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2012-01-27

[][][][]大震災 自閉っこ家族のサバイバル

大震災 自閉っこ家族のサバイバル

大震災 自閉っこ家族のサバイバル

大地震……大津波……ライフラインが止まった……
そのとき、なにが起きたのか人々は、どうしたのか

宮城で被災した自閉っこのママたちがあの日、
家族に起きたことを家族はどうやって生きのびたかをリアルに綴る

「伝えたい」「残したい」「次につなげたい」願いをこめて

私たちにも、大きな震災がやってくるかもしれない……
そのとき、どうすればいいのかこの本は、たくさんのことを教えてくれる

仙台と石巻の「災害弱者」、重い知的障害を伴う自閉症の子どもを持つ家族のサバイバルエピソードが母親たちの視点から語られます。石巻特別支援学校の避難所としての取り組みについても編者の取材に基づいて書かれています。
あとで書きますが震災以来感じていることも含めていろいろと考えさせることがありました。



目次

1章
ライフラインのとまった街で
我が家の3・11――あのときなにがあったか  高橋みかわ

全てのライフラインが途絶えたなかで自閉っこ家族は、どうやってサバイバルしたか
仙台市内のマンションで避難生活を送った家族の体験記と「自閉っこにしてみたら」のお話をご紹介します。


2章
ブログとメールでつながりあった
――「みかわ屋通信」の1カ月

今回の震災で、災害時の携帯電話の有用性があらためてクローズアップされています
携帯電話のメールやブログでつながりあい、支えあった自閉っ子ママとその仲間のお話をご紹介します。


3章
津波に襲われた街で

家は浸水したけど、家族で一緒に暮らせるなら  浅野雅子

震災は障害を軽く超えた!って感じ  及川恵美

津波と火事で市の中心部が壊滅した石巻市、その街で、自宅で避難生活をした自閉っこ家族の体験記と
実家に避難した自閉っこ家族の体験記をご紹介します。あのとき何が起こったのか、リアルにお伝えします。


4章
地域の避難所で

中学校で、娘の頑張りとみなさんの理解で  三浦由里香
支援学校で、息子に寄り添い続けて  あるお母さんに聞く
学校を避難所としてひらいた先生たち  石巻支援学校の先生方に聞く

自閉っこ家族にとっては敷居の高い避難所……
地域の中学校で2カ月の避難生活を乗り切った家族の体験記と
支援学校に避難して自閉っ子に寄り添い続けた家族と
地域の人たちを受け入れ避難所を開設した石巻支援学校の
お話をまとめ、ご紹介します。



編著者

編著者 高橋みかわ (たかはし みかわ)

保護者勉強会「よかにゃん」を主宰
著書:『重い自閉症のサポートブック』(ぶどう社)

執筆者の、高橋みかわ、浅野雅子、及川恵美、三浦由里香は、
自閉っこのママたちです。
(高橋は仙台市在住、他は石巻市在住)

4章の、あるお母さんと石巻支援学校の先生方は、
高橋がインタビューしました。

ブログ「みかわの徒然日記」

http://ameblo.jp/kiramama42/



感想というより、ぐだぐだとした余談を。

エピソード集ですので、これらが自閉症家族の実態把握や今後の災害の備えとしてどれだけ役立つのかは未知数です。抽出されているのはひょっとしたらむしろ比較的恵まれたケースに該当する可能性もあります。しかし一方でエピソードゆえにデータよりもずっとリアルに心に強く訴えかけてくるものがあります。特に3章・4章は個人的にぐっとくるものがありました。

強く感じたのは、震災以降、多少安っぽく感じるくらいよく使われている「絆」について。特に地域社会とのつながりの重要性です。なんだかんだと言って最後の最後に頼りにしなければならなくなるのは「隣人愛」だったりするのかなあと。他人の善意だけで生かされている状態はなんだかとっても心許ないけれど、そういう現実が来るかもしれない。

我が家の地域も今回の震災の被害をわりと受けてしまいまして、ライフラインのみに限って言えば、この本に出てくる一部の家族よりも被害が大きかったほどのエリアもありました。また、東北地方は妻の故郷であり、妻が勤めていた場所も津波による壊滅的な被害を受けたということで、私が震災後に痛感したことの一つは「災害弱者」である障害者が災害に弱い地域に住むことのリスクの大きさでした。今住んでいる地域は今後も危ないな、災害リスクが比較的小さいと予想される地域に転居しなければと考えました。

ただ、一方で災害に遭遇した時に頼りになるのは地域のつながりであることも感じました。親の会では震災後、地元の自治会に加入することを勧めています。いざという時に顔を知っておいてもらっているだけでも対応が違ってくる可能性があります。ただ、我が家は借家住まいであり、借家の人で自治会に加入している人は実際にはいません。持ち家の人の方が地域へのコミットメントが強く地域住民とのつながりも強い傾向があるでしょう。それでも同じマンションの顔見知りの人のご好意で妻が食糧やミネラルウォーターを分けてもらったりもしましたし、こちらもできるお手伝いはしたのでした。

この地域は危ないから、息子が学校を卒業したら私の実家を建て替えて引っ越そうかと考えたりもするのですが、息子はこの地域でずっと生まれ育ったため近隣の方の中には息子のことをそれなりに知っていて下さっている人々がいます。顔くらいは見知っているというレベルの人も少なくないでしょう(目立つので^^;)。この人々を中心に、いざという時に息子や我々家族にとって重要な手助けをしてくださる方がいるかもしれない。このことは昨年の秋に息子が登校中に転倒して前歯を折ったときにも感じたことです。もし引っ越してしまったら、そのようなふだんは目に見えないリスクヘッジになる財産を捨て去ることになります。これはひょっとしたら大きな損失です。現在通っている特別支援学校との縁が切れてしまうことも損失です。特別支援学校には卒業生のフォローを行う機能もあるからです。そしてもし転居したとしてそこでまたゼロから関係を築き直さなくてはならない。息子が既に成長してしまったこともあり、これには大きな負担と困難が伴うでしょう。


ということでまだ我が家の場合迷い中なのですが、ひとまず整理しておくと、

  • 災害弱者である障害者が災害リスクの大きい地域に住むことはできれば避けたほうがいいかも。(死亡リスクは健常者よりもおそらく大きく、命を取り留めた場合でも避難所等での生活は健常者よりもかなり過酷。)

  • 災害弱者である障害者にとって近隣住民とふだんからつながりを持っておくことは、自分だけである程度なんとかできてしまうかもしれない健常者よりもずっと重要かも。(そういう観点からは借家より持ち家の方が傾向として有利に働く場合があるかも。)


関連リンク

■自閉症・大震災 自閉っこ家族のサバイバル-ぶどう社

以下のブログでもだいぶ前にレビューを書いているので、ご覧になってみてください。
■大震災 自閉っこ家族のサバイバル(ブックレビュー)-お父さんの[そらまめ式]自閉症療育:
■半年あまりが経ち - lessorの日記

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