2007-07-12 引越し
おそらくここも誰も読んじゃあいないだろうけど。
超−1がスタートしてとにかくスピード優先だったためこのはてなダイアリーで
作ってしまったものの、ここはカウンターもアフィリエイトも有料でないと使えない。
今時珍しい。
改行の度に二度リターンを押さないと駄目なのも結構面倒くさい。
そこで今更ながら引越しを敢行。
いろいろ迷った結果、FC2ブログにしてみた。
あちらも何だか使い難そうな点もいくつかあるけれど、まあどこも似たようなもん
だろう。とにかくカウンターはちゃんとあるので、これまでみたいに自分でダイアリー内を
動くだけでページビューが数十〜百単位で動く、なんてことはなくなりそう。
まあ、一日に何十もまとめて書いていたせいもあるんだけれど。
もっと良いところがあればまた動いてしまうかも。まあ、もう新たな読み手もいないから
どうでもよいことだし気楽なものでもある。
新ブログでは次の超−1開催までは怪談絡みのネタもほとんどないとは思うし(書籍の
感想は書くかも)超−1読者には全く無駄な告知だとは思うけれど、一応引越し先を
御案内しておく。
2007-05-31
■【−1】マロ
<文章> −2 <体験> +1 <得点> −1
時折「新耳袋」に登場したような怖い、というより呆気に取られてしまうような
珍妙な怪異の一例である。
よく判らないのは足音は、リズムのイメージなのか実際に語り手には音が聞こえて
いたのか、という点である。
実際に音がしていた、となると救急車でそんな異音がしていたら停車して確認する
だろうし、この音は相手を選んで発生していた、場合によっては語り手のみが見たり
聞こえたりしていた、ということになる。そういった怪異の限定性を確認する意味でも
その辺りははっきりさせて欲しかった。
さらに問題なのは、個人名で姿を表現してること。
私は好き(ちょっとキワモノとして)だからよくイメージは出来るものの、これは
映画などと同様、一般的である、とまでは言えず不親切な表現である、と言わざるを
得ない。
同様に「スタンピング」という用語は判らない。タップ用語なんだろうけど、これも
ごく自然に使って良い程の普遍化はしていないだろう。
このようにこの著者はこうした投稿され発表された作品をさまざまな環境にある
いろいろな人に読まれる、ということをあまり意識しておらず、もしくは多少判らなくても
判る人が判れば良いや、という独善的な視点で作品を創り上げている。
文章技術としては高いものがあるだけに高みから見下ろす気分になってしまったように
思える。
■【−4】盗み見
<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4
怪異としては夢のシンクロニシティ、ということか。
しかし、著者の思いが全然あさっての方向に行ってしまっているのでまるで締まらないし
実にどうでもよい話になってしまっている。
妻の勘という話ならそれにまつわるエピソードを出してこないとおかしい。
根本的に同じ夢を見た、程度の話は既に聞き飽きた。
■【−4】酔いどれ奇譚
<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4
酔いの幻と思わせておいて、という捻った展開を目指したのだろうけれど、それによって
怪異の一番よいところをすっぱりと削ぎ落としてしまっている。
勿体ないことこの上ない。
この怪異の肝はどう考えても噛み痕が残る程怪かしの者に噛み付かれた、という点にあるのだから、
種を明かした痕にでもちゃんとその顛末を書き加えるべきだった。相当な事件が起きていたのでは
ないのか。
それを覚えていない、というなら話にならないが。
そのためにこれが怪異ではない人によるものである可能性、もっと言えば自分で酔っぱらって
噛み付いた可能性までも生じさせてしまっており、むしろ酔っぱらいの戯言感を強めてしまって
いる。
策に溺れてリアリティまで喪失してしまった。
■【−6】トンネル
<文章> −3 <体験> −3 <得点> −6
2点問題がある。
まず、トンネル内で水が落ちてくる、というのはそう不思議なことではない。今まで出会った
ことはないけれどそれが雨のように落ちてくるところがないとは言えない。元々トンネルと水、
というのは大変相性の高いものであるだけに(トンネル掘削は水との戦いであることも多い)
そこで騒がれる方がむしろ違和感がある。
また、このカップルは心霊スポット探索としてこのトンネルに行き、何度も出入りしている。
とすると、語り手の方も相当周囲には気を払って気にしていた、と考えられる。
なのに、彼女だけが気付き、雨には気付いた語り手がその異常さに気が付かない。彼は一体
何を見ていたのだろうか。
しかもわざわざこういったところまで来るような彼女がそれを知って騒ぐでもなくむしろ
黙ってやり過ごしてしまう。
この怪異自体些細なもので黙り込んでしまう程深刻なものではない。やっと見つけた怪異なのに
なぜそれをその場で言わないのだろう。
最後の段はいざ現実に見てしまうと‥‥ということで説明が付かないこともないけれど、既に
相当に胡散臭さが募っているところなので、合わせ技一本として指摘しておく。ここまで
いい加減な話のここだけリアリティがある、というのも逆に変な話だし。
■【−4】Last Shot
<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4
前に英字が化けてしまったことがあるので、著者には格好悪くて申し訳ないけれど念のため
題名を全角で表記させていただく。
何だかちぐはぐな話でどうにもしっくりとこない。
オーナーが「本当に、ここでいいんですか?」とまで何度も聞いていながら、事故物件で
あることを話していない。これは怪談から仕込んだ話なので本当かは知らないけれど、事故
物件は告知義務があるのでは。そこまで気にするなら説明するだろう。
そして、最初の怪異、カーペットが剥がされている、というのは物理的な現象であり、
かなり強烈な部類である。第一にこれは霊感が無くたって見れば判る。
そこまでの怪異に遭遇しながら、「霊感がある」という語り手はちゃんとした姿を見ることも
ない。
なのに、最後に携帯で写真を撮ったら、これも「霊感のない」著者ですらはっきり判る程に
霊が写っている。
こいつは語り手を避けてでもいたのだろうか。そのわりにはちょこちょことちょっかいは出して
いたようだけれど。
前半の幼少期の話はもうほとんど定番と言えるネタなので、今更感が強い。しかも先に
書いたように、だとしたら現在は相当に力が落ちてしまったのだろうか。本人が言っているだけ
なのか。
文章はやはり長い。その上説明が時折判らなくなる。かなり厳しい。
冒頭やたら霊感があるない、という話になっている上に店長に霊感がある、という文章が
重なってしまっている。
実は「郵便受取代行業」というの職業がどういうものか皆目見当が付かないのだけど、まあ
これは内容に関係がないからどうでも良いか。
■【+1】ヘルプさん
<文章> 0 <体験> +1 <得点> +1
冒頭から複数の人間が動じ目撃する、というレベルの高い怪異で始まり、期待して読んだ。
