未来への期待

 ミネバを伴い地球へと降り立ったリディ・マーセナスは、父からラプラスの箱の真相を告げられる。
 一方ガンダムに乗せられたパナージは、百年前の悲劇の中心地へと降り立っていた。

 この作品では多くの親子(的な)関係が多く登場する。パナージとカーディアス、ジンネマンとマリーダ、ミネバと亡き父など、挙げればきりがない。そこに今回は、リディとローナンという親子関係が追加される。
 親子関係には、現在から未来への自然な時間の流れがある。その流れに託されるものは、親子それぞれだろう。しかしそこには、未来は現在よりも良くなっていて欲しいという期待があると思う。

 ラプラスの箱に託されたものは何か。その秘密の開示に向けて、様々な思惑が交錯し始める。

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福井晴敏作品の書評