2007-03-05
■【−1】禁域
<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1
どうも全体に話がうまく繋がってこず、ピンと来ない。
手の胡麻、というのも何かにかぶれた現象、ということはないのだろうか。
タブーを犯した(と思われる)ことと行動との間にあまりに関連がないため
恐怖も不気味さもあまり感じられないのだ。
文章も「良く見てみると。」のように途中で何度も切られるのは何だか収まりが
悪く気持ち悪い。
「くっきゅるー」(この前のくっきゅう含め)という擬音も鳩の声のようで
空腹の音としては違和感がある。
胡麻の拡がりと噛み傷の位置がずれていることも何だか妙だけれど、それよりも
胡麻の件を覚えているなら、何で傷が付いたのかを疑問に思うのはおかしいのでは。
■【+2】奇禍
<文章> +1 <体験> +1 <得点> +2
ここまで不幸がしかも短期間に続くとなると、単なる偶然では、と済ますのが
むしろ難しい。それが超科学的なものであるか否かとは関係なく「怪」であることは
間違いない。
理由があまりにばらばらなのがちょっと気になるところはあるけれど。
文章もリズム良く展開されており、起承転結を心得た王道の作風。もう少し
それぞれについて詳しく知りたい、という欲は出るものの、そうするとやたら長く
なってしまうし、もっと掘り下げたから怖くなる、面白くなる、というものでも
ないかもしれない。
ただ、最後のエピソードについては若干不審がある。
男の家族はどうなってしまったのだろう。男自体一体何があったのか、それまでは
理由が明確だっただけに気になるところではあるけれど、本人以外まで行方不明に
なってしまうような現象となると尋常ではなく、それまでのものと大分異質な感がある。
そのジャンプがどういう理由によるものかそれが少しでも想像できるところがあれば。
ただ、文章からすると単身で住んでいたようにも思われる。その場合はその旨一言
欲しかった。
■【−2】金縛らず
<文章> −1 <体験> 0 <金縛> −1 <得点> −2
何箇所か、それも肝に関わる部分で理解できなかったり納得出来なかったりで、何度
読み直してもどうにもすっきりしなかった。
外国人のあえぎ声、という意表性は本来ユニークなのだけれど。
まず、題名にもしていることから著者が一番書きたかったと思われる「だから金縛りに
ならなかった」というのが全く理解できない。霊がわざわざ現象を解除できるように
動けるようにしておいてくれた、ということなのだろうか。本人が望むと望まざると
襲ってきて、場合によってはそれがエスカレートしていくのが霊現象だとしたら、そこに
体験者のための便宜を図っておく、という行為があるとは思えない。
どうも体験者の思い込みとしか感じられない。
また、冒頭「いつも寝不足になる」と書かれているのに、当初は5分、長くなっても
一時間程度でその後はまた5分に戻ったのなら寝不足にはならないだろう。
「コトがコトだけに」喘ぎ声だからなのか霊現象だからなのか、いずれにせよまあ
人によってはそうなのだろうけれど、両親にであれば相談しても良いのでは、という気は
する。
というのはこれ、実際の声ではない、という可能性が全く検証されていないので。
両親(もしくはどちらかの親)が何かを鑑賞されているケース、体験者が家を出た後
近所に外人さんが越してきたケース、などさまざまな事態がないとは言えない。