で、その後もさまざまなことが起きてきた。
だが、本来エスカレートしていくべき怪異の記述が、その後ほとんどあっさりと終わってしまい、
恐怖を高めてはくれなかった。
勿論全てをしっかりと書いていては長くなり過ぎるかもしれない。
しかしレナの部屋での話は最後になるのだからもう少し具体的に盛り上がるように描いていく
べきだし、途中も一つや二つはちゃんと紹介しても良かったのではないだろうか。
常に複数に目撃されていて、しかも店と部屋とを移動もしている霊体、という結構貴重な
事例なのにそのあらすじだけ語られたような気がして欲求不満が募る。
■【+6】境涯
<文章> +3 <体験> +3 <得点> +6
ようやく最後の作品だ。
最後の最後にこうした作品が届くとは。
これまで評点13段階中唯一使っておらず気になっていた最高点を、有終の美を飾る意味でも
是非進呈したいと思う。使えて良かった。
本来的にはこうした読み応えのある作品は大歓迎なので、心ゆくまで堪能させていただき
二読三読しさらに玩味した。
この作品に何か批判めいたものを付け加えるとしたら「得に」位しか思い付かない。
予め語っておくこと、敢えて伏せ後に明らかにすることで話を展開させていくものの取捨選択も
見事で、余韻のあるでも怖ろしいものをいろいろと想像したくなってしまう結末までほぼ
崩れることのない緊張感と品格に溢れた比類のない文章であり圧倒される。
お盆とは本来こういうものかもしれないな、と日本の民俗歴史にまで思いが拡がったり
火が消えるだけで無く、何かの合図か印がないと本当は入ってはいけなかったのだろうか、とか
さまざまな思いは湧いてくるけれど、それをいちいち紹介するには及ばないだろう。
この作品が最後の発表作品である、ということ自体が今大会最大の怪異であると思う、正直な話。
2007-05-29
■【−1】なにも見てない
<文章> −2 <体験> +1 <得点> −1
ネタとしてあまり新鮮味がないせいか文章に凝ろうとし、結果かえって
話のリアリティすら失ってしまった。
まずは仕事の説明について要領を得ず判り難い。
本編に入り語り手の独白の後「独り言を呟いていた」と付けている。
この書きぶりは小説的で視点が神の座に移ってしまっている。語り手が自ら
語っているスタイルとは異なっている。
怪異を先輩に確認した後になって「口の辺りからは血とも思える赤い色の
ものが流れていた」と思い返している。顔がはっきりしないのは思い返して
ああ、と気付くのもごく自然で違和感はないけれど、こっちの方は普通の
状態ではないものが見えている。何事か、とその場で驚く類の特徴だろう。
そして、この段階での悲鳴それも「ぎゃーっ」はいただけない。楳図かずお
じゃないんだから。
また、これは先輩の言だから仕方ないんだろうけれど「気付いちゃいけない」
という指示は難しい。気にしちゃいけない、とか気付いて反応しちゃいけない、
ならともかく気付くこと自体はそれを意識すればする程逆に気付き易くなって
しまうものだ。辞めるのも無理は無かろう。
■【−1】同士
<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1
内容からすると怪異と良く遭遇する方なのだろう。
そのためか、この作品も主眼は題名の通り、怪異をきっかけとした奇縁作り、
思わぬところで人は触れ合うもの、というところに行ってしまっている。
それはそれで何か温かいものは感じる。しかしこれは怪談とはかなり遠い
ところにずれてしまっているのは確か。
怪異がちゃんと語られていれば久下スパイスもプラスに働くのだけれど、
ここでは怪異自体が話のウェイト通りにかなりぞんざいに扱われてしまっている。
そのためあまり評価できない。例え自分ではもう新鮮ではないからといって
それを描く努力を放棄しては、こちらには何も伝わって来ない。
「全身、血まみれだった」この一言だけで強烈なもの、を連想しろというのは
何かのトリップ状態にでも入っていないと無理だ。
■【0】んもー
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
この作品の場合リズム上も仕方のないところかもしれないけれど、やはり
「と」で終わる文が連続するのは気持ち悪い。
内容的には巧くまとまっている。しかし、ネタが小物であることは如何とも
し難いし、展開的にも読み手も怪談、という前提で読んでいるので明らかに
予想通りのものとなってしまっている。
だからと言ってこれを捻っても判り難くなるだけにも思うし、残念ながら
このネタの持ち得る限界、ということなのだろう。
■【+1】リフレイン
<文章> 0 <体験> +1 <得点> +1
強烈な恐怖ではないけれど、何だか空恐ろしくなる話である。
相手の正体やシチュエーションをじっくり考えると徐々に怖くなってくる。
過不足のない文章で状況もこれが怪異であることも理解でき問題なく楽しめた。
ただ、機種変更の意味は不明。
■【−1】イチ
<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1
仏間と言えばどう考えても仏壇に意識がいく。
またそういうことに厳しい人なら方位を含めまず向きを考えるだろう。
そういう状況の中でしつけを厳しくされたと言われても説得力は全く無い。
しかも言われるまで気が付かないなんて。
おそらく当人はちゃんとしているつもりでも周りから見ると穴だらけで
そのわりに出来たつもりの態度で周囲が苛つかされる、そういう方なのかも
しれない。
全体に文体が軽く、内容を薄く感じさせてしまう。
著者としては怪談以外に意識がかなり向けられていて、そちらの毒気を
中和するためにわざとやや軽めにしているようにも思われる。
だが、それによって怪談としては何とも置き所のない半端なものになって
しまった。
■【0】手首
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
怪異にぬくもりがある、という事例は聞いたことがない、気がする。
そういう意味で貴重な作品である。
ただ、怪異としての凄味はやはり無く、なる程、と思う程度でもある。
細かい話ながら、布団と毛布を突き抜けると直に胸に触れる、ということは
体験者は少なくとも上半身は裸で寝ているのだろうか。
■【−2】ぎっしり
<文章> −2 <体験> 0 <得点> −2
添乗員、運転手専用部屋の話はかなり数多い。
残念ながらこの作品はその水準を超えるものではない。というより率直に言って
(いつも率直にしか言ってないけど)水準にも及んでいない、特にその描写が。
このところ何度も書いているためもう気力がないのだけれど、ここでも
怪異の描写が大変雑である。ほとんどイメージのしようがない。
顔と言ったって老若男女、昔の人から今の人までさまざまあって、それが混じって
いたのでも特定のものだったのでも良いから、あるいは異形なら異形でも良いから
いずれにせよどんなものか見たのならちゃんと書いてもらわないとどうしようもない。
しかもぎっしりの顔、と言った直後に手を伸ばしてきてしまっており、その状況は
