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空想書店 書肆紅屋 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-11-05-水 読書に最適な季節

寒くなってきた〜。こういう時は夜も出歩きもせず、帰宅して読書に集中することができる。もっと寒くなると鍋物の誘惑には勝てないんですが。


水上勉千葉俊二編著『増補改訂版 谷崎先生の書簡』(中央公論新社)を読み継ぐ。副題に「ある出版社社長への手紙を読む」とあるように、谷崎潤一郎が、中央公論社の嶋中雄作社長に宛てた書簡の原文と解説から成り立っている。元々は平成5(1993)年3月、水上勉編著として単行本で発行され、昭和2(1927)〜23(1947)年まで、69通の書簡が収録されていた。ところが文庫化にあたって、解説の依頼を受けた千葉俊二氏が現物の書簡にあたってみたところ、重要な書簡が漏れていたため、今回新たに36通が加えられて単行本として今年5月に増補版が発売がされた。増補されたのは、ページの半分ちょっとを超えるくらいの分量になる。


書簡が書かれた時期は、谷崎潤一郎の一番油の乗っていた時期といいだろう。作品が書かれた動機や背景をはじめ、いろんな作品の脱稿した時期や執筆場所もわかってきて興味深い。また佐藤春夫との細君譲渡事件をはじめ、何かと慌しい身辺の様子も書簡から読み取ることもできる。


原稿料や印税の前借りにしてもじつに堂々としたものだ。それだけ嶋中社長へ信頼もあっただろうし、嶋中社長もそれに応えていたのだろう。ふつう、前借りや借金をすると相手に対して負い目のようなのを持つものだろうが、谷崎潤一郎にはその様子は感じられない。自分の納得する作品を完成させるために、随筆を断ったり、小説の休載などを申し入れている。さすが肝のすわり方がちがう。


古書現世店番日記」(id:sedoro)が頻繁に更新して呼び込みをしているよ〜と思いきや、今日から募集のはじまった11月30日の「みちくさ市の古本フリマ参加者募集」の告知だった。「鬼子母神通り みちくさ市」の公式ブログはコチラ→http://kmstreet.exblog.jp/ 


参加枠はどんどん埋まってきているようだ。書肆紅屋は、終了時間に近くなるほど安くなる「時間差均一祭り」(バトルロイヤル京都風?)をコンセプトにして参加をします。


■気になるニュース

ブックオフ、新会社・青山ブックセンターを11月に設立=新文化←クリックするとリンク先に飛びます

青山ブックセンター流水書房の12店舗の事業を2億5000万円で買い取り、新会社(資本金5000万円)を設立するという。新会社はブックオフの100%出資の子会社のようだから連結決算の対象となる。実質的にブックオフが新刊書店の経営をするとは…。ちなみに今日の株価690円(前日比+26円)を基に計算すると、ブックオフの時価総額は133億4300万円。9月末に発表されたワイシーシーの買収13億3400万円と合わせると、ここのところの買収はかなりのものだろう。