書いている12/10頃) は企画とリハで1秒たりとも無駄にできない状況で忙しいであろう。

では、12/18(月)はクラブチッタであんきものライブを、「喰らえ!」してきます。

時には逆境もあるさ

働く人たちは、常に不確実なことに向き合って、コントローラブルなこともあればアンコントーラブルなことも日々あります。 自分も例外なく、常にこれに付き合っています。

それなりの責任を負う役割になると、自分の成長なんて待ってくれなくひっきりなしに何かしら舞い込んでくる。そんなもの、優先順位をつけて粛々とやれば良いと言う一言なんですが、そうも言ってられない時もあります。はい、自分の限界値が見えているが、アンコントーラブルなことが襲ってくる時ですね。

そんな時どうなるかというと、体力とメンタルのどちらかの限界が来てしまい、もう一方も削られてしまいます。例えば、体力はまだあるはずなのに、メンタル疲労の方がひどく、動けなくなるとか。

どうやって乗り越えるか

体力の方は、休暇をとって休めばそれなりに回復します。しかし、メンタルの方はちゃんと考えて対応しないと回復しません。自分は外部カウンセラーがいます。カウンセラーからはドラクエやFFと同じでメンタルを守ために「たたかう、にげる、まもる、かいふく」のコマンドをどれか選ぶようにと言われています。自分の性格上、「にげる」を選ばないだろうから「かいふく」について深堀しましょうとまで話してもらっています。

「かいふく」については、仕事以外に没頭できるものが何か話すことになります。自分の場合は、最近でいえばギターのメンテナンスをやったり Unlucky Morpheusの推し活したり。所持しているギターが、どんどん綺麗になっていきますよ。 これも一種のマインドフルネスで、「かいふく」のコマンドになるとのこと。というか、こういう話ができる時点で「かいふく」の効果があるんですよね。

みなさんなりに、「かいふく」できる趣味や興味ってありますか?

レジリエンスとは

さてさて、話は変わり最近「レジリエンス」って言葉を耳にしませんか? ChatGPTさんに「レジリエンスとは?」と聞いてみたところ、次のような説明がありました

レジリエンスは、逆境や困難、ストレスがかかる状況に直面した際に、それを乗り越え、適応し、時にはそれを成長の機会として利用する能力を指します。これには、回復力(困難後に元の状態に戻る能力)、適応力(変化や新しい挑戦に対応し適応する能力)、成長(困難な経験から学び、個人的な発展を遂げること)が含まれます。レジリエンスは生まれ持った特性だけでなく、訓練や経験を通じて発達するスキルであり、個人や組織が逆境に立ち向かい、成長する能力を高めることが可能です。

これはレベルアップのチャンスなんだ!という内容ですね。まあ、本当にそうで、逆境や困難を乗り越えると「面構えが違う」ってことは往々にしてあります。

ここまでくると、いまはレベリング中だと思ってやるしかないですよね。「かいふく」しつつ、やることを増やす。こういうときは、アウトプットを突き抜けて出していくぐらいが丁度いいんですよね。きっと乗り越えたとき、強くなっています。

とはいえ、みなさん、無茶して体を壊さないようにしましょう。

2023年に呑んだ、変わりものビールたち

この記事は、Beer Advent Calendar 2023 の13日目 の投稿用です。この週は忙しいので先行してデプロイしてしまいます。

adventar.org

テクノロジーでもマネジメントでもない、ただただ個人がビール好き & 美味しいよというだけの内容です。2023年に呑んだ、大きい瓶ビールを2つ紹介です。( さすがに所属会社のテックブログでは書けないので 個人ブログで納めておきます )




サンクトガーレン 感謝ビール

「感謝されたいのなら、まず感謝しろ」。誰かに感謝を伝えるのにいい感じのビールセットです。 一升瓶2本が箱に入っています。一升瓶なので1.8Lぐらいでしょうか、それが2本です。しっかりしたコクと苦味の金色ビール、飲みやすいがしっかりした黒ビールの2本。

サンクトガーレンさんの公式オンラインショップで購入できますので、何かイベントごとがあればぜひ。

www.sanktgallenbrewery.com

シメイブルー ダブルマグナムボトル

ベルギービールといえば、シメイ。その中でも上位のシメイブルー。さらにさらに、それをマグナムボトル、、、ではなくその上のダブルマグナムボトルです。グランドレザーブと名前がつけられるクラスですね。

はい、写真に入りきっていません。その容量3.0 Lです、パーティ用です。 時間をかけて熟成させるのもありですが、早々に空けてしまいました。うん、小瓶で呑むよりも濃く美味しかった。

おわりに

たまには、こんな感じでイベント用のビールを買って、わいわい呑むのも楽しいですよ。普段の缶・小瓶では味わうことのできない深さ濃さを堪能できます。

それ、「グレイナーの5段階企業成長モデル」で言われていることかも知れませんよ

最近よく耳にするのが、「フラットな組織を魅力としてきたが、機能しなくなってきた」という話。私自身も、これまで所属してきた組織で似たような状況に直面し、改革に取り組んだ経験があります。周りを見渡せば、たくさんの組織で同じような現象が起きていることに、ある意味で納得もしています。

でもこれって、「グレイナーの5段階企業成長モデル」で言われていることとピッタリ重なっているんですよね。多くのマネージャーが、組織論には精通しているとは思うんですが、じゃあなぜ同じ落とし穴にはまるのか。不思議ですよね。

知っているからって、必ずしもうまくいくわけじゃない。それは、企業ステージが事業の内容や組織の特性によって、影響を受ける変数が異なるからだと思うんです。企業ステージの変化って、突然「さあ、次のステージだよ!」と知らせてくれるものじゃないんですよね。気づけばいつの間にか、その段階特有の危機に直面していたり、問題が顕在化してバタバタと対応に追われていたりするんです。