ますますもって不可解になる。
暗い押し入れの中でどうしてぎっしりとしていることが判ったのかも不明(部屋も
暗かったのか)。
むしろ凄いのはうるさいからと言って廊下で寝てしまった同僚だろう。
■【−3】金縛り
<文章> −2 <体験> −1 <得点> −3
これも書き疲れちゃったけど、金縛りについては怪談ファンならもう体験したことが
ない人でもイメージだけで体験したつもりになれる位そこら中で書かれ語られている。
だからその解説を見せられるともううんざりする。
しかも自らの信念を曲げさせる程の体験、というので期待していたら猫程度の
小動物様のものに迫られた、というだけ。
当人は怖かったのかもしれないけれど、申し訳ないけれどこっちには何の感興も
湧いてはこない。
これまでにも講評で禁断のネタ、とまで言われている「金縛り」に挑戦するなら
既存の怪談、せめて金縛りものだけでもちゃんと研究して臨んで欲しい。
これでは金縛りベテランとはとても呼べない。全くの初心者レベルでしかないのだから。
■【+2】生きた魔除け
<文章> 0 <体験> +2 <得点> +2
一回書き終えた文章が消失。気力が‥‥。
猫がテーマであることについては題名や導入で明かさない方が緊張感が
増したのではないだろうか。まあ、猫が登場した時点で感づかれてしまうかも
しれんが。
軽い怪異からスタートしていて、ここ最近の作品からまさかこれ止まり、と
嫌な予感をさせておきながら、後半怪異がどんどんとグレードアップしいていく
王道の怪談へと転じてくれて一安心。
ムカデは大嫌いな部類のなまものなので、こんなお方には絶対お会いしたく
ないし遭遇したらその下部を見ただけで気絶してしまいそう。
猫が怪異に反応する、という作品はこの大会にも何回か登場しているし、
怪異を追い払う、という話も聞いたことがある。
しかし、このように具体的な事例で紹介されるとやは面白い。一回切りでは
なく継続的に効果がある、というのも興味深いところ。
こうした評価をできるのも怪異をしっかりと描いているから。最近の
幾つかの作品に是非見習って欲しいポイントである、手遅れながら。
とは言いつつ、怪異の描写などはもう少し詳しくても良い。例えばどんな
女性だったのか(年齢や表情など)について情報がないし、大きさも普通の
首程度を想像しているけれど、それが確か、というわけでもない。
一度記述後他の方の講評を拝見して。
猫と絡む際の怪異について書かれていない、という批判が多数寄せられている
模様。
この辺り著者は「また出た」と語っているので、お馴染みのムカデ首が
登場したもの、と解釈し全く違和感がなかった。再読してもそんなに問題がある
内容とは思えないけれど、一言例のムカデ首だ、というような念押しを入れて
おいても良かったかもしれない。
もしこいつじゃなかったのなら、批判を甘んじて受けて下さい。
一方全体的には若干文章がくどい。
また毎度登場する論拠もない決定打にもならない後講釈はこの作品の場合特に
要らなかった。猫が退治できている、という時点で誰にでもわかる話だ。
■【−3】事務所にて
<文章> −3 <体験> 0 <得点> −3
久々なので服部さん中毒からは回復している。
しかし、文章、内容のひどさは相変わらずなので評価は出来ない。
記号、括弧etc.の多用は最早言うまでもない。文章力の欠如を視覚的に誤魔化そうと
することで余計に醜くなってしまっている。素材が良くないものを厚塗りで隠そうと
しても元の悪さを一層強調するだけである。
とにかく全体に酔ったような文章で読んでいると少しくらくらしてくる。
冒頭突然視点が変わる。「突然話しが止まったかと思ったら、何かを凝視し始めた
服部さんを見て不思議に思った」語りを原型とする実話怪談では好ましくないやり口で
ある上に、何の注釈も無くこうした文章を挿入されては混乱するだけ。
「5分程でスッと消えた」とあるけれど、5分は相当長い時間。その間二人は
どうしていたのか。
今回も怪異をネタにしたお笑いを目指しているようで、怪異が可哀想な気すらしてきた。
■【−2】森の遊歩道
<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2
髪も肌も白い、というだけでは現実の人間かどうか判断できない。白、というのが
比喩なのか完全な白色を差しているかも判らないので。以前青でも同じことを
書いたっけ。こうした比喩的に使用される色を敢えて書く場合にはその辺りへの
配慮もすべきだろう。
もし現実ではない何かを目撃したのだったらそこまで書いてくれないとこちらには
持っている情報など無いのだから補足など出来ない。
怪異だったとしてもそれ程新鮮味はなく、当人の恐怖を追体験するのも難しい。
近道ネタ、という王道のパターンから一歩も踏み出せていない点も評価できない。
また描写も難があって、例えば「左手の池と反対側、遊歩道沿いに広がる森。その
一本の木の後ろにちらっと白い人影が見えたのだ」これなど情景が想像できない。
道の右側に森があってその奥の方、ということだろうか。
またやたらと看板に拘るのも妙だ。普通森に看板、という想像はあまりし難い。
もしやこの語り手は以前に看板を見間違えた経験があるかこの森には結構看板が
立っていたりするのではないか。逆に疑わしくもなってしまう。不要な推測だ。
■【−1】手形
<文章> −2 <体験> +1 <得点> −1
ぶつ切りの文書のため。大変に読み辛く気力も萎え。でもどうにか読み終えてみると。
結局よくある現場の異常を超えることなく。そのわりにやたら細かいので一層疲れる。
書いていて気分が悪くなるので通常に戻す。
例えば「目茶苦茶な人」についての記述は詳細である。
しかし比喩がどうも判らない。「ガラクタを細かく踏みつぶして、それをミンチと
泥でこねた様な」ここでのガラクタとは一体何か。ミンチと泥という二種を想像し分けるのも
難しい。
この作品ではとにかく全ての事象について判る限りの情報を盛り込んでいるので
明らかにオーバースペックになってしまっている。
またそうした細部を除くと、基本の構造は極めてオーソドックスな展開であって、
さほど目新しさはない。
そして何より、この怪異は原因がはっきりしているだけにわざわざ「目茶苦茶な人」
などと言わなくてもその作業員が出る、と現場では判断されるのではないだろうか。
■【+2】壺
<文章> +1 <体験> +1 <得点> +2
肩を突き刺されながらそこをアピールしつつ無言で怒るだけ。
仕返しは傘をぶちまける程度。
ことさらに砕けた調子にしなくとも、内容で充分に笑わせてくれる。
こういう方がむしろ好ましい。
ただ、今後を考えるとちょっと怖くなってきたりするのが怪談のまた味がある
ところだろう。
稲川氏が怪談は家に帰って噛み締めてこそ楽しめるものだ、と常日頃語っている
通りだ。
■【−2】ぬるざら
<文章> 0 <体験> −2 <得点> −2
結局足で触った感触だけであり、それが獣であった可能性も否定できない。
大抵の動物は温泉好きらしいし。
これも他の方の講評を読んで納得。この感触、まさにオオサンショウウオか何かでは。
