新書100冊計画

 来年の1・2年生において、各学年に新書を100冊そろえて、各階のラウンジに置き、生徒に自由に読ませよう、という計画がある。生徒が自由に持っていって読み、返してくれれば良い。少しくらいなくなったってノープロブレム、という姿勢で行こう。ということになり、新書を各学年10万円分リストアップすることになった。なかなか太っ腹な計画である。
 これを今年度予算の中で執行しようということなので、10万円分の新書のリストアップという作業が何故か私の方にも回ってきた。そこで、先々週あたりから少しずつ考えてはいたのだが、昨日・今日とこの仕事を中心にかかりきり、何とか144冊のリストを作り終えた。半分は某社の小論文対策のレジュメに載っていたお勧め本のリストを参考に選び、残り半分は新書の目録を本屋から取り寄せて、それを1社ごとにチェックしながら選んだ。選び方は、まずは新しい方から見る、ということを徹底した。そして、高校生に読んでほしい本、高校生が興味を持ってくれそうな本、私自身が読みたい本もちょっとあるかな、などなどを選んだ。
 これを各階のラウンジにカラーボックスなどに入れて置き、生徒に読ませようというのである。さて、本校生徒はこれらの本をどのように利用してくれるかな。これの効果はもちろん目に見えて現れるはずがない。でも、ラウンジの椅子に座って本を読んでいる姿が見られると嬉しいね。

卒業生の来訪

 今日は私のクラスの生徒が2人やってきた。一人は列車の学割を発行してもらうために。そしてもう一人は来週の動向を知らせに、である。まだ卒業したてなので、やあ良く来たね、という感じにはならない。そもそも今年から卒業月日は3月31日になったので、彼らはまだ高校生である。正確にはまだ卒業していない。それでも嬉しいものだ。本当に、根っから心情がウェットにできているんだなぁ。こうしただけの彼らの訪問が、やはり嬉しいとはね。
 今日は2日ぶりに3年1組の教室に入ってみる。一昨日ここで我々は卒業式を迎え、最後のLHRをして号泣したんだなぁ。教室は既に、明日迎える合格者オリエンテーションのための机配置になっており、卒業生たちがいたままの姿ではなくなってしまっている。全く、今回はこの日程があまりに慌ただしくて、それが余計に後ろに飛び去ろうとしている時間を引き止めたいという気持ちに拍車をかけている。うーむ、やはり1組の教室に入ると、まざまざと生徒たちの姿が浮かんでくる。
 しばらくは余韻を引きずっていこう。

『バルサの食卓』

バルサの食卓 (新潮文庫)

バルサの食卓 (新潮文庫)

 上橋菜穂子作品に出てくる様々な料理を実際に作ってみよう、という本。料理のレシピがついており、料理が得意ではない私にとってはあまりピンと来るものがないのだが、それでも十分に楽しめた。それだけ、上橋菜穂子作品における料理の意味合いが大きい、ということなのだな。そう言えば、村上春樹の小説に出てくる料理を作ってみよう、という本もあったはずだ。良い作品では、良い料理が出てくるものなのかな。