だから実際に行動に移すとき、その重さや複雑さに戸惑うことも。さらに、魅力として築き上げてきた組織の方針を変える、そんな決断もなかなか難しいですよね。この辺りは、実際に経験してみないとわからないことかもしれません。

適切な対応ができるのは、結局のところ「そのステージを乗り越えた経験を持つ人」なのかもしれませんね。経験者って、次に起こりうる危機をピンポイントで見抜くとことができます。彼らは、危機がまだ小さなうちに気づいたり、どう対処すればいいのかも知ってたりする。

経営者や責任者としては、どんな状況でもしっかりと舵を取り、適切な判断を下さなければなりません。難しいですね。

あらためて「グレイナーの5段階企業成長モデル」をみて、いまの組織がどの段階でどのような危機に面しているのか確認すると良いかもです。


グレイナーの5段階企業成長モデル

グレイナーのモデルは、組織の成長とそれに伴う課題を理解するための枠組みを提供します。組織は異なる5つの成長段階を経て進化し、各段階は独自の特徴と課題を持っています。

創業期(クリエイティブな成長)

創業期は、組織が新しく形成された初期段階です。ここでは、組織の成熟度は低く、創業者や経営者の直接的な指導と決定が中心です。管理は単純で直接的であり、戦略は主に創業者のビジョンに基づいています。しかし、成長に伴い、このスタイルではリーダーシップの危機に直面し、創業者や経営者がキーマンとなります。

指導期(指導的成長)

指導期では、組織は成長し、より多くの従業員と明確な役割分担が必要となり、組織の成熟度が中程度になります。中間管理職が導入され、管理はよりフォーマルになります。戦略は効率的なオペレーションと事業の拡大に焦点を当てますが、自律性の危機に直面する可能性があり、中間管理者がキーマンとなります。

分権期(分権的成長)

分権期では、組織は複数の事業部や部門に分権化され、組織の成熟度は中から高になります。各事業部は自身の戦略と運営に関して自律性を持ち、管理は複雑になります。独立した事業部による多角化と市場対応の迅速化が戦略の焦点となりますが、全体の統制の危機が生じます。事業部門のリーダーがこの段階のキーマンです。

調整期(システム化された成長)

調整期では、組織は大規模化し、全社的なシステムとプロセスが導入されます。組織の成熟度は高くなり、管理は詳細なシステムと手続きにより複雑になります。効率化とシステム化による統制と標準化が戦略の重点となりますが、過度な官僚主義が赤字の危機を引き起こす可能性があります。上級管理者とシステム管理者がこの段階のキーマンです。

協調期(協調的成長)

最終段階である協調期では、新しいチームベースの組織構造が導入され、組織は非常に高い成熟度を持ちます。管理はチームベースのアプローチと多様な組織構造により複雑です。革新と市場適応のための協調的なアプローチが戦略の中心となりますが、成長に伴う統合と調整の課題に直面します。チームリーダーとイノベーターがこの段階のキーマンとなります。


悩んでいる時間なんてもったいない、S字カーブ理論で自己成長の秘訣を掴もう

「S字カーブ理論」というものを聞いたことがありますか?技術進歩やプロダクト成長などに使われる言葉です。初期段階はなかなか成果でず時間が進みますが、続けることで急成長が見られます。最後は成熟していまい「これ以上は伸びない」という域に達します。

これを知らずに、「xx時間を費やしたのに、想定していた成長をしていない(と勝手に思い込む)」「自分には向いていないからやめよう」とか途中に諦めてしまう人が多いのではないかと思います。これは、自分が思い描いていた「期待する成長曲線」と「実際の成長曲線」のギャップです。自身でギャップを作り出し、それに苦しめられているだけです。

個人の学習・成長も同じ

これは、個人の学習や成長にも同じことが言えると思います。 たとえば新しいプログラミング言語の学習を始めたとします。最初の頃は基礎的な文法や標準関数を覚えることから始めるでしょう。この時点ではまだ「作りたいもの」は実装できないと思います。次第に文法や標準関数、自作の関数やデザインパターンを用いいて、「作りたいもの」を実現できるようになります。このタイミングでは、目にみえる成果となり、「学習してきたことが実った!!やってよかった!!」と成果と自己認識が揃うようになり「成長を実感」することができるでしょう。

最終的には成熟期に入り、なんでも作れるようになってしまいマンネリ化し学習できることも減り成長の実感がなくなってしまいます。「さあ、次は何をやろう」と新しいことを探すことになります。

「成長していない」と悩む時間は無駄、事前に計画する

プログラミング言語の学習の例を挙げましたが、新しいことを始める時はなんでも同じです。個人の学習、チームビルディング、組織開発、プロダクト開発でも同じ。

重要なのは、何かを成長させたいときは必ず次の3つのポイントがあることを知り、計画に入れておくことです。

  • 起点
    • 物事を初めてゆっくりと成長する期間
  • 最適時
    • ぐっと成長する期間
  • 習熟期
    • 成長の余白がなくなり、学ぶことも減る期間

上記を知らずに闇雲にやったところで、「なかなか成果が出ない」とか「マンネリ化して成長していない」と悩むだけです。この時間が本当に無駄で、そんなことを考える時間があるなら、あらかじめ決めたことをやるべきことをやれば良いだけ。そのためには事前の計画が必要になります。何かを始める際に、何が基礎であるか、その基礎を使い何を作るのか、やり切ったら次のやるべきことは何か、を考えておきましょう。

参考・引用したもの

「学習のS字カーブ」による人材マネジメント, ホイットニー・ジョンソン