あれならまさにぬるざら。あいつは見かけによらず盛んに移動するらしいので温泉を
見つけて潜り込んだのかもしれない。中国自動車道などサンショウウオのためにトンネルを
掘ったらしい。
かなり嫌な雰囲気のところであったことはよく判るしその辺りの描写はなかなか巧み。
ただ、やや誇張気味なニュアンスが伝わってきてちょっと気になる。
口頭による話では得てして相手の反応次第でどんどんエスカレートしていく、と
いうことはよくあるしそれが場を盛り上げてもくれるのだけれど、文章においては
やり過ぎると嘘臭くなる。この作品はそのぎりぎり手前で踏みとどまっているようには
思える。ただ乗ってるねえ、という感じはする。
全編語り、というスタイルはこの作品の場合違和感がなかった。文章がうまいせいも
あるだろう。
■【−2】真の映画ファンとは・・・
<文章> 0 <体験> +1 <得点> +1
二題ものかと思ったら、一つの「もの」を二方向から見る、という貴重な重ね合わせの
事例だった。これはそれなりに興味深い。こういう面白い取材が出来たことに感心する。
ただ、この作品の怪異は「映画好き」とはあまり関係ないものなので(二番館で映画を
観る意味位か)、コラムかと思ってしまった題名含め力点の置き方がちょっと違うように
感じられる。
冒頭判らなかったのは「ロードショー」と「一般公開」の違い。途中で確かに映画館が
変わることはあるけれど、その場合もたいして料金は変わらないんじゃなかったっけ。
話には関係ないが妙に気になってしまった。
■【−2】聲
<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2
最初の「AたGヤQ2TまWJ@フ5/?.%ん」と次の『ミューン』では長さもニュアンスも全く
異なってしまっている。前の方はある程度の長さのある言葉でそれが何語か判らない、
もしくは地球の言葉ではない、というイメージなのに後ろの方では何かの鳴き声のよう
だからだ。これではどちらに従って良いのか混乱する。まあ強いて表記すると後者らしいので
こちらなのか。
ただ、そうだとするとこういった音が本当に怪異なのか、という疑問が生じる。
情景描写が少な過ぎてよくは判らないのだけれど、寝ていた頭を起こした元の位置
(何故このような回りくどい表記にするのだろう)ということは床か畳なのだろうか。
その少し上の空間(音源をそのようにはっきりと特定できるものかも不思議)なのだろうか。
そういった点も曖昧なので、結局ぼんやりとした印象しか残らない。
■【0】貸し切り
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
こういった作品の場合怪異の正体が分からない、というのは仕方のないところかも
しれないけれど、それが後のやくざの対応にまで変化をきたしている、となると
それは何故か、というヒントでもないとあまりに投げっ放しになってしまう。
それと親分の前で子分が遠慮無く喧嘩しているのもそれを親分が諫めないのも
ましてそれで旅行が中止になる、というのもよく判らない。
精一杯想像をたくましくすると親分はこの事態の正体を察していてだからこそ、と
いうことになるのかもしれない。だがそこまで勝手に考えろ、というのはあまりに
不親切に過ぎる。
それ以外にもとにかく文章が長いし、事情説明が多過ぎ。そこまで詳しく
判らなくても話は充分に成立する。
怪異自体はやくざをもびびらせるものとは一体何のか、と思うし、全体に漂う
不条理感etc.雰囲気のあるものだ。やくざ絡みの話もほうほうと思わせられることも
多く面白くはあったのだけれど。
何事も限度、ということか。
■【−1】老いても
<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1
いきなり何かの続編のように始められても面食らうばかり。
動物が吠えて気配を、というのは直近に同類の話があったばかりでなく、この程度なら
この大会でも繰り返し登場しているネタなので、流石にそれまでもチェックしていないと
したらそれ自体も当人の責任だし、最早高い評価を与えることは出来ない。
まして、この内容にとって犬の年齢などあまり関係が感じられない。
飼い主としては可愛さの余り老犬なのによくやった、という思いなのかもしれないけれど
第三者である読み手にはそうした絆は結べていないので全く関係ない。
■【+3】拾った骨
<文章> 0 <体験> +1 <取材> +2 <得点> +3
途中描写がたどたどしく読み辛い。
一見よくある不届きものにとんでもない不幸が、という話かと思ったら、良い意味で
外された。
それも御都合主義のように花束が、と思ってしまいそうなところ、ここでしっかりと
突っ込んだ取材をしてくれたおかげで、西洋の神の恩寵(かもしれない)貴重な事例へと
体験譚を昇華してくれた。
どうしても強烈なネタではないのと先の文章の問題、そして途中までかなりパターンを
踏んだ展開をなぞってしまっているため途中で若干飽きそうになってしまう、といった
点によって高得点は与え難い。
しかし、ネタを他にはない唯一のものとして輝かせるために追究の手を緩めない、という
取材姿勢は買いたい。これがあればどんなネタでも迷わず成仏できるだろう。
2007-05-28
■【−5】学校の池
<文章> −2 <体験> −3 <得点> −5
いかにも御約束なシチュエーションでスタートするこの話、いかにも
突っ込みどころ満載ではあるけれど、まずは根本の矛盾から。
この謎の代物は鯉を骨まで食べていたとある。なのに翌朝、鯉は浮かんで
死んでいた、と。しかも校長の「薬」という説明が納得されているとしたら
囓られた痕さえない、ということになる。最早お話にならない。
これだけ凄まじいものを見てただ早々に帰ってしまう語り手、急いで
教室から出ようとしているのに何故か反対側の窓の情景が眼に入ってしまう
不思議、冒頭から一貫して極めてクールで作り物めいた語り口どこを取っても
この話に信を措くことは出来ない。
■【−2】デート
<文章> −2 <体験> 0 <得点> −2
一発怪談としてはかなり出来が悪い。
台詞自体誰が言っているのか判らない。台詞自体も彼女ではない「何か」が
言っていたように取れるけれどはっきりしない。
しかも右側に彼女がぶら下がっていたのならそれに気付かず反対に反応して
しまうものだろうか。
第一に、視点が判らない。左に反応して左を見たなら、右の彼女の表情は
判らない筈。右左をキョロキョロした、ということなのかもしれないけれど、
そういった説明がないため変な印象が残るだけ。
映画館前だと場合によっては周りに人が多い状況も考えられるし、既述の
ように状況と行動がはっきりしないため本当に誰も周囲にいなかったのか誰かが
(故意か間違いか)行なって現実の行動で相手がすぐ見えなくなってしまった
だけかの判断が出来かねる。
■【+2】洗濯
<文章> 0 <体験> +2 <得点> +2
正体が分からないというのは非常に残念。でもだからこその怪談である、とも
言える。何か判ってしまったらこの味が失われてしまいそうだ。
文章も過不足はないもののメリハリももう一つ効いておらず、ちょっと
