2011-11-30
■[資産運用]仕組債や仕組債を裏付けにした金融商品には要注意。やっぱりETNには問題あり。
ムーディズは、ノルウェー輸出金融公社の格付けを7ノッチの格下げしたBa1とし、価格下落が進んでいるようです。日経新聞が報じていたのになぜだかすぐにネット上からその記事が消えてしまいました。仕方がないのでロイターの記事をご紹介。
■〔SB流通動向〕ノルウェー輸出金融公社サムライ債の価格下落、ムーディーズの7段階格下げが引き金 – Reuters
[東京 24日 ロイター] 24日の一般債市場で、ノルウェー輸出金融公社のサムライ債(円建て外債)の価格が下落した。気配は第1回債(償還2015年6月)が81円オファー─74円ビッド、第2回債(償還2016年7月)が80円オファー─70円ビッド。ムーディーズが22日、ノルウェー輸出金融公社の格付けをAa3からBa1に7段階引き下げたことをきっかけに、気配値が大幅に下落したという。
格下げは、ノルウェー輸出金融公社がこれまで続けきた業務を政府が一括して管理するシステムに移行することになるため、独占体制が崩れるとともにビジネスモデル継続が不可能になるとの見通しが背景にある。「格下げをある程度想定していたが、7段階という大幅な引き下げや、投資不適格級相当への格下げは見込んでいなかった」(銀行系証券)として、市場には想定外のネガティブな材料として受け止められた。
ノルウェー輸出金融公社の発行する債券はこれまでノルウェー政府の保証付きの扱いでしたが、格付Ba1というは投資不適格級に一気に下がったということになります。
さて、消えてしまった日経の記事では、ノルウェー輸出金融公社は日本で多くの仕組債を発行しており、同債券のジャンク化による支障は小さくなさそうだというような記事だったと思います。なんだか既視感が。2008年のリーマンショックの時にはAIGグループの発行するリンク債を裏付けにしたコモディティ・ファンドの基準価額がしばらくの間算出不能になりました。この時は幸いデフォルトという最悪のケースは免れましたが、今回はどうなるのでしょう?
ノルウェー輸出金融公社の仕組債を裏付けとしている金融商品としては、たとえば、ETF(ETN)では、野村AMの「上海50」「南アフリカ株式指数」「ブラジル株式指数」が上場当時にノルウェー輸出金融公社のリンク債を使っていたようです。
■ETN(≠ETF)のリスクの本当の怖さを改めて知る-小金持ち父さんの資産設計塾(?)
この3つのETNのマンスリーレポートを見る限り、現在は既にノルウェー輸出金融公社の債券は除外されているようです。でも他社の発行する債券だっていつ同じようなことになるかわかりませんよね。債券に発行体の信用リスクがある事自体は当然のとこで仕方がないのですが、ETNなどリンク債を用いたファンドなどの場合、そのリスクの存在やリスクの状況が見えづらくなっているのが大きな問題だと思います。ブラジルの株式指数のETFを買った人は、ブラジル株式のリスクを取ったことは承知しているのでしょうが、同時にノルウェーのとある公社の信用リスクまで取っていると実感している人は多くないのではないでしょうか?仮にリスクの存在に気づいていたとしても、そのリスクの評価を十分に行うことができるでしょうか?
2年前のものですが、Yahoo!知恵袋に以下の質問がありました。ベストアンサーは私見としつつも楽観的な回答となっています。将来はどうなるかわからないという例ですね。
■ETF(ETN)はリンク債という事でカウンターパーティの信用力に問題があるとそれだけ... - Yahoo!知恵袋