流れてしまうところがある。
■【−2】トイレにて
<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2
確かに当人は怖かっただろうけど、これで読み手も恐がれ、というのは無理な話。
ここではこれが怪異ではない、という可能性が全く検証も言及もされていない。
この声がTVの音やステレオの音である可能性も充分にある。
TVを付けたら音量設定が狂っていて突然大音量を発してしまい、慌ててボリュームを
絞る、などという体験は誰にでも一度や二度はある筈。
また現場が大きい道路に面していたりすれば、輸送中の牛が一声鳴いて消えていった、
という可能性だって出てくる。
この体験自体を疑う、というよりそうしたシチュエーション説明などへの配慮の無さに
減点。
要は都会の真ん中だから牛や牛の声など存在する筈がない、というのは思い込みに
過ぎない、ということ。
■【+1】卒業の記念に
<文章> 0 <体験> +1 <得点> +1
体験者はこの「相手」にずっと想われ続けていたんだろうか。
さほど怖い話ではないけれど、事情を想像するといろいろと不思議な気がしてくる。
導入から体験への入り方などが自然で、描写も適当。文章で惹き付けてしまう、と
いう程ではないにしろ読み易かった。
ただ、一番の盛り上がり部分で「早鐘のように打つ心臓を押さえつつ、飯田は大声で
誰何した」というような文語調にしてしまうのはむしろマイナス効果だろう。
ここは一気に引き込むべきところなのにむしろ読み手の意識が一歩引けてしまう。
用法として間違っているかどうか、というだけでなくその場に適切な描写のスタイルは
どうあるべきか(最低限どうしてはいけないか)についても気を配って欲しい。
■【−1】蟻地獄
<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1
前半は不思議な話に酔わせてもらった。怖い、というタイプの話ではないのでその
静かな雰囲気もマッチしているように感じられた。
しかし、後半突如C級ホラー映画のような展開に変わってしまうとその情緒は全て
吹き飛んでしまった。
しかもその「おじさん」はわざわざその煙を見て怯えて去っていくためだけのために
登場した格好になっており、それがまたいかにも不自然に感じられる。
バイクで走りながら足でも走る、というのはこれまたどうも無理な感じだし、ギャグ
マンガのような情景をここで描き出す必然性がまるで判らない。
そして何よりこのおじさんが見た、というものが少しのヒントもないため、どう
怖がって良いのかすら想像できず、置いてきぼりになってしまう。
どうにも核の見えない話であった。
■【+1】磯に棲むもの
<文章> −1 <体験> +2 <得点> +1
私が相当に鈍い人間だからなのだろう。巧い作品だとは思うけれど、判らないところ
どうも入り込めない点が多くてそれほど感銘は受けなかった。
一番はやはり「赤い斑点」の意味が全く判らないこと。
最後の「釣りする奴はろくでなしだ」の意味も。
人が死んでもまだ釣りを止めていないから、ということなのかこの二点がセットに
なって何か意味を持つのか。
「仰向け」問題はあまりに明らかなミスと思えるのでさほど問題ではないけれど
ここからクライマックス、というところなので大分意識が逸れてしまったのは確か。
むしろ冒頭から状況説明の辺り、釣りを全くしない身にはどうも余所者のような
疎外感を感じてしまう方が気になった。
■【+2】ふすま
<文章> +1 <体験> +1 <得点> +2
襖を開けようとする怪異なら数多くあったけれど、否襖に限らずどこかを開けるのでは
なく必死になって閉める怪異、というのは初めて聞いた。
相手の必死な姿を想像すると、かなり笑える。
文章も的確で余計な要素が無いながら必要な情報は揃っており、最後の余韻を
感じさせる文を含め気に入った。
ただ、この短さであればもう少し文章を練り上げた方が良かろう。
「よう」の繰り返しや体裁の整っていない文章などが目立つ。
■【+1】環
<文章> 0 <体験> +1 <得点> +1
路面、だったとしたらコンクリートではない。こうした誤情報を提示されると
こちらが読み違えていたかと思い元へ戻ったり考えてしまったりして明らかに流れが
阻害される。
怖い、というよりは妙な奴らだな、と思わせられる怪異であった。
ある種ユーモラスな結末なので、あまり怖がってはいない語り手の対応も違和感が
なかった。
こいつらの正体は一体何なのだろう。
■【−2】ここで
<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2
語り手にとって日常的になってしまっていることをそのまま日常的に描いて
しまったため、極めてぼんやりとした作品になってしまっている。
予知夢がその通りになる、というのは確かに不思議ではあるけれど、その内容が
あまりに些細な日常の一齣でしかないため、あそう、以上の感想を持ち得ないので
ある。
それをほぼ捻りもなく繰り返しの文章にしてしまっているのも読んでいて飽きる。
妙な切り方の文章も嫌い。
結果的に、読んだことで得られるものが全くなかった。
■【−6】絵
<文章> −3 <体験> −3 <得点> −6
何も怖くない。
これが事故死の前に、というのならまた別だ。
しかし自殺前にそれを意識した絵を描くことに何の不思議があろう。むしろ
死を決意した人はそうした自分に気付いて欲しい、とやはり思うものなのか
何かしらのサインを残したりすることが結構あるようだ。
これもその一つ、と考えるのが妥当だろう。
しかも「ま、どういう意味なのかわからないんだけどさ」というような
無神経な受けの文章を書くのも納得がいかないし、なら何故この語り手と著者は
怖い、と思っているのか。
この二人の薄っぺらい朽ちた土壁のような感受性が一番怖い。
■【−4】怪談
<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4
アンフェアな作品である。
最初窓から声が聞こえた、と言っておきながら最後には「床下収納から」と
変えてしまっている。
しかも床下から聞こえてきた、というだけではそこを通じて外の声が聞こえて
いる可能性も否定しておらず怪異かどうかも判らない。
第一に、家の中から窓を見ただけでその外に人がいない、と断言できる理由は
何だろう。「窓まで行って外を見回した」ならまだ判る。
どうも各所で描写不足が目立ちリアリティを消失させてしまった。
それが取材不足なのか描写力不足なのか想像力欠如なのかは知らないが。
一方で断片的にしか聞こえていない筈の言葉にはちゃんと漢字が当て嵌められて
いる辺りにも作為を感じる。
■【−2】一緒に
<文章> −2 <体験> 0 <得点> −2
短いわりに描写がいい加減で読み手に理解させよう、という配慮が全く見られない。
著者の頭の中だけで判っている感じである。
なので、何がどうなっているのか想像するのがかなり厄介な作品であった。
そのために怪異もすっと入ってこない。
最後の感想の意味も不明。
■【−2】癒し系?
<文章> −2 <体験> 0 <得点> −2
怪異とは関係のない要素が多く、それが読み手をげんなりさせるタイプのものなので
怪異に出会える頃には、もうこちらもすっかり「ブルー」になってしまっている。
怪異は何とも不思議な存在ではあるけれど、癒し系かどうかは判らないし、題名に
疑問符を付けるのもどうかと。体験者が癒されたことと相手のキャラクターとはあまり
関係がなさそう。
ちなみに軽自動車に5人乗るのは違法だと思う。
■【−4】橋の上の出来事
<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4
語り手の反応や考えが妙で、そちらの方が気になってしまった。
川に落ちたと思ったのなら覗けば済む話で、手すりがどう、とかいう問題ではなかろう。
また自転車が車に引きずられる(づではない)音と漕ぐ音はかなり違うと思うので
その推測もどうも納得出来ない。
また救急車で運ばれる人が大抵橋の上で死亡する、というのは出来過ぎの解釈。
せいぜい十秒程度の通過時にそんなに都合良く死ぬとは思えない。
元のネタが音だけという弱いものだったので話を大きくしようと思ったのかもしれない
けれど、それで余計にリアリティを喪失してしまった。
またこの程度の話で場所を口止めされなくとも、こちらもたいして聞きたい場所では
ない。
こうした前振りは使いどころをちゃんと考えて使用して欲しい。期待するだけ
余計に虚しい。
■【−4】贄
<文章> −1 <体験> −3 <得点> −4
残念ながら超「怖」では東京伝説系恐怖話を評価することは出来ない。
この作品では著者自体がそれを怪談ではないと自覚していたようなのでなぜ投稿して
きたかも不思議だ。
現実に「超」怖い話の著者がそこは峻別し、こちらサイドに人の行為をテーマとした
作品を混在させたりはしていないだけにそこははっきりさせておきたい。
例え呪詛であろうが何であろうが、人の行なった行為は「怪異」ではない。
また、犬を木に刺す、というのは気味の悪い行為ではあるけれど、小動物に対する
虐待は一部の人間には見られるそれ程不思議ではない行動なので、東京伝説系としても
それ程興味深いものではない。
蝮の怖さを説明してそれが何かも話していないおちゃめな祖父がいるかどうかはさておき、
そういった禁忌の地に神社がある、というようなことは言わないのが普通ではないか。
言えば子どもなら興味を持って行きたがりそうなものだし。
懐かしい雰囲気作りはなかなか巧く描けているとは思うけれど、その雰囲気に酔って
しまったような印象を受ける。
■【+1】流し
<文章> +1 <体験> 0 <得点> +1
怪談に恐怖・不思議以外の要素が必要かどうか。その要素への許容性によって評価が
異なってきそうな作品である。
個人的にはそうしたものを怪談には求めていないので特に評価する気にはなれない。
文章も巧いけれど、当然ながら怪異を描く方向に向けて使われてはいないので
これも同様。
ただ、男性が子どもですら寄り付かない理由が判らないし、語り手は子どもだから、と
女性扱いもされていなかったのに、男の子はどう扱われていたのかな、とそちらの方が
むしろ不思議に感じた。
■【0】はさみうち
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
同じ人間(のようなもの)が何度も繰り返し登場する、という怪異はこれまでにも
何度も見聞きしたことがあるためさほど新鮮ではない。
男の描写が魚のような印象、というだけではちと物足りない。
要はこの作品の場合次に登場したのが同じだ、というところがポイントなのだから
読み手がそこをきちんと想像できないと恐怖が高まってこない。
単に「同じ顔だった」で済ませてしまっては勿体ない。
また、「赤ん坊が物を見るようなうつろな目」というのも想像できない。
赤ん坊は結構真剣にものを見ている印象があるので。
■【−2】映ってるんです
<文章> −2 <体験> 0 <得点> −2
この文章の切り方だけで生理的に受け付けない。
この作品はこの手のものでも特に強烈なぶつ切り感がある。何かコマ送りで映像を
見せられているような苦痛だ。
最初の怪異はまあきちんと書かれてはいるものの、その後の体験があまりに雑で
まさにネタをこちらに放り付けられたような印象を受ける。これなら書かれない方が
まだまし。
これは実際にこういうものを見たことがないので評価には反映させられないのだけれど、
こうしたモニターというのはこのように写っているところと映像を両方すぐ確認できる
ようなところを撮影しているものなのだろうか。だとすればそれを設置してる意味は。
普通は死角になっていて確認できないところをチェックするために置いているもの
なのではないのだろうか。しかもお客さんに見せるようになっている、というのも
これまで経験がない。
この著者はいつもモニターばかり見ているのだろうか。子どもが座っているのまで
チェックしているとはご苦労なことだ。
■【0】時報
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
怪異か否かを検証していないと疑わしい、と感じてしまうのに、一方でこの作品のように
そのチェックが作品の中心を占めてしまうと、それはそれでやはり違う気がする。
やはり恐怖や不思議より作業的な段取りだけが印象に残ってしまうせいだろう。
とするとこうした音だけの怪、というネタ自体が怪談として成立(高いレベルで)させ
辛いものなのだろうか。
そうしたことを考えさせてくれる良い材料であった。
個人的には、嫌いじゃない。
■【−4】ゴミ
<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4
これも基本が出来ていないので、怪談にはなり得ていない。
全身灰色、という点が怪異である、ということなのだろうけれど、ゴミの中から
出て来た、となると何かにまみれていた可能性もある。
何より、発車の瞬間、と言明してしまっているため、それ程詳細に確認できて
いないことを物語っており、この語りのどの程度までがはっきりとしたことで
どこからそうではないか、がはっきりしない。
これでは、あまりはっきりしていなかったので短くして誤魔化した、そうも
取れてしまう曖昧さである。
■【−1】やしろ
<文章> −2 <体験> +1 <得点> −1
怪談ジャンキーの生きざま、というものかもしれないけれど、これも怪異と
言うより語り手のキャラや彼の思考に主眼が置かれてしまっていて折角の怪異が
霞んでいる。
前置きについては事実関係さえはっきりさせてくれば余計な状況説明や会話、
語り手の期待感など読ませてくれる必要がない。
怪異自体とその結末は意外で興味深かっただけに残念。
■【0】立ちそば屋
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
表題と冒頭の「立ちそば屋」で引っかかってしまった。「立ち食い蕎麦」
「立ち食いそば屋」であって、立ちそば、という表記は初めて聞いた。
ネットで検索しても上位はこの作品の講評ばかり‥‥。
一部で使う人はいる模様だけれど、やはり誤用のレベルだろう。
原因はわからないし、何だか不思議な話だ。最後に店長も呆然としていた、
というのは後半は彼にも見えていたのだろうか。どこから共有体験なのかが
判り辛い。
中盤ひびを確認し合う段でのやり取りなどちょっと流れが悪くくどい。
■【0】連打
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
瞬間移動もの。
なかなかに興味深いネタだったものの、文章が足を引っ張ってしまった。
不必要なまでに装飾された兄のキャラクター及び兄と語り手とのやり取りが
長く焦点がぼける。
体験の描写もたどたどしい印象である。
■【0】泣き女
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
泣いていると思ったら嗤っていた、というネタは時折あるけれど、この話のように
号泣と哄笑は同じ声だろうか。この作品では途中の説明で声は嗚咽、でも顔が嗤って
いた、とも取れる風に書いてはいるけれど、どうもしっくりこない。
中国人留学生の名前に「朴」さんを使うのは明らかにおかしい。これは朝鮮半島の
代表的な名字の一つなのだから。勿論中にはいるだろうけど、普通の日本人の仮名として
「朴」さんを使う位違和感はある。
このネタ自体は怪異が国を超えても付いてくる、という貴重なものだったので
もっとすっきりとした内容で読んでみたかった。人によって見えているもの聞こえて
いるものが違う、という点にも惹かれたし。
■【0】ね、何かいる?
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
語り手にとって怪異が日常化してしまっているせいだろうか、一番大事な怪異の表現が
極めて粗く何だかイメージできない。
また相談者もまるで会社のちょっと嫌な奴の話でもするようにごく普通で、怖い、という
印象が全くしてこない。
今のところ、怪異絡みの雑談を記録しただけ、と感じられる。
■【−5】かなしばり
<文章> −2 <体験> −3 <得点> −5
経験者(それもかなり頻度の高い)なので判るのだけれど、金縛り中には眠れない、と
思っているのは体験者の錯覚で、金縛り中実際には眠っている。だから何も出来ないのである。
そして、大抵の場合その夢はかなりリアルで一見自分の部屋のようだ、と思うことが何度も
ある。さらにその夢は極めていやらしい構造をしていることもあり、夢が覚めた、と思ったら
それがまだ夢の中、という目にあったりする。一番酷い時は四重の夢に見舞われたことすら。
経験者の立場から言わせていただくと、この話は典型的な金縛り中の夢のパターンである。
最後に突然訳が判らなくなって目覚めているのがその証拠。
文章的にも極めて古典的なインチキ怪談の手法をそのまま模してしまっているので、折角の
体験も不当なまでに胡散臭く見えてしまう。
■【−4】お互い様
<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4
同じ部屋で寝ているようなのに、何故こうも体験が違っているのだろう。
この作品から夫婦はお互いに相手の怪異を見ながらも自分のことはわかっていない様子。
では、著者は一体どのようにしてこの話を取材したのだろう。
そして、こんな目にお互い遭いながらその原因について話をするでもなく、何か手を打って
あげようとする様子もない。ただじっと見守るだけ。余程冷え切った夫婦なのだろうか。
描写自体は気遣っているような風を装っているけれど。
どこにも共感できる要素が無い。
2007-05-25
■【−4】殿様蛙
<文章> −1 <体験> −3 <得点> −4
どうも怪異なのかそうでないのか判別し難い。
最初の蛙いじめの段階で語り手は大分精神的に引きずるものがあったので
その後の体の変調をそう思いこんでしまったのでは、と考えられなくもない。
異臭というのは精神的原因でもあるいは副鼻腔炎などでもあり得るものでも
あるし。
最後の声、が一番怪異とは言えるだろうけれど、これも体調不良で熱が
あった可能性もあり極めて主観的な体験だけに微妙なところ。
どうも気になるのは、蛙を小石で当ててそれがコンクリート壁に激突し
ぐちゃぐちゃになった、ということ。
どれだけの剛速球投手だったのだろう、岡田君は。
石の方もトノサマガエル程大きなものをつぶせるとなると小石ではなく
こぶし大位はないと無理では。
発泡スチロールという極めて不安定なものの上に乗った、しかも水面ぎりぎりに
いる蛙に向けて小石を投げ、それによって蛙が吹き飛んで水面より上にある
コンクリート壁に激突し破裂する。
こうした一連の行動は明らかに普通ではない。しかもこの描写は細かく
描かれており、書き方の問題とは思えない。
言わば怪の発端、原因となる行動にこれ程大きな不審があってはとても
それ以降を信ずることは出来ない。
もう一匹にしても頭に小石が当たった程度なら死んだ、というより気絶
もしくは死んだふりをして逃げただけだと思う。
■【−6】取材
<文章> −3 <体験> −3 <得点> −6
この場への投稿段階でプロ気取りで書かれると反発しか感じられない。
今のところは趣味の怪談ジャンキーに過ぎない筈。
語る内容が同じだったからと一手だから両方とも正しい、ということには全く
繋がらない。別に知己でなくとも共通の知人がいる可能性もあるし、第一何らかの
書籍etc.で情報を仕入れている可能性もある。加藤氏が試しているような他の誰にも
知られていない方法でチェックするならともかく、これは何の傍証にすらなりは
しない。
また、彼が墓地ではほとんど見ない、と言っているなら、むしろ墓地で多い
数々の目撃譚を全て敵に回すつもりなのであろうか。それで言うなら火葬場だって
ちゃんと供養されているのに何故そこだと違うのだろうか。
これだけ大仰な前振りをしておいて、怪異そのものは陳腐とも言える小ネタ。
その描写すらいい加減、と言えるレベル。
第一、ホテルに霊が出る理由と、彼が見た何人もの男とではタイプが違い過ぎ
ないか。
金縛りと同時に霊が見える人もザラにいるわけで、彼だけが特別では全く無い。
全体に自分と米倉氏だけがお互いに分かり合える「特別な人」であることを
誇りたい、という自意識だけが充溢していて、怪異を語る他人に怪談を読んで
もらう、ということに対しては全く意識が向けられていない。
これなら自分のサイトなりブログなりで公開すべき代物だろう。
■【−2】音、大きすぎ
<文章> −2 <体験> 0 <得点> −2
最初に怪異の限界を知らせるようなことをしてもマイナスになるだけ。
しかも語り手の意見を否定するような著者の独白など要らない。
著者と語り手との関係を想像してみたくなったし、その冷たい視線に
かなり白けた。
末尾の独白も著者の勝手な思い込みで、冒頭以上に不要。著者こそ
この語り手に何かを伝えたかったんだろうな、と思える位。
予告された通りに怪異も平凡。
看護師ネタも数多く、しかも大物の多いジャンルなのでここで挑戦する
なら余程のものを持ってこないと。
■【+1】布団
<文章> 0 <体験> +1 <得点> +1
小ネタながら、否むしろ小ネタだからこそ成立した一発怪談であると
言えるだろう。
これだけの情報で必要な情景は充分に判るし、これ以上書き込んでも
薄くなるばかりでもっと凄いものに仕上げていくのは難しい。
残念ながら高得点までは与えられないけれど、かなり好印象の佳作であった。
但し、毎度のことながらこれだけ刈り込んだ時には不用意な表現は
絶対に避けて欲しい。
ここでは「前方が何かにぶつかった」。こんな日本語はない。
前方とは前に広がる方向のことで、特定の部分を指すことはない。
「前の方」であればあり得るのだけれど。それとも「前方の」の方が
良いのか。
一旦書いた後他の方の講評を見ると目線に疑問が集中している模様。
ただ、布団の大きさにもよるけれど身長が高くても下部に空間は空くと思うし
何より、私としては「前方の何かにぶつかりちょっと布団を持ち上げてみた」と
解釈していたので全く不自然さは感じなかった。勝手な想像ではあるのだけれど、
自然な動作だと思っていた。
■【0】墓参
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
一番怖い、という怪異の描写がほとんどない。
それで読み手に恐がれ、というのは無理な話。
三か月も湿布を貼り続ける程痛めていて走れるのか、という疑問はまあ置いて
おく。走ったことで悪化させた、という可能性もあるし。
これも毎度皆に書かれていることなのに「三次さんは、よく見てしまう人」と
書いてくるのは挑戦なのか。それともちゃんと目を配っていないのか気付かないだけ
なのか。
■【0】渋滞
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
表通りの広さ、埋め尽くしている、というのがどの程度の数のことなのか判らず、
イメージし辛いし怪異と信じ切れないものも残る。ぱっと見数台でも視界上は一杯に
見えることもあるし、それならあり得ないことではないから。
また、表通りに出てそこに止まっている車を見た、ということは相当近接していた
わけでその運転席が見えない、というのはどうなのだろう。まあ、特別な闇に隠されて
いた、のかもしれないけれど。
道路が乾いていた、のも車がびっしり止まっていたら乾いて見えても不思議では
ないかも。
いずれも完全な不審ではなく、書きぶりによるものだろうとは思う。むしろ
情景を想像するとかなり異世界観もあるし不思議ではある。
できればそういった疑念が湧かないよう、もう少し整理され推敲された文章で
読みたかったところ。
■【0】いる
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
それまで何も感じていなかったのが言われた途端に体験してしまう、というのは
何だかなあ、と思わなくもない。
しかし、体験はかなりリアルである上に証拠まで残してくれている。
そう考えると、もしかするとYさんが持ち込んだのでは、と推理したくもなってくる。
そう強烈な怪異ではないけれど、多少荒れた文体がかえって恐怖をリアルに
感じさせてはくれた。
ただ、まるで服部夫妻が乗り移ったかのような《》や記号、…の多用は相当に
気分を損ねるものがあった。
導入部の文章は今の日常をリアルに描き出しているようで演劇で言えばチェルフィッチュの
「三月の5日間」を思わせたりもするけれど、それはおそらく深読みのし過ぎ。
もう少し丁寧な書き方をしましょう、と忠告しておいた方が親切なのだろう。
■【0】悪戯
<文章> 0 <体験> 0 <得点> 0
何でこの時期になってこうも立て続けに御約束満載の怪談ばかりになってきたのか
不思議だ。それが一番の怪異かも。
丘越えの近道に墓地、付いてくる足音、どちらもあまりに見慣れた、もう原風景とすら
言って良いような馴染み深いネタのため、恐怖と言うより、さてこの素材をどう
料理するのか、と期待半分不安半分で見守っていたら見事に後半に転んでしまった。
文章も特に指摘するようなアラはないものの、とにかく筋的に読めてしまうものなので
そこを詳細に書かれるとちょっと苛々してしまい落ち着いて読めない。
先の展開ばかりが気になってしまうのだ。
もう最近特に何回指摘したか判らないけれど、今の怪談界のレベルをもう少し研究した
上で、どういう内容の作品をどう仕上げていくか(創作しろと言うことではない)きちんと
考えて投稿して欲しい、といってももう締切か。
■【−1】言えない事情
<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1
この作品も怪異自体があまりにささやか。
語り手が感じた雰囲気とわずかに掠める黒い影だけ。
電球はもっぱら点灯時に切れるものだし、その際ぱちん、という音がする。
だからそれを偶然とは思えないと思われても困る。
怪異後の病院への対応が長々と描かれるなど、怪異と言うより語り手の体験全体を
そのまま文章化してしまっている。そのため元々わずかだった怪異がさらにごく一部に
出てくるだけ、という形になってしまっている。
ここはやはり語り手の話の中で怪談として成立させるための核を中心にして大胆な
刈り込みをすべきだったと思う。それでもネタは変えられないから強烈な話には出来ない
ものの、病院内の雰囲気など気味悪く思わせれられる要素は幾つかあったのである程度
気味の悪い話にはなったと思う。
「…」を前後に使うという荒技はもう見たくない。
■【−2】やるせない
<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2
どうもピンとこない話である。
怪異も何かイメージし辛いし、それを見て一時間半目を瞑り続けるという語り手の
対応も変な気がする、と言うか現実にそれ程の長時間目を瞑ったまま、というのは相当に
辛いと思う。私には絶対に出来ない、たとえやりたくとも。今試しにやってみても
1、2分で顔が凝ってしまいそうだ。
ましてこの体験で転職までしてしまうとは。もう彼は二度と電車に乗らずに生きていく
つもりだろうか。
各要素の関連性と話の流れがぶっ飛んでしまっているようで、付いていけなくなる。
■【−4】幻の…
<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4
「……それだけ?」これが私の感想でもある。
結局長々と書かれた話のほとんど全部が無駄な要素で、怪異と言えるのは謎の
バリケードと池(海)のみ。
ただ、この作者の書く情景描写は極めて不明瞭でおそらくはあまりルート探索が
得意ではないことが伺える(本人がどう認識してるかは知らないけど)。しかも
土地勘がある、という人に対して相手がわざわざ案内をくれる位その土地は行くのが難しい、と
考えられる。
それらを総合すると、この語り手が単に道に迷ってあちこち徘徊しただけ、という結論が
最も妥当だと思われる。
なお、池に赤い藻、と言うか浮き草のようなものが一面に生えるのは現実にある。
ちょうど5月頃が生育の時期に当たっている。実例が見たいなら福岡城の堀に行くと一時期
一面に覆われて、ちょっと水面とは思えない程(現に子どもが落ちたことあり)。危険なので
じきに回収されてしまうけれど。
仮に本当に怪異だったとしても単に海か池とバリケードを見ただけ、という程度では
最早新鮮味は全く無い。
とにかく本筋とは関係のない文章、内容が多く辟易する。
「部長に怒られるよりましか」何故こういうコメントが入っているのかも判らない。
仮名の表記に「飯泉」というような珍名さんを使うのは止めて欲しい。何と読むのか
この時点でしばらく考えてしまった。
■【+1】少女のいる風景
<文章> −1 <体験> +2 <得点> +1
ああっ、これは夢ネタか、と思ったら全く違う凄いことに。
ただ、最後になって急に同名の姉の話を出してくるのは、それまで一つの世界を
きっちりと描いていただけに唐突でアンフェアな印象を受ける。
しかもその姉が絵に取り込まれてしまった、との想定をしているようだけれど、
それにはあまりに確証がないしそこまでいくとファンタジーの領域に入ってしまう。
ここはむしろ絵の世界に入ってしまったという部分だけで充分な気がする。
証拠がある異世界譚、というのはそうあるものではないし。
そこの強引さが気になってちょっと素直に楽しめなかった。
■【0】高笑い
<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0
ただ落胆するだけでなく何か対策を考えればよいのに、とは思う。まあ既に
考えたり試したりしてどうにもならないのかもしれないけれど。
ただ、ある程度日常化しているなら「ふいに嫌な予感が脳裏をよぎる」という
表現はおかしいのではないか。
日常化している怪異への諦観、というのは感じられるけれどやはり怪談としては
せめてその高笑いする情景を描くなりしてもらわないと、御紹介されただけ、と
いうものになってしまっている。
■【−1】悪霊
<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1
「見える人」と宣言することはマイナスにしかならない、と講評で指摘されれば
される程増えていく「見える人」怪談。怪談書き手はひねくれ者が多いのだろうか。
冒頭筋に関係のない家系の話(実は悪い意味で関係はある)などはあるも、その後に
展開される悪霊論はすとん、と腑に落ちるものだしそう考えたことはなかったので
新鮮だった。正しいかどうかはともかく大変勉強になった。
その後怪談へと続いていく。その書き出しにあるカップルや家族の車の例(霊)など
興味深く、その先を是非知りたいものだ、などと思いつつ語り手の体験を拝見する。
どうにも型通りの怪談でこちらには新鮮味が全く無い。しかもかんじんなところで
「見えないもの」が登場してしまう。これが分らんでは延々と御託を並べた意味が
あるまい。
しかもそれを「全く見えなかった」筈の母親に説明されている。
もうぐだぐだである。最初あれだけうんざりする程語っていたことは何だったのか。